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バイオプラスチック生産

概要

バイオプラスチックとは、バイオマス（生物資源：微生物や植物など生物に由来する再生可能な有機性資源）から合成されるプラスチックのこと。 利用されるのは、ポリヒドロキシアルカン酸（polyhydroxyalkanoate, PHA）、ポリ乳酸（PLA）、リグニン、多糖類（セルロース等）などがある。
一部の微生物が合成・蓄積するポリエステル PHA は、(R)-3-ヒドロキシアルカン酸をモノマーとする高重合ポリマーで、poly(3-hydroxybutyrate)（PHB）, poly(3-hydroxyvalerate)（PHV）, poly(4-hydroxybutyrate)（P4HB）, poly(3-hydroxybutyrate-co-3-hydroxyvalerate)（PHBV）等がある。 これらは、熱可塑性と自然環境中で分解されるという性質をもっている（生分解性プラスチック）。
本項ではPHAの生合成について記述する。

機能に関する知見

機能を示すメカニズム

一般に、PHAを構成するモノマーユニットは、炭素数 4～14 の (R)-3-ヒドロキシアルカン酸である。
PHA 生合成には主に3種類の酵素、β-ケトチオラーゼ（PhaA）、アセトアセチルCoAリダクターゼ（PhaB）、PHA重合酵素（PhaC）が関わっている。 また、この主経路以外にもいくつかの副経路が存在する。
Microbial metabolic pathways for PHA synthesis.
Microbial metabolic pathways for PHA synthesis. --OpenWetWare Biodegradable Plastics. Figure X.
重合酵素 PhaC は、4つのクラスに分類されている。
Polyester synthases can be divided into four classes.
Polyester synthases can be divided into four classes. --Rehm (2003).Table 2
PHA 合成に関与する遺伝子は、オペロンを形成している場合が多い。

機能を持つことが知られている生物

Ralstonia, Pseudomonas, Bacillus, Rhodococcus 属細菌など

参考文献

  • Rehm, B. H. (2003). Polyester synthases: natural catalysts for plastics. Biochem J. 376(1):15-33. PMID: 12954080
  • Verlinden, R. A. et al. (2007). Bacterial synthesis of biodegradable polyhydroxyalkanoates. J Appl Microbiol 102(6):1437-1449. PMID: 17578408
  • 田口 精 (2005) 「バイオプラスチックの作られ方と作り方」 『蛋白質核酸酵素』 50(3), 262-269.

関連外部リンク

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（更新日 2015/07/16）