製品安全

Vol.351  2月25日号 「低温やけどの事故」

寒い冬の日、電気毛布でぬくぬくになったお布団に滑り込むのは至福の時間。
しかし、使い方を誤ると思わぬ事故につながります。低温でも長時間同じところに接触し続けると、低温やけどを負うおそれがあります。低温やけどは、皮膚表面だけでなく組織の深いところまで被害が及ぶため、治療が長期にわたったり植皮手術が必要になることがあります。
今回は低温やけどの事故をご紹介しましょう。

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項目一覧

  • 1.低温やけどの事故
  • 2.製品事故収集情報(12月22日~1月4日 受付 53件)
  • 3.リコール情報(3件)
  • 4.その他の製品安全情報
    ・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について
    ・セミナー開催のお知らせ(高齢者の製品安全) ⇒中止になりました。
    ・第3回製品リコール検討委員会開催のお知らせ

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1.低温やけどの事故

【事例1】
電気あんかを布団の中に入れ靴下をはいたまま就寝したところ、2~3時間後右足のくるぶし付近に低温やけどによる水膨れができた。

→電気あんかの機能に異常は認められず、電気あんかに長時間触れていたため、低温やけどを起こしたものと考えられる。
なお、取扱説明書等に低温やけどに関する注意事項は記載されていた。

【事例2】
ゆたんぽを使用中、脚に低温やけどを負った。

→ゆたんぽに異常が認められないことから、ゆたんぽを長時間脚に接触させて使用したため、低温やけどを負ったものと考えられる。
なお、取扱説明書には、「布団が暖まったら、ゆたんぽを布団から取り出して就寝する」旨、記載されていた。

【事例3】
暖房便座を使用中、低温やけどを負った。

→暖房便座の電気部品等に異常はみられず、便座温度測定においても異常温度にはならなかったことから、便座の上に4時間以上の長時間着座していたため、低温やけどを負ったものと考えられる。
なお、取扱説明書には「長時間使用すると、低温やけどをおこす恐れがある。」旨、記載されていた。

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【事例1、2の注意事項】
電気あんかや電気毛布、ゆたんぽ、カイロ等を使用する際は、長時間同じ場所を温めないでください。長時間肌に直接触れ続けることによって、低温やけどを負うおそれがあります。
ゆたんぽは、就寝前に布団の中に入れて暖まったら出し、電気あんかはスイッチを切ってください。また使用時には取扱説明書をご確認ください。

【事例3の注意事項】
高齢者や体の不自由な人、介護が必要な人などが使用するときは、便座の温度調節を「低」にするか、または使用直前まで温めて、使用中は「切」にするようにしてください。家族や周囲の人は、普段より使用に時間がかかっている等の異常がないか気をつけてください。

■低温やけどの製品事故に関する資料も併せてご参照ください。
  (再現実験映像)
   (1)ゆたんぽ「3.ゆたんぽによる低温やけど」
    https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/sonota/03200402.html
 
  (注意喚起ミニポスター)
   (1)「低温やけど」を負った事故
    https://www.nite.go.jp/data/000004250.pdf
   
■その他の事故事例は、「事故情報の検索」で「低温やけど」などをキー
  ワードに検索していただけます。
    https://www.nite.go.jp/jiko/jiko-db/accident/search/

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2.製品事故収集情報

消費生活用製品の事故情報収集状況
(12月22日~1月4日 受付53件)
NITEに通知のあった事故情報から、件数の多い製品を掲載します。

製品名       ( 事故状況と件数 )

  • 1.直流電源装置 (製品破損等 11件)
  • 2.自転車 (重傷等 9件)
  • 3.草刈機 (製品破損等 5件)
  •  

最新事故情報(これまでの受付情報もご確認いただけます)
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/information/index.html

事故情報の提供をお願いいたします。
事故の再発防止のため、有効に活用させていただきます。
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/shushu/index.html
 

