NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 80-15-9
名称 1-メチル-1-フェニルエチル=ヒドロペルオキシド
物質ID m-nite-80-15-9_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない
-
-
- - 爆発性に関連する原子団 (隣接した酸素原子) を含むが、酸素収支の計算値は-231であり-200よりも低い。また、含有率90-98%のものはUNRTDGにおいて有機過酸化物タイプE (UN 3107) に分類されていることから、爆発物には該当しないと考えられる。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品ではない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分4
-
警告
H227 P370+P378
P210
P280
P403
P501
引火点79℃ (closed cup) (ICSC (J) (2005)) に基づいて区分4とした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 有機過酸化物に分類されている。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 分類できない
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合しているが、データがなく分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 タイプE


警告
H242 P370+P378
P210
P234
P235
P240
P280
P403
P410
P411
P420
P501
含有率90~98%のものはUN 3107、クラス5.2、タイプEに分類される (UNRTDG 2.5.3.2.4)。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。なお、コバルト、銅や鉛の合金、無機酸と接触すると激しく分解することがある (ICSC (J) (2005)) との情報がある。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値として、382 mg/kgとの報告 (DFGOT vol. 3 (1992)、PATTY (6th, 2012)) との報告に基づき、区分4とした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分3


危険
H311 P302+P352
P361+P364
P280
P312
P321
P405
P501
ラットのLD50値として、0.5~1.0 mL/kg (530~1,060 mg/kg) 及び1.13~1.43 mL/kg (1,198~1,516 mg/kg) との報告 (いずれもHSDB (Access on June 2017)) があり、1件が区分3~4、1件が区分4に該当する。有害性の高い区分を採用し、区分3とした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分4


警告
H332 P304+P340
P261
P271
P312
ラットの4時間吸入ばく露試験のLC50値として、200 ppm (1.24 mg/L) (DFGOT vol. 3 (1992)) 及び220 ppm (1.36 mg/L) (PATTY (6th, 2012)) の報告に基づき、区分4とした。なお、LC50値が、飽和蒸気圧濃度 (4.35 ppm) より高いため、ミストとしてmg/Lを単位とする基準値を適用した。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
ウサギを用いた皮膚刺激性試験において、重度の刺激性と損傷を示すとの報告 (DFGOT vol. 3 (1992))、及び重度の皮膚刺激性又は腐食性を示すとの記述 (PATTY (6th, 2012)) から、区分1とした。なお、EU CLP分類において本物質はSkin Corr. 1B に分類されている (ECHA CL Inventory (Access on June 2017))。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
本物質の皮膚腐食性/刺激性が区分1に分類されていることから、区分1とした。なお、ウサギを用いた眼刺激性試験において、重度の刺激性と損傷を示すとの報告 (DFGOT vol. 3 (1992))、眼刺激性を示すとの記述 (PATTY (6th, 2012))、発赤や重度の深部熱傷による痛みが生じるとの報告 (HSDB (Access on June 2017)) がある。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、本物質は皮膚感作性物質として知られているとの記述 (HSDB (Access on June 2017)) があるが、試験方法等の詳細が不明のため採用しなかった。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - ガイダンスの改訂により区分外が選択できなくなったため、分類できないとした。すなわち、in vivoでは、マウスの優性致死試験、マウスの末梢血を用いた小核試験で陰性 (NTP DB (Access on July 2017)、HSDB (Access on June 2017))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陽性である (SIAP (2008)、NTP DB (Access on July 2017)、HSDB (Access on June 2017))。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(呼吸器)


警告
H371 P308+P311
P260
P264
P270
P405
P501
本物質のヒトでの単回ばく露の情報はない。実験動物ではラットの4時間単回吸入ばく露試験において、剖検で気管と肺に重度の炎症が認められたとの報告がある (PATTY (6th, 2012))。用量の詳細な記載はないが、LC50値はガイダンスのミストの基準値で区分2範囲の220 ppm (1.36 mg/L) と報告されているため、影響は区分2範囲の用量でみられたと考えられる。したがって、区分2 (呼吸器) とした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(呼吸器、血液系)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ヒトに関する情報はない。
  実験動物については、ラットを用いた3ヵ月間吸入毒性試験 (6時間/日、5日/週) において、区分1のガイダンス値の範囲 (ミスト) である124 mg/m3 (ガイダンス値換算: 0.017 mg/L) で死亡がみられ生存動物についてばく露12日に切迫屠殺した。同群では、眼及び鼻の刺激症状、呼吸困難、体重増加の抑制、赤血球数・ヘモグロビン濃度・白血球数の減少、角膜・鼻甲介・胃の潰瘍及び炎症、胸腺の萎縮、リンパ小節や脾臓の胚中心でリンパ系組織の枯渇、肝臓の脂質含有量の減少がみられた (環境省リスク評価第9巻:暫定的有害評価シート (2011))。
  以上、眼、呼吸器、消化管の刺激のほか血液系に影響がみられており、このうち眼については眼刺激の項に該当し、消化管については経口摂取したことによる可能性やストレスが考えられることから分類対象としない。したがって、区分1 (呼吸器、血液系) とした。
  なお、新たな情報源を用いたことにより旧分類から分類が変更となった。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分2
-
-
H401 P273
P501
藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)72時間EC50(速度法) = 3.1 mg/L(OECD SIDS :2008)であることから、区分2とした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分2


-
H411 P273
P391
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BioWin)、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間NOEC(速度法)= 1.0 mg/L(OECD SIDS:2008)であることから、区分2となる。
  慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BioWin)、魚類(ニジマス)96時間LC50 = 3.9 mg/L(OECD SIDS:2008)であることから、区分2となる。
  以上の結果から、区分2とした。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - データなし 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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