製品安全

特別号  9月7日号 「災害発生時に気を付けたい製品事故」

                  2018.9.7     特別号
=======================PSマガジン(製品安全情報メールマガジン)====
                 製品安全についての情報をお届けします。
                                   (第2・4火曜日発行)
                 ‥‥‥‥………………………………‥‥‥‥‥
               NITE(ナイト)[独立行政法人製品評価技術基盤機構]
                              製品安全センター
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 この度の台風及び地震により被災された方に心からお見舞いを申し上げます。
 ここ数日、台風及び地震による被害が相次いで発生していることから特別号
 として、災害発生時に気を付けたい製品事故について事故事例の紹介と注意
 事項をご案内させていただきます。

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          災害発生時に気を付けたい製品事故 
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    【事例1】
   地震の後に火災報知器が鳴ったため確認すると、電気ストーブとその
   周辺を焼損する火災が発生していた。

  →地震の揺れで近くの棚にあったものが周囲に落下したことでストーブ
   の電源が入り、落下物が加熱されて火災に至ったものと考えられます。
   なお、ストーブには転倒時オフスイッチ(電気ストーブが倒れると
   電源が切れる装置)が取り付けられていましたが、周囲に落下物が
   あり、ストーブ倒れなかったため作動しませんでした。

  【事例2】
   カセットこんろを点火したところ、こんろから出火してカセットボンベ
   が破裂して1人が負傷した。

  →カセットボンベが正しく装着されていなかったため、接続部に隙き間が
   生じてガスが漏れ、点火操作時の火花がガスに引火したと考えられます。

  【事例3】
   発電機(ガソリンタイプ)を室内で使用中に2人が倒れ、1人が死亡、
   1 人が重症を負った。

  →停電時に窓を閉め切った室内で発電機を使用していたため、排気ガス
   で一酸化炭素中毒に至ったと考えられます。 

  【事例4】
      センサー付きの照明機器及び周辺を焼損する火災が発生した。

  →屋外に設置されていた照明機器に強風であおられた、のれんが巻き付
   いたことでハロゲンランプの熱でのれんが加熱され、出火に至ったもの
   と考えられます。

    【事例5】
   脚立をまたいで作業した後、降りようとして体の向きを変えた際に
   転倒し、手首を骨折した。

  →脚立上で体の向きを変える際、体重移動で脚立が左右方向に傾き、身体
   のバランスを崩したものと考えられます。

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  【事例1の注意事項】 
   電熱器具や燃焼機器の周囲に可燃物を置かないでください。地震の揺れ
   によって可燃物に接触して着火するおそれがあります。
   また、使用していない電気製品の電源プラグはコンセントから抜いて
   ください。落下の衝撃や落下物との接触によって電源が入り、周囲の
   可燃物に接触して着火したり、損傷した電源コードが短絡して出火した
   りするおそれがあります。

  【事例2の注意事項】
   カセットボンベを装着する際は、切り欠きに合わせて正しく装着してくだ
   さい。また、炭火をおこしたり、2台並べてその上に鉄板を置いたりする
   など、カセットボンベが過熱される使用をしないでください。

  【事例3の注意事項】
   発電機を屋内や車内、屋外でも風通しの悪いところでは使用しないで
   ください。また、火気の近くだと燃料に引火することがありますので、
   使用時は注意してください。

    【事例4の注意事項】
   強風によって、屋外用の照明などに飛来したゴミなど可燃物が巻き付
   いて、発火に至るおそれがあります。また停電時に巻き付いた可燃物
   が、停電から復旧することで発火に至るおそれもあるため、台風の後
   には屋外照明などの状態をご確認ください。

  【事例5の注意事項】
   脚立をまたいで使用しないでください。脚立は昇降面に向かって、
   前後方向には安定しますが、左右方向は転倒しやすいという特徴が
   あります。また、昇り降りする際は慎重に行ってください。

  また、災害時の製品事故を防ぐため、次の点に注意しましょう。

  (1)使用しない電気製品の電源プラグはコンセントから抜いておく。
  (2)電熱器具や燃焼機器の周囲に可燃物がないかを確認する。
    (3)停電時に自宅から離れるときは、分電盤のブレーカーを切っておく。
  (4)災害のあとに電気製品やガス・石油製品を使用する際は、製品に異常
    が無いか確認する。
  (5)携帯発電機は屋内では使用しない。また、ガス・石油製品、七輪など
    を使用する際は、定期的に換気を行う。
    (6)浸水などでぬれた電気製品はコンセントを抜いて家電販売店やメーカー
    に相談する。
  (7)脚立を使用する際はまたいで使用せず、不安定な場所に設置しないよう
    に注意する。

   震災発生時の事故に関する資料も併せてご参照ください。
  
  (再現実験映像:下記のURLのページで動画が視聴できますので是非ご覧下さい)
   https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/1052.html
      https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/01120204.html
      https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/1051.html
   https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/nenshou/02020101.html
   https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/sonota/03170102.html

  (注意喚起ミニポスター)   
   https://www.nite.go.jp/data/000004866.pdf
      https://www.nite.go.jp/data/000059911.pdf
   https://www.nite.go.jp/data/000086396.pdf
   https://www.nite.go.jp/data/000081715.pdf

   その他の事故事例は、「事故情報の検索」で検索できます。
   https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/search/index.html 

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                  編集後記

  この度の台風及び地震により被災された方に心からお見舞いを申し上げ
  ます。私も大阪在住のため、今回の台風によって住んでいるアパートの
  ベランダでパーテーションが破壊されるなどの被害が発生しました。
  ここ数日で改めて、災害の恐ろしさを実感しております。
  
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                 製品安全センター リスク評価広報課
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                https://www.nite.go.jp/jiko/index.html

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