NITE統合版 政府によるGHS分類結果

English



一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 13517-17-4
名称 クロム酸ナトリウム(10水塩)
物質ID m-nite-13517-17-4_v1
Excelファイルのダウンロード Excel file

関連情報
項目 情報
分類ガイダンス等(外部リンク) ガイダンス一覧へ
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書へ
FAQ(よくある問い合わせ) よくある問い合わせへ
情報源のリスト(Excelファイル) 情報源のリストへ
用語のリスト(Excelファイル) 用語のリストへ
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortalへ

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
6 引火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性(ICSC(J), 2001)の無水物に結晶水が結合したものであり、不燃性と考えられ、区分外とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性(ICSC(J), 2001)の無水物に結晶水が結合したものであり、不燃性と考えられ、区分外とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性(ICSC(J), 2001)の無水物に結晶水が結合したものであり、不燃性と考えられ、区分外とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 水に対して安定。(水溶解度の数値が得られている。) 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
14 酸化性固体 分類できない
-
-
- - ICSC(J)(2001)およびHSDB(2005)に無水物は「強力な酸化剤」との記載があり、本物質も酸化性が強いと考えられるが、データ不足のため分類できない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 無機化合物。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分3


危険
H301 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
クロム酸ナトリウム無水物(CAS: 7775-11-3)に対する雄ラットLD50 = 87 mg/kg、雌ラットLD50 = 40 mg/kg(いずれもEU-RAR(2005))である。10水和物では分子量(約342)が無水物(約162)の約2倍であるため、換算により雄ラットLD50 = 約175 mg/kg、雌ラットLD50 = 約80 mg/kgとなり、区分3とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(経皮) 区分5
-
警告
- - クロム酸ナトリウム無水物(CAS: 7775-11-3)に対するウサギLD50 = 1330 mg/kg(EU-RAR(2005))である。10水和物では分子量(約342)が無水物(約162)の約2倍であるため、換算によりウサギLD50 = 約2800 mg/kgとなり、区分5とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。なお、本物質は潮解性のある黄色結晶だが、融点が19.9℃以下(結晶水に溶解)である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分2


危険
H330 P304+P340
P403+P233
P260
P271
P284
P310
P320
P405
P501
ミスト状態で実施されたクロム酸ナトリウム無水物(CAS: 7775-11-3)に対するラットLC50 = 0.104 mg/L/4h(EU-RAR(2005))である。10水和物では分子量(約342)が無水物(約162)の約2倍であるため、換算によりLC50 = 約0.2 mg/L/4hとなり、区分2とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
政府による分類では以下の理由により「区分1A-1C」であるが、NITEにより区分1とした。

本物質の無水物(Sodium chromate(CAS: 7775-11-3)では、ヒトの皮膚に対して腐食性、重度の刺激性を示す、深部潰瘍を起こすとの記述がある(ICSC(2005); SITTIG(4th, 2002))。さらに、EUリスク警句では、腐食性(C; R34)と分類されている(EU-Annex I(Access on June 2006))ことから、区分1A-1Cとした。なお、本データからの細区分は困難である。
平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
本物質の無水物(Sodium chromate(CAS: 7775-11-3)では、ヒトの眼に対して腐食性を示す、重度の深部熱傷や視力障害を生じるとの記述がある(ICSC(2005); SITTIG(4th, 2002))ことから区分1とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
4 呼吸器感作性 区分1


危険
H334 P304+P340
P342+P311
P261
P284
P501
本物質の無水物(Sodium chromate(CAS: 7775-11-3)について、ヒトへの反復あるいは長期の吸入暴露により喘息を引き起こすことがある(ICSC(2005))ことに加え、EUリスク警句では「R42(吸入により感作を引き起こすことがある)」に分類されている。また、日本産業衛生学会では、クロム及びクロム化合物を「第2群(人間に対しておそらく感作性があると考えられる物質)」、日本職業・環境アレルギー学会特設委員会ではクロムを呼吸器感作性がある物質に分類していることから、本物質は呼吸器感作性を有すると考えられ、区分1とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
本物質の無水物(Sodium chromate(CAS: 7775-11-3)について、ヒトの皮膚に対して感作性を示すとの記述がある(ICSC(2005), SITTIG(4th, 2002))ことに加え、EUリスク警句では「R43(皮膚接触により感作を引き起こすことがある)」に分類されている。また、DFGでは六価のクロム化合物を「Sh(皮膚感作の危険性)」、日本産業学会ではクロム及びクロム化合物を「第1群(人間に対して明らかに感作性がある物質)」に分類していることから、本物質は皮膚感作性を有すると考えられ、区分1とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
5 生殖細胞変異原性 区分2


警告
H341 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
本物質(クロム酸ナトリウム無水物(CAS: 7775-11-3)を含む)のデータとしてはin vitro変異原性試験(Ames、染色体異常)における陽性(IARC 49, 1990)のみであるが、高水溶性六価クロム化合物については、in vivoにおける変異原性知見が示されている(NTP RoC(11th, 2005), IARC49(1990), EU-RAR(2005))ことから、区分2とした。二クロム酸カリウム(ID262, CAS: 7778-50-9)を参照のこと。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
6 発がん性 区分1A


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
六価のクロム化合物として、NTP(2005)でK(Chromium hexavalent(VI)compoundsとして)、IARC(1990)でgroup 1(Chromium(VI)として)、EPA(1986)でA(Chromium(VI), Inhalation routeとして)と分類されていることから、区分1Aとした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - 本物質としての具体的なデータがなく、データ不足のため分類できない。
なお、六価のクロム化合物の生殖毒性については、二クロム酸カリウム(ID262, CAS: 7778-50-9)を参照のこと。
平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(呼吸器系、腎臓、肝臓)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
Priority 1の文書に記載されているラットに対する吸入試験(ミストと推察)では、クロム酸ナトリウム無水物(CAS: 7775-11-3)の0.028 mg/L/24hで肺水腫、炎症、気管上皮の壊死が見られている(EU-RAR(2005))。この用量は0.17mg/L/4hに相当し、10水和物の量に換算(約0.34 mg/L/4h)した場合区分1のガイダンス値に含まれる。また、ACGIH-TLV(2005)において、水溶性六価クロム化合物は肝臓、腎臓、呼吸器に影響を与えるとあること、さらにPriority 2の文書中、「ヒトの気道に腐食性がある、経口摂取による腐食性を示す、腎臓及び肝臓に影響を与え、組織を損傷する」との記述がある(ICSC(2005))ことから、区分1(呼吸器系、腎臓、肝臓)とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(呼吸器系、腎臓、肝臓)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
Proiority 1の文書中、水溶性六価クロム化合物は肝臓、腎臓、呼吸器に影響を与えるとあること(ACGIH-TLV(2005))、さらにPriority 2の文書中、「ヒトの呼吸器に影響を与え、鼻中隔穿孔を引き起こす、腎臓に障害を与える」との記述がある(ICSC(2005), SITTIG(4th, 2002))ことから、区分1(呼吸器系、腎臓、肝臓)とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
12 オゾン層への有害性 -
-
-
- - - - -


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

GHS関連情報トップページに戻る