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3.リコール情報

  • ・株式会社モトクロスインターナショナル (法人番号 3180001003089)
    「自転車用フロントキャリア」2019/12/20(HP)
    【詳細】http://ride2rock.jp/blog/113669/
  •  
  • ・株式会社オーム電機 (法人番号 6013301003037)
    「電源プラグ」2020/02/07(HP)
    【詳細】https://www.ohm-electric.co.jp/info/important/40164/
  •  
  • ・東芝キヤリア株式会社 (法人番号 7010401050933)
    「電気給湯機(ヒートポンプ式)」2020/02/17(HP)
    【詳細】https://www.toshiba-carrier.co.jp/info/article/article-14.htm
  •  

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4.その他の製品安全情報

・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について  消費者庁

消費者庁は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告のあった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。

  • 2/12   16件 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_200212_01.pdf
  • 2/14   13件 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_200214_01.pdf
  • 2/18   12件 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_200218_01.pdf
  • 2/21   12件 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_200221_01.pdf

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・セミナー開催のお知らせ(高齢者の製品安全) ⇒中止になりました。

経済産業省製品安全課では、H28年度から4年間にわたって高齢者の使用する製品の安全に注目した事業を実施してきました。自宅や福祉施設での高齢者の行動データを動画で撮り溜め、それをライブラリとして公表し、そこから得られる行動特性を活かして、事業者に製品開発につなげていただくために複数の企業と実証実験を行ってきたところです。
 今年度は、企業との実証実験と並行して、高齢者の製品事故を防止するためのポイントを、資料としてとりまとめました。つきましては、事業結果を報告するとともに、とりまとめた資料をお披露目するセミナーを、下記及び別添の通り開催いたします。

ご興味がある方は、ぜひご参加ください。

  ■日 時
  関東 令和2年3月 6日(金) 10時00分~12時00分
  関西 令和2年3月11日(水) 13時00分~15時00分
  ■場 所
  関東 経済産業省 別館1階104会議室
  関西 兵庫県神戸市兵庫区駅南通5丁目1-2 健康ライフプラザ 5階

  メールでの事前の登録制としております。参加を希望される方は、下記URLをご参照の上、
  登録をお願いいたします。
  https://www.airc.aist.go.jp/lirt/200218.html

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・第3回製品リコール検討委員会開催のお知らせ  一般社団法人PL研究学会

第1回で課題の抽出、第2回にて課題についての発表、今回はそれらの取りまとめと、コアメンバー、委員からの製品リコールについての意見をいただきます。

  ・開催日時 2020年3月19日(木)14:30~16:30(受付開始14:00)
  ・会場:国立大学法人 電気通信大学UECアライアンスセンター100周年記念ホール
  ・費用:無料 
  ・終了後同一場所にて意見交換会(費用1,000円)

  【検討内容】
  (1)前半:第2回委員会にて発表のあった下記についての取りまとめを行います。
   1.リコール、自主回収の定義
   2.市場トラブルに関する活動の5つのレベルめ 
   3.リコール、自主回収のプロセス及び重要事項
  (2)後半:コアメンバー、委員からの意見
  (3)意見交換会(どなたでも参加できます
     コアメンバー、委員と積極的な情報交換をしてください。(参加費1,000円)

  ■お申し込み、詳細などは一社)PL研究学会(下記webサイト)でご確認ください。
   https://aplics.org

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編集後記

二月は逃げる、三月は去る。あっという間に新年度がやってきます。
皆さん、新年度に何か新しくチャレンジをすることや、目標はありますか。仕事や、趣味や、勉強や、資格取得、はたまたダイエットなど、色々あります。若い時は、やせたい、きれいになりたい、と外見のことにとらわれがちでした。
しかし、あれから30年。友人と話すことは、専ら「膝にいいサプリ」や、「血液がさらさらになる食べ物」、「新しくできた整骨院に行ってきた話」など、健康に関することばかりになってきました。
あれから30年。もう外見はいいのです。大事なのはいかに健康で長生きし、美味しい物を食べ、人生を謳歌する。これが私の目標です。

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独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  製品安全広報課
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