化学物質管理

PRTR制度FAQ-PRTR届出に関するもの

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PRTR届出に関するもの

PRTR届出が必要な要件

Q1.
PRTR届出をしなければならないのはどのような事業者ですか。
A1.
化学物質排出把握管理促進法(化管法)施行令(政令)では、以下の3つの要件をすべて満たす事業者は、該当する事業所ごとに、毎年度、対象物質ごとの排出量・移動量を把握し、主務大臣に届け出ることとなっています。
  1. (1)事業者が政令で定める対象業種を営み、その事業所も同政令で定める対象業種を営んでいること。
  2. (2)事業者の常時使用する従業員数が21人以上であること。
  3. (3)事業者の取扱量等の要件として次のいずれかに該当すること。
    1. a)その事業所が政令で定める第一種指定化学物質を、当該年度に1トン以上(特定第一種指定化学物質は0.5トン以上)取り扱っていること。
    2. b)その事業所が特別要件施設を設置していること。
詳しくは、PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅰ部2-1 届出対象事業者・届出対象物質の判定手順」をご覧下さい。

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届出の書類と方法

Q2.
届出には、何を提出すれば良いのですか。
A2.
化管法施行規則で定められた「第一種指定化学物質の排出量及び移動量の届出書(様式第一)」の様式に従って必要事項を記入し提出してください。様式は、本紙と呼ばれる各事業所の概要を記入するものと、別紙と呼ばれる対象物質毎の排出量・移動量等を記入するものがあります。前者については1事業所毎に1枚、後者については、対象物質毎の様式となっていますので、届出の対象となる物質の数と同数の別紙枚数を提出します。なお、届出は、書面だけでなく、インターネットを利用した電子届出や磁気ディスク(CD-R等)による届出が可能です。電子届出は、ID取得時に提出した事業者情報が反映され、2年目以降の電子届出を作成する際に、前年度の届出内容を参照できるなど、利用者の利便性を図る機能を付加しています。加えて、入力項目に選択方式を導入し、入力ミスを防止するチェック機能も付加しており、書面届出に比べて記入事項の誤りを低減できることから、電子届出の利用を推奨しています。各届出方法の詳細については、NITEのホームページ や、経済産業省、環境省のホームページを参照してください。

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届出期間

Q3.
PRTRの届出書の提出期限はいつですか。期限を過ぎてしまった場合はどうなりますか。
A3.
通常6月30日が期限です。6月30日が土曜日、日曜日の場合は、翌週の月曜日が期限となります。遅れたときは、提出先の都道府県等にお問い合わせください。

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業種コード

Q4.
日本標準産業分類をみると鉄鋼業の業種コードは「2200」になると思うのですが、PRTR届出では「2600」となっているのは何故ですか。
A4.
日本標準産業分類は数年ごとに見直されており、最新の改定では確かに鉄鋼業の業種コードは「2200」となっています。PRTR届出においては、この制度が開始された時点の日本標準産業分類、平成5年改定版(第10回改定)を継続して使用しております。従って、鉄鋼業の場合は業種コード「2600」をご使用ください。また、業種コードばかりでなく、その業種の内容も変化しておりますので、ご留意ください。
業種は、届出内容の変遷を知る上でも重要な項目ですので、ご注意ください。

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法第6条第1項の請求

Q5.
届出書の「法第6条第1項の請求に係るもの」の欄は、どのように書けばよいですか。
A5.
通常、この欄は「無」に○をつけてください。ただし、第一種指定化学物質の使用等の情報が秘密として管理されている生産方法その他の事業活動に有用な技術上の情報であって公然と知られていない場合、該当する第一種指定化学物質の名称に代えて、対応化学物質分類名で届出ができます。主務大臣にその旨の請求を行って認められた場合のみ「有」に○をつけてください。

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別紙番号

Q6.
排出量及び移動量の別紙番号は、物質の号番号順の連番にするのですか。
A6.
別紙番号は連番で、届出する化学物質の号番号順にしてください。

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別名のある対象物質の届出方法

Q7.
対象物質に別名のあるものは、別名で届出するのが正式ですか。
A7.
「届出書別紙様式の備考欄」に明記されているとおり、令別表第一に別名の記載がある対象物質は、別名を記入してください。

