製品安全

Vol.319  10月23日号 「ふろがまの事故」

 
                 2018.10.23 VOL. 319
========================PSマガジン(製品安全情報メールマガジン)====
                 製品安全についての情報をお届けします。
                                   (第2・4火曜日発行)
                   ‥‥‥‥………………………………‥‥‥‥‥ 
               NITE(ナイト)[独立行政法人製品評価技術基盤機構]
                              製品安全センター
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 秋の夜長にはゆっくりとお風呂に浸かって芯から温まりたいものです。
 いつもは気に掛けないふろがまなどでの誤った使用方法による事故が
 発生しています。今回は、ふろがまによる事故を紹介します。               
  
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               項目一覧 
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1.ふろがまの事故

2.製品事故収集情報(9月23日~10月6日 受付 72件)

3.リコール情報( 3件)

4.その他の製品安全情報
    ・平成30年度製品安全業務報告会のご案内
  (経済産業省主催第12回製品安全対策優良企業表彰式の開催について)
  ・iPod nanoの製品事故に係る定期報告 
  ・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について

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           1. ふろがまの事故
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  【事例1】
   使用中の石油ふろがまから出火し、住宅を全焼した。

  →缶体が過熱により変色していることから、浴槽に水を入れずふろがま
   のスイッチを入れたため、空焚きとなり出火に至ったものと推定され
   る。なお、当該製品は空焚き防止装置が付いていない製品であった。
       
  【事例2】
   異音がして停電したため確認すると、石油ふろがま及び周辺を焼損す
   る火災が発生していた。

  →事故品のふろがまはスイッチを入れると不着火によるエラーが表示さ
   れる状態であったが、再起動して使用を継続したことで、起動時の点
   火動作によって未燃灯油が蓄積したため、再起動時させて点火しよう
   とした際、蓄積されていた未燃灯油に引火して一気に燃焼し、火災に
   至ったものと考えられる。
   なお、取扱説明書には、「不着火のエラーが表示された際は販売店に
   連絡する」旨、記載されている。

  【事例3】
   ガスふろがま及び周辺を焼損する火災が発生した。 

  →ガスふろがまの排気口が稲わらで閉塞された状態で使用したため、不
   完全燃焼状態となり、一時的に燃焼炎が伸びて、排気口付近の稲わら
   に着火し出火したものと推定される。 なお、取扱説明書には、「機
   器の上や、周囲には燃えやすいものを置かない。」旨、記載され、本
   体には、「可燃物からの前方の離隔距離は60cm以上必要である」
   旨、表示されている。

   ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  【事例1の注意事項】
   ふろがまを使用する際は、水栓が緩んでいないか、浴槽に十分な量の
   水が入っているか確認してください。特に古いふろがまの場合、空だ
   き防止装置が搭載されていないものがあるため、注意が必要です。

  【事例2の注意事項】
   点火し難い状態が続いたり、エラー表示等が発生したりしている製品
   を使い続けるのは止めてください。必ず販売店等に連絡を取り、点検
   及び修理を受けてください。   

  【事例3の注意事項】
   ふろがまの周囲や排気口付近にものを置かないでください。加熱され
   て発火したり、空気の循環を妨げて異常な燃焼を引き起こしたりする
   場合があります。また、屋外排気口付近は汚れが溜まったり、鳥や虫
   が巣を作ったりする場合があるので、定期的に清掃を行ってください。

   
   ふろがまの事故に関する資料も併せてご参照ください。
  
  (再現実験映像:下記のURLのページで動画が視聴できますので是非ご覧下さい)
     「1.まき兼用ふろがまの可燃物着火」
   https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/nenshou/02080101.html
   「2.点火操作を繰り返して異常着火」
   https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/nenshou/02130202.html
   「3.石油ふろがまの空だき事故」
   https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/nenshou/1191.html
   「4.石油ふろがまのバーナーの異常燃焼」
   https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/nenshou/1192.html

