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ベトナム

本ページの最終更新日:2017年6月30日

生物多様性条約関連国内法

ベトナム社会主義共和国(以下「ベトナム」という。)は、生物多様性条約を1994年11月16日に批准、名古屋議定書を2014年4月23日に批准し2014年10月12日に発効しました。

生物多様性条約に関するベトナムの国内法令としては、「生物多様性法(2009年7月1日施行、20/2008/QH12)」があり、その下に「生物多様性法の規定の施行に関する詳述及び指導に関する政令(2010年7月30日施行、65/2010/ND-CP)」と「遺伝資源へのアクセス及びその利用から生ずる利益配分の管理に関する政令(2017年7月1日施行、59/2017/ND-CP、以下「ABS政令」という。)」があります。

ベトナム国旗

生物多様性法(20/2008/QH12)

本法は、「生物多様性の保全と持続可能な開発のために」定められ、2009年7月1日に施行されました。8章78条からなり、概要としては、①文言の定義と生物多様性保全の原則、②国家・地域における戦略の計画、実施及び報告、③保全区域の設定と管理、④生物種ごとの保護、管理または駆除、⑤遺伝資源のアクセスと利益配分、アクセスされた遺伝資源の管理、遺伝子組換え体の利用と管理、⑥生物多様性保全の国際協力、⑦生物多様性保全の方法と資金、⑧実施細則、となっています。

原文(ベトナム語) 【外部リンク(ベトナム司法省)】
英訳 【外部リンク(ABSクリアリングハウス)】
和訳(遺伝研ABS対策チーム仮訳) 【外部リンク(遺伝研)】

生物多様性法の規定の施行に関する詳述及び指導に関する政令(65/2010/ND-CP)

本政令は、「生物多様性法の、生物多様性保全計画、保全区域、遺伝資源の保全及び持続可能な開発に係る規程の施行に関する詳述及び指導要領について」定められ、2010年7月30日に施行されました。21条からなり、遺伝資源へのアクセスと利益配分に関しても、第18,19,20条において定められていましたが、ABS政令の施行日(2017年7月1日)をもってその条項は無効となります。

原文(ベトナム語) 【外部リンク(ベトナム司法省)】
和訳(JBA仮訳) 【外部リンク(JBA) 】

 

ABS政令(59/2017/ND-CP)

本政令は、「ベトナム社会主義共和国の主権に属する遺伝資源を利用するためのアクセス及びその利用から生ずる利益配分の管理について」定められ、2017年7月1日に施行されます。名古屋議定書において締約国に設定が求められている、提供国としての定めについては規定されていますが、利用国としての措置は規定されていません。

原文(ベトナム語) 【外部リンク(ABSクリアリングハウス)】
英訳 【外部リンク(ABSクリアリングハウス)】
和訳(NITE仮訳) 【PDF:288KB】

遺伝資源へのアクセスと利益配分に関する要件の概要

●「遺伝資源」の定義 (生物多様性法 第2条 21及び22)
 自然界、保全区域、生物多様性保全機関・科学技術研究開発施設内に存在するすべての種と遺伝素材(再生可能である遺伝の機能的な単位を有する、植物、動物、微生物又は菌類)を含む。

●「遺伝資源へのアクセス」の定義 (生物多様性法 第2条 9)
 研究開発及び商品製造を目的として、遺伝資源を探索及び収集する活動。

●遺伝資源の提供者になり得る者とその遺伝資源の範囲 (生物多様性法 第55条)

1.保全地域の管理主体及び保全地域の管理を任命された組織は、保全地域内の遺伝資源
2. 生物多様性の保全施設、科学的研究及び技術開発の研究機関、並びに遺伝資源の保管及び保存施設の長は、自らの施設の遺伝資源
3. 土地、森林又は水面の管理又は利用を任命された組織、家庭及び個人は、管理又は利用を任命された遺伝資源
4. コミューンの人民委員会は、上記以外のコミューン内の遺伝資源

●権限のある当局(ABS政令 第6条)
 2つの機関が遺伝資源へのアクセス許可証を発行する権限のある当局であり、以下のように分かれる。
○農業農村開発省は、栽培品種、家畜品種、養殖品種及び林業用種苗の遺伝資源
○天然資源環境省は、それ以外の遺伝資源

●遺伝資源へのアクセス許可を申請しなければならない者(ABS政令 第7条)

1. 商業目的の研究、商業製品開発のために、遺伝資源へのアクセスを要求するベトナムの組織又は個人
2. いかなる目的でも、ベトナム領土において遺伝資源へのアクセスを要求する外国の組織又は個人
3. アクセスされた遺伝資源の海外への持ち出しを要求するベトナムの組織又は個人

※なお、ABS政令第4条により、外国の組織又は個人がアクセスを希望する場合、ベトナムの権限のある当局から許可証を交付された場合にのみ遺伝資源へのアクセスを行うことができる。

●遺伝資源へのアクセス許可の申請手順(ABS政令 第8条)

1. 権限のある当局に遺伝資源へのアクセスを登録する。
2. 提供者と合意し、契約を締結する。
3. コミューンレベルの人民委員会に契約書の認証を申請する。
4. 権限のある当局に遺伝資源へのアクセス許可証の交付申請書類を提出する。
5. 遺伝資源へのアクセス許可証の交付申請書類の審査過程において権限のある当局の請求があった場合、情報提供、補充資料の提供、書類の完備を行う。

●利益配分の制限(ABS政令 第21,22,23条)
金銭的利益配分と非金銭的利益配分のどちらも可能で、契約書により定めるとされているが、以下特筆して制限されている。
○金銭的利益配分において、1.製品時のロイヤルティを設定する場合、年間総売り上げの1%以上, 2.知的財産権の移転または利用の場合は、得られた収益の2%以上とすること。
○非金銭的利益配分において、知的財産権を申請する場合には、出所又は原産地を記載すること。

相談窓口

生物多様性条約等に基づく微生物の移転及び海外資源へのアクセス等について、ご相談を受け付けております。  以下お問い合わせフォームより、国名及びご相談内容を明記の上、お問い合わせください。

 

*この関連国内法等は改正される可能性があります。本ページの利用により生じた損害・不都合について、当機構は一切責任を負いません。

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