製品安全

Vol.256  1月12日号「石油ストーブによる事故」

 ■■■◆              2016.1.12 VOL.256
==■    ◆===========PSマガジン(製品安全情報マガジン)===========
 ■■■◆  ■■■       製品安全についての情報をお届けします。
 ■    ■                            (第2・4火曜日発行)
 ■        ■■ >>>‥‥‥‥………………………………‥‥‥‥‥>
             ■ NITE(ナイト)[独立行政法人製品評価技術基盤機構]
         ■■■                  製品安全センター
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    明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申しあげます。
  石油ストーブは、ライフラインの切断など緊急時の暖房器具として、また
  節電のために使用する方もいて需要の高い製品です。保護装置が開発され
  るなど安全性も向上しましたが、燃焼器具を使用する時には注意が必要で
  す。今回は石油ストーブによる事故を紹介します。

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               項目一覧 
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1.石油ストーブによる事故

2.製品事故収集情報(12月16日~12月22日 受付 81件)

3.社告・リコール情報( 4件)

4.その他の製品安全情報
  ・「平成27年度 製品安全に係る人材育成研修」のご案内
  ・「R-Mapセミナー」のご案内
  ・「PL研究学会 イベント」のご案内
  ・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について

5.編集後記

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            1.石油ストーブによる事故
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  【事例1】石油ストーブを使用中、火災が発生して1人が一酸化炭素中毒で
       死亡、1人が重傷を負った。

   →ガソリンを誤って給油したため、使用中の熱によりカートリッジタン
    クの内圧が上がり、固定タンクからあふれたガソリンに燃焼筒の火が
    引火し、火災に至ったものと考えられます。
  
  【事例2】石油ストーブの緊急消火ボタンを押して火を消し、外出して戻っ
     たら火が消えていなかった。調節用つまみも動かなくなっており、対
        震自動消火装置も作動しなくなった。

   →変質灯油の使用により芯先端部に多量のタールが吸着して固まったた
    め、芯が規定の消火位置に戻らず、完全消火できない状態になったも
    のと考えられます。

  【事例3】石油ストーブを使用中、火災が発生して1人がやけどを負った。

   →置台などにたまったホコリやマッチの燃えかすが燃焼用空気の供給を
    妨げたため、火を強めたときに不完全燃焼による吹き返しの炎(吹き
    返し現象)が生じて可燃物に燃え広がったものと考えられます。
      

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  【事例1の注意事項】
   ガソリンを用いると異常燃焼をおこして火災の原因になります。間違
   えて使用しない様、灯油やガソリンの保管場所や保管方法には注意し
   てください。

  【事例2の注意事項】  
   灯油は長期間保管すると変質し、石油ストーブの芯にタールが溜まっ
   て消火時に芯が下がらず火が消えない、異常燃焼や不完全燃焼といっ
   た現象が発生します。昨シーズンから持ち越した灯油を使用しないで
   ください。また、直射日光があたる場所や高温になるところでも変質
   しますので保管場所に注意してください。

  【事例3の注意事項】
   置台にほこりやゴミがたまっていると、吹き返しの炎(吹き返し現象)
   によってほこりに火が着き、火災に至ることがあります。ほこりやこ
   ぼれた灯油などが置台にたまらないように清掃をしてください。

  ■NITEでは2015年12月25日に「ガス・石油暖房機器の誤使用による火災
   事故にご注意ください」をプレスリリースしています。
   http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2015fy/prs151225.html

  ■その他の事故事例は以下「事故情報の検索」をご活用ください。 
   http://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/search/index.html

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            2.製品事故収集情報            
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  ◆◆◇     消費生活用製品の事故情報収集状況     ◇◆◆
                      (12月16日~12月22日 受付  81件) 
  NITEに通知のあった事故情報から、件数の多い製品を掲載します。

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         製品名             (事故状況と件数)
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     1.ガスふろがま             (破損等 8件)
     2.配線器具               (火災等 5件)
     3.石油ストーブ               (軽傷等 3件)
     3.ガス給湯器                (破損等 3件)
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  ◇最新事故情報(これまでの受付情報もご確認いただけます)
   http://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/information/index.html

  ■事故情報の提供をお願いいたします。
   事故の再発防止のため、有効に活用させていただきます。
      http://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/shushu/index.html

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              3.社告・リコール情報
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    ◆ビー・エム・ダブリュー株式会社「玩具」         12/21(HP)
    【詳細】 http://news.bmw.co.jp/owner/2015/12/21.html

    ◆株式会社スパイス「玩具」                12/14(HP)
    【詳細】 http://spice.jp/product-information/