  (注意喚起ミニポスター)
   https://www.nite.go.jp/data/000004277.pdf
   https://www.nite.go.jp/data/000004846.pdf
   https://www.nite.go.jp/data/000079424.pdf

   その他の事故事例は、「事故情報の検索」で検索できます。
   https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/search/index.html 

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            2.製品事故収集情報            
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          消費生活用製品の事故情報収集状況     
                    (9月23日~10月6日   受付72件) 
  NITEに通知のあった事故情報から、件数の多い製品を掲載します。


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       製品名             (事故状況と件数)
      1.  自転車            ( 重傷等     7件)
     2.  照明器具          ( 死亡等     4件)
     2.  電気掃除機        ( 重傷等     4件)
     2.  ガスこんろ        ( 火災等    4件)
     2.  直流電源装置             ( 製品破損等 4件)
     2.  モバイルバッテリー       ( 火災等     4件)
     2.  エアコン                 ( 火災等     4件)
         2.  運動器具         ( 軽傷等     4件)
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   最新事故情報(これまでの受付情報もご確認いただけます)
   https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/information/index.html

   事故情報の提供をお願いいたします。
   事故の再発防止のため、有効に活用させていただきます。
      https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/shushu/index.html

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               3.リコール情報
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    株式会社アキボウ         (法人番号 9120101000440)

   「自転車」  10/9(HP)

   【詳細】http://www.fujibikes.jp/pdf/20181011customers.pdf

    株式会社カインズ         (法人番号 3070001006474)

   「映像記録装置(ドライブレコーダー)」  10/15(HP)

   【詳細】https://www.cainz.co.jp/images/information/pdf/DR_info_20181015_3.pdf

    株式会社西松屋チェーン      (法人番号 6140001060486)

   「抱っこひも」  10/16(HP)

   【詳細】https://www.24028.jp/news/important/6798

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           4.その他の製品安全情報
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       「平成30年度製品安全業務報告会」のご案内    

  平素はNITE(ナイト)の業務に多大なるご支援とご協力を賜りまして、
  誠にありがとうございます。
    今年度も、NITE製品安全センターが取り組んでおります製品安全関係業
  務についてご紹介する「製品安全業務報告会」を下記のとおり開催いた
  します。
    ぜひご参加いただきますようご案内申しあげます。

    ○大阪会場
     日時:2018年11月 9日(金)10:00~14:50(開場 9:30)
     場所:ドーンセンター (大阪府立男女共同参画・青少年センター)
                (大阪市中央区大手前1-3-49)
     定員:400人(先着順)

    ○東京会場
     日時:2018年11月16日(金)13:15~17:00(開場 12:30)
     場所:さくらホール(渋谷区文化総合センター大和田)
        (東京都渋谷区桜丘町23-21)
     定員:500人(先着順)
     ※業務報告会開催前(10:00~12:00 予定)に経済産業省・NITE
            共催の「第13回製品安全総点検セミナー」を開催いたしますの
            で、併せて参加をご検討ください。
      詳細は、以下のペ-ジからご確認ください。
      http://www.meti.go.jp/product_safety/ps-award/3-consumer/h30_seminar.html

  【参加費】無料
    
    【詳細】https://www.nite.go.jp/jiko/event/houkoku/houkoku2018.html

  【参加申し込みについて】
     NITE(ナイト)ホームページの申込みフォームからお申し込みく
          ださい。
    【大阪】https://reg18.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=nbmg-rcmdo-afa0c307328f5a0fa1ca1ee346b381cc 
    【東京】https://reg18.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=nbmg-rclio-0dcce50b0bae2f96ad433e3f9a253cd2 
     受け付け後、メールにて参加証をお送りしますので、
     当日会場で御提示ください。

  【締め切り】10月31日(水) 定員になり次第締め切ります。

    【問い合わせ先】
       リスク評価広報課 事務局 佐藤、浜辺、竹本
       電話: 06-6612-2066  FAX : 06-6612-1617    

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     平成30年度NITE講座「認定・認証の基礎」開催のご案内
 