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廃棄物の処理方法又は種類

Q8.
「廃棄物の処理方法又は種類」欄はどのように書いたらよいでしょうか。
A8.
「廃棄物の処理方法」は、廃棄物を引き渡した廃棄物処理業者側の処理方法です。廃棄物を引き渡す際に交付したマニフェスト(産業廃棄物管理表)が廃棄物処理業者から返却されますが、通常は処理方法が記載されているので、返却されたマニフェストに記載された処理方法を参考に選択してください。
なお、「廃棄物の処理方法」の分類の内容の詳細は、PRTR排出量等算出マニュアル 「第Ⅱ部95ページ」をご覧ください。
一方、「廃棄物の種類」は、当該事業所から廃棄物処理業者に引き渡す際の廃棄物の形態(種類)です。引き渡す際に交付した、マニフェスト(産業廃棄物管理表)に記載した産業廃棄物の種類を参考に選択してください。
また、「廃棄物の種類」の分類の内容の詳細は、PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅱ部96~98ページ」をご覧ください。
「廃棄物の処理方法」及び「廃棄物の種類」は、少なくともどちらか一方を記入してください。

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二次元コード

Q9.
平成23年度から書面による届出の際、届出書に二次元コードを記載することができるようになりましたが、これはどのような意味があるのでしょうか。
A9.
二次元コード付き書面届出書はNITEから提供されている「PRTR届出作成支援システム」を用いて作成することができます。 「PRTR届出作成支援システム」には、燃料小売業における排出量計算機能のほか、業種と届出先大臣、住所表記と郵便番号及び提出先都道府県等の整合性チェック、必須項目の未記入防止補助機能が備えられておりますので、誤入力による再提出等の事業者負担を軽減することができます。また、二次元コードは記載された届出内容を機械的に読み取ることができるため、電子化の時間が大幅に短縮され、データの誤入力が減ることが期待されます。

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届出の提出先(都道府県等)

Q10.
事務だけの本社が東京にあり、対象物質を取り扱っている工場が福島県にあります。どこに届出を出したらよいですか。
A10.
福島県の工場の届出は、所在する福島県知事を経由して該当する事業所管大臣宛てに提出してください。
なお、都道府県内でPRTRの事務を委任している市町村があれば、そちらに提出してください。

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届出の宛先(大臣)

Q11.
毒劇物を製造しているメーカーです。届出書の宛先は、毒物及び劇物取締法の主管大臣である厚生労働大臣としてよいですか。
A11.
法律の主管大臣ではなく、実際に行っている業務の内容で判断してください。この場合、製塩は財務大臣、医薬品製造は厚生労働大臣、農薬製造は農林水産大臣宛てに届け出ますが、それ以外は、化学工業として経済産業大臣宛てに届け出てください。

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届出内容の変更

Q12.
一度提出した届出内容を修正するにはどうすればよいでしょうか。
A12.
届出を行った後、その内容に変更(追加・修正・削除等)が生じた場合、変更の意思表示としての「変更届出」を都道府県等へ提出します。届出内容の変更は、事業者からの申出による場合と、行政側の内容確認の結果による場合があります。
過年度分の変更届出については、5年前の届出分まで提出可能です。それ以前の届出に対する変更届出は受け付けておりません。
詳しくは「PRTR届出の手引き」をご覧ください。

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一部事務組合の代表者

Q13.
一般廃棄物処理(特別要件施設)を行うため、一部事務組合を設立し市町村から独立して事業を行っています。市町村長がその代表者になっている場合も、別法人として扱うべきですか。
A13.
代表者に関わらず、別法人であれば市町村の直営事業とはなりません。独立した法人として、届出を行ってください。

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自家用発電の事業所

Q14.
PRTR届出対象業種にはあたらない小売業X社の事業所(ショッピングセンター)において、A重油を燃料としてショッピングセンター用の発電業務を行っています。
対象物質(メチルナフタレン)の取扱量が、届出要件を超えた場合、以下の2つの例において、届出が必要でしょうか、また届出するのはどの事業者でしょうか。
例1:小売業X社が,自家用発電設備を所有、日々の運用管理も行っている。
例2:小売業X社の敷地内において、Y社がY社の発電設備を設置し、日々の運用管理も実施している。
A14.
日本標準産業分類第10回改訂では、自家用発電の事業所も「電気業」に含まれるため、PRTR届出対象業種となります。
例1、2いずれも「電気業」となり、次の様に届出が必要です。
例1:小売業X社が「電気業」も実施している事となり、小売業X社が届出。
例2:Y社が「電気業」を実施しているので、Y社が届出。

