バイオテクノロジー

NITE バイオテクノロジー産業の新たな発展に向けた政策提言書を発表

公表日

平成28年1月14日

本件の概要

報道発表資料

発表日:
平成28年1月14日(木)
タイトル:
NITE バイオテクノロジー産業の新たな発展に向けた政策提言書を発表
発表者名:
独立行政法人製品評価技術基盤機構バイオテクノロジーセンター
資料の概要:

 NITE(ナイト)[独立行政法人 製品評価技術基盤機構 理事長:辰巳 敬、本所:東京都渋谷区西原二丁目49番10号]は、バイオテクノロジー産業の健全かつ中長期的な発展に貢献するため、「バイオテクノロジー産業の新たな発展に向けた政策提言書」を発表し、平成28年 1月14日に経済産業省に提出しました。
  本提言書は「健康・医療」「物質生産(スマートセルインダストリー)」「地方創生」「基盤となるバイオバンク・BRC(生物資源センター)※1」の4分野を中心に、取り組むべき政策をとりまとめたものです。
  我が国のバイオ産業の新たな発展に向けて、我が国の強みを再認識し、グローバル経済の中での競争に勝ち残っていくことが求められます。最先端の研究成果をベースに、我が国が培ってきた伝統的なバイオテクノロジーである「発酵技術」も活かしつつ、“日本の戦い方”で取り組むことにより、バイオテクノロジー産業において今後我が国が大きな市場を獲得していくことが期待されます。
  NITEは、生物資源の基盤整備等を行うことにより、バイオテクノロジー産業の発展を支援してまいります。

  1. 1.バイオテクノロジーは、食糧、健康・医療、環境・エネルギー等の幅広い分野に波及している技術であり、我々はあらゆる生活の場でその恩恵を享受しています。日本は古くからバイオテクノロジー(発酵技術)を利用して酒・醤油・硝塩等の多様な物質を生産してきています。バイオテクノロジーを用いた経済活動は“バイオエコノミー”と近年呼ばれており、技術としてだけでなく産業としても2030年には1.6兆ドルに、今後大きく発展することが期待されています。現代社会において課題とされている、健康・医療技術の向上、持続可能な社会の構築、地方創生等の課題解決に向けても、バイオテクノロジーの貢献が期待されています。
  2. 2.NITEは、経済産業省とともにバイオテクノロジー産業の発展を促進するための事業を行っています。微生物等の生物資源の利用における社会的リスクを低減しつつ、生物資源の利用を促進するための基盤整備を行っています。今般経済産業省からバイオテクノロジー産業において国として取るべき政策について提言することを求められました。
  3. 3.これらを踏まえ、NITEは、バイオテクノロジー産業の発展とそれによる社会的課題の解決のため、波及効果の大きい次の4分野を中心に、「バイオテクノロジー産業戦略検討委員会」※2においてバイオ産業の専門家と議論を重ね、取り組むべき政策を提言しました。
    ①「健康・医療」
     (天然物創薬による医薬品の創出、腸内細菌を活用した予防医療の実現)
    ②「物質生産」
     (新しい物質生産産業「スマートセルインダストリー」を実現)
    ③「地方創生」
     (地域連携ネットワークの構築とバイオ技術導入の推進)
    ④「基盤となるバイオバンク・BRC(生物資源センター)※1
     (研究開発に必要となる高品質な生体試料・生物資源の提供)
    具体的な内容については、別添の概要をご参照ください。
  4. 4.我が国のバイオテクノロジー産業の新たな発展に向けて、我が国の強みを再認識し、グローバル経済の中での競争に勝ち残っていくことが求められます。最先端の研究成果をベースに、我が国が培ってきた伝統的なバイオテクノロジーである「発酵技術」も活かしつつ、“日本の戦い方”で取り組むことが重要です。NITEは、経済産業省とともに生物資源の基盤整備等を行うことにより、今後も我が国のバイオテクノロジー産業の発展に貢献していきます。

    政策提言書本文および概要は下記のURLからダウンロードいただけます。
  5. 本政策提言に御意見・御要望のある方は下記お問い合わせ先までお寄せいただければ幸いです。
  1. (※1) バイオバンク・BRC(生物資源センター)
    バイオバンクは、ヒトの生体試料やゲノム情報を収集・保管・提供する機関であり、BRCは植物や微生物などの生物資源やそれらの遺伝情報を収集・保管・提供する機関である。どちらもバイオ産業を支える基盤として不可欠な存在です。
  2. (※2) バイオテクノロジー産業戦略検討委員会
    バイオテクノロジー産業の新たな発展に向けた政策を検討するため、 NITEに設置した委員会です。

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