  NITE認定センター(IAJapan)は、企業の新入社員の方や新たに品質管理を
  担当される方に向けて、認定・認証の位置づけや取り巻く概況(認定に関する
  国際規格や制度、社会の変化等)について概要を解説するとともに、関係する
  国際規格等についてご紹介する講座を開催します。

  認定・認証のビジネスへの有効活用に向けて、認定・認証制度に関する基本的
  な知識を得ることは重要ですので、ご興味のある方は是非ご出席いただければ
  と存じます。
 
  ○お申込みについてはこちら:
   https://www.nite.go.jp/iajapan/information/2018_iajapan-kouza.html

   ◇ 講義概要 ①認定・認証の基礎
            
         ②試験所・校正機関の能力に関する国際規格(ISO/IEC 17025)について
 
   ◇ 参加費:無料

  【東京会場】

   ◇ 日時:11月20日(火)14:00~17:00

   ◇ 場所:独立行政法人 製品評価技術基盤機構 本所 1階 NITEスクエア
   
    〒151-0066 東京都渋谷区西原2-49-10 
    案内地図はこちら:https://www.nite.go.jp/nite/aboutus/jigyosho/nite_map.html

   ◇ 定員:50名 

  【大阪会場】

   ◇ 日時:11月30日(金)14:00~17:00

   ◇ 場所:独立行政法人 製品評価技術基盤機構 大阪事業所 1階 セミナールーム
       
    〒559-0034 大阪府大阪市住之江区南港北1-22-16
    案内地図はこちら:https://www.nite.go.jp/nite/aboutus/jigyosho/safe_osaka_map.html

   ◇ 定員:100名 

  【福岡会場】

   ◇ 日時:12月6日(木)14:00~17:00

   ◇ 場所:独立行政法人 製品評価技術基盤機構 九州支所 2階 会議室

    〒815-0032 福岡県福岡市南区塩原2-1-28
    案内地図はこちら:https://www.nite.go.jp/nite/aboutus/jigyosho/kyushu_map.html 

   ◇ 定員:40名

  ※いずれの会場も、講義内容は同じです。

  ○お問合せ先
   製品評価技術基盤機構 NITE講座「認定・認証の基礎」事務局
   E-mail:jac@nite.go.jp

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    平成30年度PCB廃棄物の適正な処理促進に関する説明会のご案内

          ↓説明会のホームページはこちら↓
         http://web.apollon.nta.co.jp/pcb30

  ポリ塩化ビフェニル(PCB)は、人の健康及び生活環境に係る被害を生ずる
  おそれがある物質であることから、PCB廃棄物の適正な処理の推進に関する
  特別措置法(PCB特措法)に基づき、定められた期限までに適正に処分する
  こととされています。
   特に高濃度PCB廃棄物は、地域ごとに定められた処分期間内に必ず処分
  しなければならず、使用中の変圧器・コンデンサー及び安定器等について
  も処分期間内に使用を終え、処分する必要があります。処分に当たっては、
  中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)に処理委託を行わなければ
  なりません。低濃度PCB廃棄物についても、2027年3月末までに、保管
  事業者が自ら処分し、又は処分を他人に委託しなければなりません。
   低濃度PCB廃棄物は、環境大臣が認定する無害化処理認定施設等での
  処分が行われており、処理事業者の増加による処理体制の充実、処理方法多様化、
  処理料金の低減に向けた取組みを進めております。このようなPCB廃棄物の
  適正な処理促進に向けた国の施策やこれまでの掘り起こし・発見事例等最新の
  情報を広く紹介します。

 1.日時と場所(詳しくは説明会ホームページでご確認ください)
    福岡市(10/26)、札幌市(11/2)、青森市(11/8)、山形市(11/16)、
      長野市(11/22)、仙台市(11/30)、福井市(12/4)、神戸市(12/13)、
      大阪市(12/14)、水戸市(12/21)、甲府市(1/11)、岡崎市(1/18)、
      宇都宮市(1/25)、四日市市(2/1)、東京23区(2/8)
   