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業務の委託

Q15.
ガソリンスタンドを県内各地に所有し、作業は農協へ委託しています。届出はどちらから提出したらよいですか。
A15.
ガソリンスタンドの化学物質の管理主体がどちらにあるかで判断します。PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅲ部2.Q&AのQ12」を参考にしてください。
 

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業務の委託

Q16.
機械修理業者B社はA社の発注を受けて、A社の事業所内で配管修理や機械修繕を行っています。機械修理はステンレス等の研磨で粉体が出ますが、その装置の材質などはA社しか分かりません。もしPRTRの届出要件に該当する場合、届出はどちらが行うのですか。
A16.
届出は、化学物質の管理主体が行います。この場合、化学物質を含む機械の管理主体はA社となり、A社が届出を行うことになります。

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塗装の委託

Q17.
プラント等の生産設備の塗装を塗装会社に依頼して実施しましたが、当社が届け出る必要がありますか。
A17.
生産設備の塗装などを行う際に使用される塗料・溶剤中の対象物質は、製造に関連して使用される物質とみなされるため、取扱量の把握が原則として必要となります。
なお、届出は、化学物質の管理主体が行います。生産設備を所有している事業者が塗装の具体的要件を指定するなど、使用される塗料・溶剤中の対象物質を把握していると考えられる場合は、当該事業者による届出が必要となります。ただし、取り扱う対象物質の管理主体が依頼先の塗装会社である場合は、生産設備を保有している事業者が化学物質の使用量などを把握することは困難であるため、同事業者が届け出る必要はありません。また、この場合、塗装などのメンテナンスを行っている事業者は、その塗装現場に出向いて作業を行っており、その場所に事業所がないことから届出は不要となります。

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業務の委託

Q18.
購入した対象物質を含む合金の加工を別法人へ外注し、製品を販売していますが、PRTRの届出はどのようにすればよいですか。
なお、当社ではこの合金製品の加工は一切行っていません。また、当社にはほかにどのような届出義務がありますか。
A18.
外注先で、溶融や研磨などの合金の加工を行っている場合、外注先の会社が他の要件(従業員数、取扱量等)に該当すれば、PRTRの届出の義務を負います。外注元の事業者からのPRTRの届出は不要です。
なお、加工するために外注先へ合金を提供する際には、SDSの提供が必要です。

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事業所閉鎖後の廃棄物の搬出

Q19.
前年度で事業所を閉鎖しましたが、残った廃棄物の搬出は今年度行いました。この場合、今年度分の届出は必要でしょうか。
A19.
法令で求められた手続きを行って事業所を閉鎖した場合は、その後の年度の届出は不要です。実質的に業務を中止しても、廃止等の手続きをする前に廃棄物の処理をした場合は、業務を行っていたとして届出を提出してください。ただし、他の事業者が買収、合併等を行って、かつ、その事業を継承している場合は、買収、合併等を行った事業者が届出をしてください。

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法令の英語版

Q20.
化管法、政令、省令 の英語版はありますか。
A20.
NITEのホームページに法律、政令(施行令)、省令(施行規則)の英語版を掲載していますので、参考にしてください。経済産業省(法律のみ)及び環境省のホームページにも掲載されています。 なお、政令(施行令)は平成20年11月21日に、省令(施行規則)は平成22年4月1日に改正されたものが施行されておりますが、これらの英語版はまだできておりません。物質一覧は改正後の英語版を掲載しています。

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PRTR排出量等算出マニュアルの入手

Q21.
PRTR排出量等算出マニュアルの最新版を入手したいのですが、どこで入手できますか。
A21.
最新版は、経済産業省、環境省のホームページを参照してください。

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PRTR届出の対象業種・事業所の範囲に関するもの

事業所の業種

Q22.
会社全体としては化学工業なのですが、主としてプラスチック成形を行っている工場があります。この工場の届出業種はどちらにすればよいでしょうか。
A22.
PRTR届出業種はそれぞれの事業所の実態に基づいて判断してください。ご質問のような場合は、会社全体とは関わりなく「プラスチック製品製造業」に該当します。

