NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 85535-84-8
名称 塩化パラフィン(炭素数が10から13までのもの及びその混合物に限る。)
物質ID m-nite-85535-84-8_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含まない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
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- - エアゾール製品でない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - 液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
6 引火性液体 区分に該当しない
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- - IUCLID(2000)による引火点は、Cl含量49%以上で、166℃(密閉式)以上であり区分外に該当する。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性、あるいは自己反応性に関わる原子団を含まない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - 液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
11 自己発熱性化学品 分類できない
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- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - フッ素および酸素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この塩素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
16 金属腐食性化学品 分類できない
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- - データがなく分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
17 鈍性化爆発物 -
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健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
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- - ラットを用いた経口投与試験において、投与量10,000 mg/kg(炭素数C10-13/塩素化率(41-50%、51-60%、又は61-70%))で死亡がなく、また、投与量13,600 mg/kg(炭素数C12/塩素化率60%)で死亡がないこと(EU-RAR(1999))から区分外とした。なお、EU-RAR(1999)に、症状およびその程度は、塩素化率には無関係であると記述されている。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - ウサギを用いた経皮投与試験のLD50値13,500 mg/kg(炭素数C12/塩素化率59%)(EU-RAR(1999))から区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHS定義上の液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
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- - データがないので分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分に該当しない
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- - ラットを用いた吸入暴露試験において、「炭素数C12/塩素化率59%では1時間暴露量3.3 mg/Lで死亡がなく、炭素数C10-C13/塩素化率50%では1時間暴露量48 mg/Lで死亡がない」(EU-RAR(1999))と記述されている。25℃の飽和蒸気圧濃度は0.000037-0.00014 mg/L(炭素数C10-C13/塩素化率50%)であるので、ミスト基準を適用する。4時間換算LC50値はそれぞれ>0.83 mg/Lと>12 mg/Lとなると推定されるので、区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
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- - ウサギについて、紅斑・僅かな浮腫が見られるが7日目までに症状は消失した(炭素数C10-13/塩素化率70%)との情報がある(EU-RAR(1999))。本データにおいて、3匹中2匹の紅斑のスコア値は1(最大4)、3匹中2匹の浮腫のスコア値は1(最大4、適用24時間後まで)である。この他、ヒトについては、軽微な紅斑・乾燥肌が認められたが対照群と同程度の影響(炭素数C10-13/塩素化率50%, 63%)、または症状なし(炭素数C12/塩素化率59%)との情報があり、また、ウサギについては、刺激性がない(炭素数C10-13/塩素化率59%)との情報がある(EU-RAR(1999))。以上から区分外とした。
平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
-
警告
H320 P305+P351+P338
P337+P313
P264
ウサギにおいて軽微な発赤(炭素数C12/塩素化率59%)、発赤・結膜浮腫を生じ24時間継続(炭素数C10-13/塩素化率63%、添加物或は安定剤を含む)、軽微な充血・結膜の発赤(炭素数C10-13/塩素化率40%, 52%、添加物或は安定剤を含む)等のデータからEU-RAR(1999)は、“mild”な刺激性と纏めているので区分2Bとした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 呼吸器感作性 分類できない
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- - データがないので分類できない。EU-RAR(1999)に、「ヒトや動物での情報はないが、工業的に重要な物質で幅広く使用されているにもかかわらず、呼吸器感作性を示す報告はないことから呼吸器感作性はない」と結論付けられている。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 皮膚感作性 区分に該当しない
-
-
- - ヒトの皮膚貼布でアレルギー反応なし(炭素数C12/塩素化率59%)、切削冷却剤製造労働者で陽性反応なし(炭素数、塩素化率不明)等の情報(EU-RAR(1999))からはヒトでの結論は出せない。一方、モルモットで皮膚反応なし(炭素数C10-13/塩素化率50%、安定剤を含む)、感作性なし(炭素数C10-13/塩素化率56%、安定剤を含む)等のデータからEU-RAR(1999)は、感作性の可能性はないと纏めているので区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
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- - 生殖細胞in vivo経世代変異原性試験(ラットを用いた優性致死試験)で生存胚、死亡胚、初期吸収胚及び着床前胚損失数や位置に変化はなく(炭素数C10-12/塩素化率58%)、また、体細胞in vivo変異原性試験(ラット骨髄細胞を用いる染色体異常試験)で染色体異常の頻度増加はない(炭素数C10-12/塩素化率58%)(EU-RAR(1999))ことから区分外とした。in vitroでは、細菌を用いた復帰突然変異試験で陰性(炭素数C12/塩素化率57%, 60%、炭素数C10-13/塩素化率50%)、チャイニーズハムスター培養細胞を用いる遺伝子突然変異試験で陰性(炭素数C10-13/塩素化率56%)(EU-RAR(1999))であった。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
6 発がん性 区分2


警告
H351 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
IARC のグループ2B(IARC 48(1990))、EU分類は Cat. 3; R40(EU-Annex I)に分類されていることから、区分2とした。なお、本物質のCAS番号(85535-84-8)には合致しないが、“Chlorinated Paraffins(C12, 60% Chlorine)”(CAS 108171-26-2)はNTPの分類はR(NTP RoC 11th, 2005)、塩素化パラフィン類は日本産業衛生学会では2B(産衛学会勧告(2007))に分類されており、いずれもGHS区分2相当である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
7 生殖毒性 区分に該当しない
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- - EU-RAR(1999)によれば、ラットの14日間反復経口投与試験において投与量3,000 mg/kgで卵巣重量減少が見られる(炭素数C10-12/塩素化率58%)一方、ラットの13週間経口投与試験においては投与量5,000 mg/kgで雌雄動物の受胎能力への影響は見られていない(炭素数C12/塩素化率60%)。また、EU-RAR(1999)に記述されている1群25匹の妊娠ラットを用いた経口投与による発生毒性試験(炭素数C10-13/塩素化率58%)において、妊娠ラットの死亡(25匹中8匹)、衰弱、流涎、活動低下が見られる2,000 mg/kg/dayで、着床後胚損失数増加、母体あたり生存胎児数の減少が見られている。産総研詳細リスク評価書5(2005)に、「認められた生殖毒性は母体毒性による二次的影響と考えられ、また、投与量500 mg/kg/dayでは発生への影響は見られていない」旨記述されている。従って、区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用)


警告
H336 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
ラットを用いた経口投与試験において不活発、運動失調が見られる(炭素数C12/塩素化率60%)(EU-RAR(1999))との記述から区分3(麻酔作用)とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分に該当しない
-
-
- - EU-RAR(1999)によれば、ラットを用いる90日間経口投与試験において、100 mg/kg で肝臓・腎臓重量増加、雄に軽微な腎炎(炭素数C10-12/塩素化率58%)が見られている。しかし、「肝臓重量増加はペルオキシソーム増生を反映したもので、ヒトはこの感受性が高くないのでヒト健康に対してあてはまらない」、「腎臓影響は毒性学的に重要か疑わしい」、「ラットでその他の影響が発現する投与量は100 mg/kgより大きい」とEU-RAR(1999)に記述されている。専門家判断に基づきEU-RAR(1999)の記述を採用し、区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - データがないので分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(オオミジンコ)による24時間EC50 = 0.3mg/L(EU-RAR, 2000)であることから、区分1とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
急性毒性区分1であり、急速分解性がなく(EU-RAR, 2000)ことから区分1とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
12 オゾン層への有害性 -
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分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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