   14:30~ 約3時間
 
 2.説明会内容(予定)
  (1)ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進及び事例紹介について(環境省 廃棄物規制課)
  (2)PCB含有電気工作物に係る規制について(経済産業省 電力安全課)
  (3)高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理手続きについて(中間貯蔵 環境安全事業(株)JESCO)
  (4)課電自然循環洗浄実施手順書について(経済産業省 環境管理推進室)

 3.対象者 事業者の方々

 4.定 員 各会場100~200名(会場ごとに異なり、定員に達し次第、締め切られます)

 5.参加費 無料

 ○開催案内チラシを下記からダウンロードしていただけますのでご参照ください

  <全国版>
  http://web.apollon.nta.co.jp/pcb30/zenkoku/Flyer_zenkoku.pdf

  <北海道・東京事業エリア版>
  http://web.apollon.nta.co.jp/pcb30/east/Flyer_east.pdf
 
  <北九州・大阪・豊田事業エリア版>
  http://web.apollon.nta.co.jp/pcb30/west/Flyer_west.pdf
 
  ○具体的な日時、場所、申込方法等は、説明会ホームページをご覧ください
  http://web.apollon.nta.co.jp/pcb30

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            iPod nanoの製品事故に係る定期報告         

                             経済産業省

  平成30年10月19日付、Apple Japan合同会社(旧 アップル ジャパン株式
    会社)の経済産業省へのiPod nano(第一世代)の製品事故に係わる定
    期報告がありました。平成30年9月1日から30日までの本体・バッテリ
  ー交換件数は、690件となっています。同社が対策を開始した平成22年8
  月11日以降の本体・バッテリー交換件数の累計は293,849件となってい
  ます。
    https://www.     

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        消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について   

                              消費者庁

  消費者庁は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告の
  あった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。

   10/10 9件 
    http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/2018/pdf/consumer_safety_release_181010_0001.pdf
	
   10/12 3件 
    http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/2018/pdf/consumer_safety_release_181012_0003.pdf

   10/16 7件 
    http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/2018/pdf/consumer_safety_release_181016_0001.pdf

   10/19 8件 
    http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/2018/pdf/consumer_safety_release_181019_0002.pdf
 
      10/23 6件
    http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/2018/pdf/consumer_safety_release_181023_0001.pdf
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                  編集後記

  子どもの頃に使用していたふろがまはバランス釜で、使用前にハンドル
  をカチカチと回し、のぞき窓から火が付いたことを確認するタイプでし
  た。親からはダイヤルを着火位置にまで回したらすぐにハンドルを操作
  しなければ爆発すると脅されていたので、風呂焚きの当番が回ってきた
  際はとても緊張しながら行っていた覚えがあります。ふろがまの筐体が
  熱くなったり、追いだきのし過ぎで湯船が茹だったり、逆に水面付近だ
  け熱くなって撹拌するとぬるま湯だったりと、大変な思いを多く経験し
  ましたが、ガスと炎と熱の関係を知識ではなく体感することのできた、
  貴重な経験だったと言えるのかもしれません。

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  PSマガジン配信先の紹介等PSマガジンの普及にご協力をお願い致
  します。また、社内報や広報誌、回覧板などへの掲載も歓迎致します。
                                                              
  PSマガジンに関するお問い合わせ、「その他の製品安全情報」欄へ
  掲載のご希望などがありましたら、以下のメールアドレスまでご連絡
  ください。
   Eメール:ps【アットマーク】nite.go.jp
  (メールを送る際は【アットマーク】を@に変えてください)  

  配信停止、パスワード変更等は以下URLよりお願いいたします。
  https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/mailmagazin/index.html                       

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         【編集・発行】 独立行政法人  製品評価技術基盤機構 
                 製品安全センター リスク評価広報課
                 (法人番号 9011005001123)
                https://www.nite.go.jp/jiko/index.html

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  製品安全広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図