NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 74-83-9
名称 臭化メチル
物質ID m-nite-74-83-9_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 可燃性ガス 区分1


危険
H220 P210
P377
P381
P403
ICSC(1999)による爆発限界下限値は10vol%であり、「区分1」に該当する。なお、国連危険物輸送勧告では、引火性/可燃性ガスに該当せず、特別規定で、「限られた条件でのみ可燃性を示す」としている(国連番号1062(クロロピクリン2%を超えないもの))。また、GHS文書では、引火性/可燃性ガスの分類基準で、「規制目的によっては特殊例と見なされる」としている。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 酸化性ガス 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告はクラス2.3(国連番号1062(クロロピクリン2%を超えないもの))。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 高圧ガス 低圧液化ガス


警告
H280 P410+P403 ICSC(1999)による沸点は4℃、かつMerck(13th, 2001)による臨界温度は194℃(65℃を超える)であり、「グループ低圧液化ガス」に該当する。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 気体状の物質に適した試験方法が確立していない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分3


危険
H301 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
ラットを用いた経口投与試験のLD50値104, 214 mg/kg(SIDS(2002))(NITE初期リスク評価書No.126(2008))から区分3とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分3


危険
H331 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P311
P321
P405
P501
ラット用いた吸入ばく露試験(ガス)のLC50値781ppm(EHC166(1995))から区分3とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義によるガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義によるガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
ヒトでの報告で皮膚への刺激性が多数みられている(ACGIH(7th, 2001), ATSDR(1992), SIDS(2002))ことから、区分2とした。なお、被験物を液体としてウサギ背部に投与した試験で、ごく軽度な紅斑が24時間後に認められたが(1/6匹)、48時間後には消失している(農薬登録申請資料(1979))。また、ラットの背中への暴露試験では、皮膚細胞の障害、更には壊死がみられているとの報告(HSDB(2002))もある。EU分類ではXi;R38である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
-
警告
H320 P305+P351+P338
P337+P313
P264
ウサギによる試験(ガス暴露試験)において、虹彩及び角膜へ陽性反応がみられたが、5日以内で消失した(NITE初期リスク評価書No.126(2008), SIDS(2002))ことから、区分2Bとした。なお、EU分類でXi;R36/37/38に該当する。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 生殖細胞変異原性 区分2


警告
H341 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
マウスおよびラットを用いた2週間吸入ばく露による小核試験(SIDS(2002))、およびマウス小核試験で陽性(ACGIH(2001))の結果に基づき区分2とした。なお、in vivo DNA損傷試験で陽性の結果(SIDS(2002))、in vitroの復帰突然変異試験、染色体異常試験等で陽性の結果(NITE初期リスク評価書No.126(2008))が多く認められている。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 発がん性 区分に該当しない
-
-
- - ACGIH(2001)でA4、IARC(1999)でグループ3、EPA(1990)でDに分類されていることから、区分外とした。動物実験では「2年間にわたる臭化メチルの吸入投与(全身ばく露)によるがん原性試験の結果、ラットでは雌雄ともに腫瘍の発生増加は認められず、臭化メチルのF344/DuCrj(Fischer)ラットの雌雄に対するがん原性は示されなかった。マウスでは雌雄ともに腫瘍の発生増加は認められず、臭化メチルのCrj: BDF1マウスの雌雄に対するがん原性は示されなかった。」(厚生労働省がん原性試験(1989))。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
ウサギの催奇形性試験で母動物に一般毒性を示す用量で児動物に奇形(胸骨の癒着、胆のう、肺の一部の欠損)がみられている(SIDS(2002)、IRIS(2002)、NITE初期リスク評価書No.126(2008))ことから、区分2とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(神経系、呼吸器、肝臓、腎臓、消化器系)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
ヒトにおいて、意識錯乱、けいれん、昏睡、視力、吐き気、嘔吐、腎不全、胃腸障害、肝毒性がみられたとの報告(NITE初期リスク評価書No.126(2008))に基づき区分1(神経系、腎臓、消化器系、肝臓)とした。動物においてはラットおよびマウスの経口投与において呼吸困難、運動失調、胃の異常(膨張、紅潮、他の臓器との癒着、潰瘍等)、肝臓の壊死の報告(SIDS (access on 6. 2009))があり、さらにラットおよびマウスの吸入ばく露において、区分1のガイダンス値(2500ppmV/4時間以下)に該当する用量で自発運動の低下、呼吸数の減少、肺炎様変化が見られたとの報告(農薬登録申請資料(1980))があることから区分1(呼吸器)とした。なお、腎臓と副腎うっ血が見られたとの報告がある(農薬登録申請資料(1980))が詳細は不明である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(神経系、心臓、血液)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ヒトにおいて脳神経への影響が報告され(NITE初期リスク評価書No.126(2008))ていることから区分1(神経系)とした。動物においては、ラットを用いた13週間の吸入試験(NITE初期リスク評価書No.126(2008)、NTP TR385(1992))の区分2のガイダンス値(50~250ppmV)に該当する87ppmの用量でヘマトクリット値、ヘモグロビン量及び赤血球数の減少が見られ、ラットを用いた13週間の経口投与試験(IRIS(2002))では、区分1のガイダンス値(50 mg/kg/day以下)に該当する36 mg/kg/dayの用量で貧血がみられことから区分1(血液)とした。また、ラットを用いた3週間の吸入試験(NITE初期リスク評価書No.126(2008))における区分1のガイダンス値(50ppm以下)に該当する26.7ppm以上の用量で心筋の変性、精巣の変性及び壊死、嗜眠、振戦、四肢の麻痺が見られ、さらに別のラットを用いた3週間の吸入試験(NITE初期リスク評価書No.126(2008))で33.3ppm以上で心筋の壊死及び線維化が見られている事から区分1(心臓)とした。なお13~25週間の経口投与試験(NITE初期リスク評価書No.126(2008))において区分1のガイダンス値(50ppm以下)に該当する36~50 mg/kg/dayの用量で胃の慢性炎症及び線維化、50 mg/kg/dayの用量で腺胃のリンパ球浸潤、食道の慢性炎症がみられているが被験物質の刺激性によるものとして分類に採用しなかった。また、ラットを用いた3週間の吸入試験における精巣の変性及び壊死については生殖毒性が区分2であることから、ここでは分類に採用しなかった。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 誤えん有害性 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
魚類(ヒメダカ)での96時間LC50 = 0.7 mg/L(CERI・NITE有害性評価書, 2008)であることから、区分1とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
急性毒性区分1、急速分解性がない(BODによる分解度:15, 17%(既存点検, 1991))ことから、区分1とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 オゾン層への有害性 区分1


警告
H420 P502 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されているため。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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