    ◆京セラドキュメントソリューションズ株式会社(製造・販売)
   セイコーエプソン株式会社 (販売)
               「レーザープリンター」    12/14(HP)
    【詳細】京セラドキュメントソリューションズ株式会社 
              http://www.kyoceradocumentsolutions.co.jp/support/information/info_20151214.html
             セイコーエプソン株式会社 
              http://www.epson.jp/support/misc/151214_lp_monochrome.htm

    ◆株式会社ミヤタサイクル「自転車用フロントフォーク」  11/27(HP)
    【詳細】 http://www.merida.jp/topics/151127.html

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           4.その他の製品安全情報
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    ◆◆◇「平成27年度 製品安全に係る人材育成研修」のご案内 ◇◆◆

                             経済産業省

  経済産業省は、東京・大阪・名古屋の3都市で、製品安全に係る人材育
  成研修を開催します。
  本研修は、各事業者が製品安全に関する各種の取組や教育・研修を実施
  する上での基礎となる内容を修得し、サプライチェーン全体を見通した
  製品安全に関する知識を基礎的・体系的に理解していただくことを目的
  としています。
  初・中級の研修内容で、「有識者による講義」と「製品安全対策優良企
  業表彰の受賞企業による取組紹介」もありますので、ぜひご参加くださ
  い。

  【開催場所・日程】
   東京会場  2016年 1月18日(月)、28日(木)、2月4日(木)
   大阪会場  2016年 1月20日(水)
   名古屋会場 2016年 1月26日(火)
   (※申込は日毎に受付けます。単日参加も可能です)
  【参加費】無料
  【詳 細】 http://www.irric.co.jp/event/20151221/index.html

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    ◆◆◇      「R-Mapセミナー」のご案内        ◇◆◆

                      一般財団法人日本科学技術連盟

    ◇製品安全(PS)技術コース
   【開催日】2016年 2月9日(火)~10日(水)(2日間) 
   【会 場】日科技連・東高円寺ビル(東京メトロ・丸ノ内線東高円寺駅)
   【参加費】有料(50,760円(一般)/43,200円(日科技連賛助会員))
   【詳 細】 http://www.juse.or.jp/src/seminar/detail/99/20072?RE160112nite

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    ◆◆◇      「PL研究学会 イベント」のご案内      ◇◆◆

                                   一般社団法人PL研究学会

    ◇消費者対応研究部会 第3回研究部会
  「自動運転時代における責任の所在と被害者救済制度」をテーマに、自
  動運転技術に関する基本、動向を踏まえ、事故時の責任の所在、被害者
  の救済制度を考えていく上でのポイントやキーワードについて話します。
  【開催日】2016年2月19日(金)13:30~14:50
  【会 場】板橋グリーンホール504号室
  【参加費】無料(予約をお願いします)
  【詳 細】 http://aplics.org/


    ◇製品リコール研究部会 第4回研究部会
  「子どもの安全をめぐる社会の変化と企業の対応を考える」をテーマに、
  グローバル・コンパクト・ジャパン・ネットワークらが発表した「子ども
  の人権とビジネス原則」ならびにJIS化準備中のISOガイド50(子どもの
  安全指針)について話します。
  【開催日】2016年2月19日(金)14:50~16:20
  【会 場】板橋グリーンホール504号室
  【参加費】無料(予約をお願いします)
  【詳 細】 http://aplics.org/

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   ◆◆◇ 消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について   ◇◆◆

                              消費者庁

  消費者庁は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告の
  あった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。

      1/08  24件 http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/160108kouhyou_1.pdf
      1/05 16件 http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/160105kouhyou_1.pdf
     12/25 10件  http://www.caa.go.jp/safety/pdf/151225kouhyou_4.pdf

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              5.編集後記

  石油ストーブをしまう前には、タンク内の灯油を使い切る「から焼き」
  という作業を庭で行うのですが、元業界の方から、屋外では、風によっ
  て吹き返し現象が起こりやすくなるとの助言がありました。取扱説明書
  を読み返すと、石油ストーブの使用時は「風の当たらない場所」を選ぶ
  よう記載があり、正しい使用方法の大切さを再認識しました。

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  PSマガジン配信先の紹介等PSマガジンの普及にご協力をお願い致
  します。また、社内報や広報誌、回覧板などへの掲載も歓迎致します。
                                                              
  PSマガジンに関するお問い合わせ、「その他の製品安全情報」欄へ
  掲載のご希望などがありましたら、以下のメールアドレスまでご連絡
  ください。( mailto:ps@nite.go.jp )                      
                                                             
  配信登録や解除、配信メールアドレスの変更は、下記HPからお願い
  致します。(PSマガジンのバックナンバーも掲載しています)              
   http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/mailmagazin/index.html

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         【編集・発行】 独立行政法人  製品評価技術基盤機構 
                 製品安全センター リスク評価広報課
                http://www.nite.go.jp/jiko/index.html

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お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  製品安全広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図