NITE統合版 政府によるGHS分類結果

English



一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 110-54-3
名称 ノルマル‐ヘキサン
物質ID m-nite-110-54-3_v1
Excelファイルのダウンロード Excel file

関連情報
項目 情報
分類ガイダンス等(外部リンク) ガイダンス一覧へ
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書へ
FAQ(よくある問い合わせ) よくある問い合わせへ
情報源のリスト(Excelファイル) 情報源のリストへ
用語のリスト(Excelファイル) 用語のリストへ
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortalへ

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 引火性液体 区分2


危険
H225 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点が22℃(NFPA(13th, 2006))で23℃未満、かつ沸点が69℃(Howard(1997))で35℃超である。また、国連危険物輸送告(UN1208)で、クラス3、PGIIに分類されている。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点が225℃(ICSC(J)(2000))で70℃超である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験法が確立していない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 酸素、フッ素または塩素原子を含んでいない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLD50値、15800、28700、32400 mg/kg(以上、EHC122(1991))に基づき、区分外とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - 5mL/kg(換算値3297 mg/kg)でウサギに死亡がみられた(PATTY(5th, 2001)との記述があるが、詳細な情報はなく、データ不足のため分類できないとした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLC50値、48000ppm/4h(環境省リスク評価第1巻(2002))、74000ppm/4h(EHC122(1991))に基づき、区分外とした。なお、1bar=750mmHgとして、蒸気圧160mbar(20℃)(ホンメル(1996))より飽和蒸気圧濃度は157895ppmV、したがって気体の基準値により分類した。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
ウサギの皮膚に半閉塞適用24時間後に軽度の刺激性(slight irritation)が認められた(DFGOT vol.14(2000))。ヒトでは閉塞適用1~5時間後に紅斑、5時間後に水疱形成も見られ、1.5 mLを前腕部皮膚に適用後ヒリヒリ感と灼熱感および一過性の紅斑を認めた(DFGOT vol.14(2000))。さらに、EU分類でXi、R38に分類されている(EU-Annex I(Access on July 2005))ことを考慮に入れ区分2とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
ウサギの試験で、本物質を0.1mL点眼した結果、軽度の刺激性(Slight irritation)がみられた(DFGOT vol.14(2000))ことから区分2とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - ボランティア25例を対象とした皮膚感作性試験(Maximization test)で感作性が認められなかったとする陰性結果(DFGOT vol.14(2000):WHO(World Health Organization)(1991)n-Hexane. IPCS-Environmental health criteria122, WHO, Genf.)はあるが、本報告のみでは感作性がないことの確かな証拠とするには不充分であると判断し、分類できないとした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
-
- - マウスの吸入暴露による優性致死試験(生殖細胞in vivo経世代変異原性試験)で陰性(DFGOT vol.14(2000)、ATSDR(1999))、マウスに吸入ばく露による赤血球を用いる小核試験(ATSDR(1999))、マウスおよびラットに吸入ばく露による骨髄細胞を用いる染色体異常試験(体細胞in vivo変異原性試験)(DFGOT vol.4(1992))でいずれも陰性結果に基づき、区分外とした。なお、ラットの生殖細胞および骨髄細胞を用いたin vivo染色体異常試験で陽性の報告もされているが、試験に方法論的欠陥があり染色体異常誘発の証拠とは見なせないと述べられている(DFGOT vol.14(2000))。また、in vitro変異原性試験として、Ames試験(EHC122(1993)、ATSDR(1999))、5178Y細胞を用いたリンフォーマアッセイ(EHC122(1991))、CHO細胞を用いた染色体異常試験(DFGOT vol.4(1992))などで陰性の報告がある。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - ラットおよびマウスに2年間吸入ばく露による発がん性試験(GLP準拠)において、ラットでは雌雄どの部位にも腫瘍発生頻度の増加は見られなかった(DFGOT vol.14(2000))が、マウスの雌で肝細胞腫瘍(主に腺腫)の発生頻度の有意な増加が認められた(DFGOT vol.14(2000))。しかし、このデータのみでは分類に不十分であり、他の評価機関による既存分類もなく「分類できない」とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
ラットを用いた吸入ばく露による二世代生殖試験において、2世代とも親動物(F0およびF1)の性機能および生殖能に障害を起こさなかった(DFGOT vol.14(2000))が、ラットに500~1500ppmを妊娠期間中の吸入ばく露により吸収胚率の増加(EHC122(1991))、ラットに5000ppmを妊娠6~17日に吸入ばく露により同腹生存仔数の用量依存的に有意な減少(ATSDR(1999))がそれぞれ母動物の体重増加抑制とともに認められたとの試験結果がある。また、EUフレーズはR62、MACはCに区分している。以上のことから区分2とした。なお、一方でラットに1000ppmを妊娠8~16日の吸入ばく露が吸収胚率の増加にはつながらなかったとする報告(EHC122(1991))もある。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用、気道刺激性)


警告
H336
H335
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
ヒトのボランティアを用いた吸入試験でめまい、職業ばく露において傾眠が見られた報告(EHC122(1991))があり、また、ラットまたはマウスを用いた吸入ばく露試験で認められた症状として、運動失調、協調欠如、鎮静、麻酔の記載がある(EHC122(1991)、PATTY(5th, 2001))ことから区分3(麻酔作用)とした。一方、ヒトで吸入ばく露後、咽喉または上気道の刺激を起こした、あるいは起こし得るとの記述(ACGIH(7th, 2001)、PATTY(5th, 2001))、かつ、マウスに吸入ばく露により気道刺激が観察されたとの報告(PATTY(5th, 2001))に基づき区分3(気道刺激性)とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(神経系)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
本物質の職業ばく露により多発性神経障害、末梢性神経障害、多発性神経炎の発症を示す数多くの報告がある(環境省リスク評価第1巻(2002)、EHC122(1991)、ACGIH(7th, 2001)、DFGOT vol.14(2000)、PATTY(4th, 1994)、ATSDR(1999))。また、本物質のばく露を受けたヒトを対象とした疫学研究も繰り返し実施され、その多くがばく露とこれらの有害影響との関連を認める結果となっている(環境省リスク評価第1巻(2002)、産衛学会勧告(1993)、DFGOT vol.14(2000)、ATSDR(1999))。以上のヒトの症例報告と疫学研究の結果に基づき区分1(神経系)とした。なお、動物試験ではラットに反復吸入または経口ばく露による所見として、末梢神経障害、神経行動学的影響、脛骨神経の軸索変性、後肢脱力、神経伝達速度低下などが記録され(PATTY(5th, 2001)、EHC122(1991)、DFGOT vol.14(2000))、その多くがヒトの症状と共通している。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 誤えん有害性 区分1


危険
H304 P301+P310
P331
P405
P501
炭化水素であって、かつ40℃での動粘性率が20.5mm2/s以下であることから、区分1とした。DFGOT vol.4(1992)にはラットでAspirationにより化学性肺炎が認められたとの記述もある。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分2
-
-
H401 P273
P501
甲殻類(オオミジンコ)での48時間LC50 = 3.88 mg/L(EHC122, 1991)であることから、区分2とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
-
-
- - 急速分解性があり(BODによる分解度:100%(既存点検, 1996))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=3.9(PHYSPROP Database、2009))ことから、区分外とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

GHS関連情報トップページに戻る