NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 106-93-4
名称 1,2-ジブロモエタン【EDB】
物質ID m-nite-106-93-4_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性に関わる原子団を含まない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義により液体。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品ではない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義により液体。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義により液体。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
6 引火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性(ホンメル(1991)) 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義により液体。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性あるいは自己反応性に関わる原子団を含まない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性(ホンメル(1991)) 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義により液体。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性(ホンメル(1991)) 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に金属または半金属を含まない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に酸素、フッ素または塩素を含まない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義により液体。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有しない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
16 金属腐食性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 国連危険物輸送勧告でクラス 6.1、容器等級Iに分類されている。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分3


危険
H301 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
分類対象にはラットLD50値 146 mg/kg(雄)、117 mg/kg(雌)、140 mg/kg(雌雄)(EHC 177(1996))が該当し、低い値117 mg/kgに基づき区分3とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(経皮) 区分3


危険
H311 P302+P352
P361+P364
P280
P312
P321
P405
P501
ウサギ LD50 = 450 mg/kg(EHC 177(1996))に基づき区分3とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義により液体。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分2


危険
H330 P304+P340
P403+P233
P260
P271
P284
P310
P320
P405
P501
分類対象としてラットLC50値 2.304 mg/L および 4.620 mg/L(=2.31 mg/L: 4時間換算値)(EHC 177(1996))が該当した。いずれもほぼ300 ppmに相当し、気体の分類区分を適用して区分2とした。
[飽和蒸気圧濃度: 10^(6)*1.5/101(kPa)= 14851 ppm]
平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
ウサギの剃毛した腹部に反復塗布により、壊死および痂皮に進展する紅斑や浮腫を伴う著しい刺激性が見られたが、暴露終了後7日以内に完全に回復したと記述されている(EHC 177(1996))。ヒトでは皮膚の単回暴露試験の結果から重度の刺激性と判定され(IUCLID(2000))、その他にも強い刺激性を示す報告がなされている(EHC 177(1996)、PATTY(5th, 2001)、ATSDR(1992))。これらの情報より、本物質は腐食に至らないまでも重度の刺激性を有すると判断されるので区分2とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
ウサギ点眼により、結膜に刺激性、角膜表面に軽度の壊死が認められているが、12日後に傷害を残さず完全に回復している(EHC 177(1996))。また、ヒトでは眼に強い刺激性があると記載されている(EHC 177(1996))。これらの情報から眼に対し中等度以上の刺激性を有すると判断されるので区分2とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - ヒトで感作性を示唆する報告(BUA 66(1991))があるが、証拠としての確からしさが十分と言えず、データ不足のため分類できない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
5 生殖細胞変異原性 区分2


警告
H341 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
ラット精巣細胞を用いたDNA損傷試験(生殖細胞in vivo遺伝毒性試験)、ラットあるいはマウスの肝細胞などの体細胞を用いた複数のDNA損傷試験およびDNA結合試験(体細胞in vivo遺伝毒性試験)において陽性(IARC 71(1999)、EHC 177(1996))となり、かつin vitro変異原性試験において複数の指標で陽性結果(IARC 71(1999)、EHC 177(1996))が得られている。以上の結果に基づき区分2とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
6 発がん性 区分1B


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
産衛学会により2A(2002年)、IARCにより2A(1999年)にそれぞれ分類されていることに基づき区分1Bとした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
10週間吸入暴露後の雄ラットを無処理の雌と交配したときの妊娠の不成立、また、3週間吸入暴露した雌ラットを無処理の雄ラットに交配させた時の交配成立の低下が報告されている(EHC 177(1996))。これらの影響が認められている用量では同時に一般毒性(体重増加抑制、死亡など)も発現していることから区分2とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(肝臓、腎臓、中枢神経系)、区分3(気道刺激性)



危険
警告
H370
H335
P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
ヒトで自殺企図によりあるいは誤って摂取し、肝臓の脂肪変性、小葉中心性壊死、腎臓の近位尿細管障害などが報告(EHC 177(1996)、PATTY(5th, 2001)、IARC 71(1999)、ACGIH(2001)、BUA 66(1991))され、ラットでも肝臓の小葉中心性脂肪変性・壊死、腎臓の尿細管浮腫が認められている(EHC 177(1996))ことから、区分1(肝臓、腎臓)とした。また、ヒトで麻酔薬と間違えて摂取して中毒をおこした複数の報告例がある(ACGIH(2001)、BUA 66(1991))こと、さらに中枢神経系に影響を与え意識低下を来たすとの記載(ICSC(1993))もみられることから、区分1(中枢神経系)とした。なお、気道に対する刺激性の記載もある(EHC 177(1996)、ICSC(1993))ので区分3(気道刺激性)にも分類した。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(呼吸器、肝臓、腎臓)


警告
H373 P260
P314
P501
ヒトでは職業暴露で咽頭、気管支などの刺激性(PATTY(5th, 2001))のみならず、肺を冒され気管支炎を起こすとも記載されている(ICSC(1993))こと、ラットあるいはマウスの吸入暴露でも、ガイダンス値区分2に相当する濃度(0.577 mg/L)で鼻腔嗅上皮の壊死および萎縮、気道に扁平上皮細胞の異形成、過形成、巨大細胞が認められること(EHC 177(1996))に基づき区分2(呼吸器)とした。また、ヒトでも長期または反復暴露の影響として肝臓、腎臓に影響を与える可能性が示唆されていること(ICSC(1993))、モルモットの吸入暴露により、ガイダンス値区分2に相当する濃度(0.385 mg/L(50 ppm)(80 days)(90日換算値: 0.342 mg/L))で肝臓に軽度小葉中心性脂肪変性、腎臓に間質性うっ血と浮腫が観察されていること(EHC 177(1996))に基づき区分2(肝臓、腎臓)とした。
平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分2
-
-
H401 P273
P501
甲殻類(ニセネコゼミジンコ)の48時間LC50 = 3.61 mg/L(SIAP, Conclusions Agreed in CoCAM 2, 2012、環境省リスク評価第12巻, 2014)であることから、区分2とした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分2


-
H411 P273
P391
P501
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性がなく(BODによる分解度:0%(既存点検, 1978)、甲殻類(ニセネコゼミジンコ)の48時間LC50 = 3.61 mg/L(SIAP, Conclusions Agreed in CoCAM 2, 2012、環境省リスク評価第12巻, 2014)であることから、区分2とした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
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