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自動車用部品の製造

Q23.
自動車用のバンパーやダッシュボードを製造していますが、業種は「輸送用機械器具製造業」でよいでしょうか。
A23.
自動車用のバンパーやダッシュボードの製造は、「プラスチック製品製造業」の中の「工業用プラスチック製品製造業」に含まれます。自動車はさまざまな部品を組み立てて製造されますが、それぞれの部品の製造はかならずしも「輸送用機械器具製造業」ではありませんのでご注意ください。例えば、自動車エンジン、ブレーキ、変速機などの製造は「輸送用機械器具製造業」(自動車・同付属品製造 業種コード3100)に含まれますが、以下のものは他の製造業になります。
  • タイヤ・チューブ製造:ゴム製品製造業(業種コード2300)
  • 自動車用ガラス製造:窯業・土石製品製造業(業種コード2500)
  • ヘッドライト製造、蓄電池製造:電気機械器具製造業(業種コード3000)
   

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建設部品の塗装

Q24.
主たる業は、PRTR届出の非対象業種なのですが、一部に、対象となる事業を営んでいる施設がありますが、その施設は届出の対象となりますか。例えば、主たる業として塗装工事を行っている事業者が、自らの事業所内で建設用の部品などを塗装するなどして建設資材を製造するような場合は、届出の対象となりますか。
A24.
主な事業が非対象の業種であっても、一部で対象となる事業を営んでいれば対象事業者となります。塗装業で依頼先の事務所の建屋などを塗装する場合は、対象外ですが、自らの事業所内で建築材料の塗装などをして資材の製造を行っているような場合、製造業として、届出の対象となります。PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅲ部2.Q&AのQ20」も併せてご参考にしてください。

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その他の製造業

Q25.
他社から種々な製品の塗装を請け負っていますが、適切な業種が見あたらず、「その他の製造業」としてよいですか。
A25.
このような場合は、塗装する製品の製造工程の一部を請け負っていると考えます。従って、金属製品の塗装であれば「金属製品製造業」、プラスチック製品であれば「プラスチック製品製造業」に分類されます。複数の業種に該当する場合は、出荷額・売上額で判断して、最も多い方を「主たる事業」、他を「従たる事業」としてください。「その他の製造業」は、貴金属製品、がん具、運動用具、文房具、等を製造する事業者が分類される業種ですので、適切ではありません。
届出は、PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅲ部4-1-1対象業種の区分」を参考にして、「主たる事業」の主務大臣宛てに行ってください。

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高等教育機関

Q26.
大学で造形学部があり、染色、金工の部門で化学物質を扱っている可能性がありますが、届出の対象となりますか。
A26.
大学は「高等教育機関」ですが、人文科学のみに係るものは除くことになっています。造形学部のみの大学であれば、人文科学の高等教育機関と考えられますので対象外となります。
なお、総合大学のように理工系の学部が併設されていても、化学物質管理を明確に分離して行っている場合は、人文科学系は対象外となりますが、管理を一体的に行っている場合は、合算する必要があります。

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鍛造

Q27.
クロムモリブデン鋼等の鍛造を行っていますが、届出対象業種になりますか。
A27.
鍛造は製造業にあたり、届出対象業種になります。届出対象事業者(事業所)となるかどうかは、従業員数、取扱量によりますので、詳しくは、PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅰ部2-1 届出対象事業者・届出対象物質の判定手順」をご覧下さい。また、NITEのホームページにも掲載されております。

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リース業

Q28.
リース業を営んでおり、塗装がはげた機械の塗装の補修を行って再リースをしていますが、塗装で使用した対象物質についての届出は必要ですか。
A28.
リース業の一環として自社で所有しているリース物品の塗装等を行っている場合は、届出対象業種にはあたりません。
なお、他の事業者から依頼を受けて修理も行っている場合は、製造業又は機械修理業などに該当することがあります。

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鉱石の粉砕

Q29.
第一種指定化学物質を含有する鉱石を粉砕等している事業者は、届出対象ですか。
A29.
鉱石の破砕・粉砕を採石現場以外の事業所で行う場合は、製造業とみなされ、窯業・土石製品製造業(業種コード2500)に該当します。

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倉庫業における届出の対象範囲

Q30.
倉庫業を営んでおり、対象物質が入ったドラム缶を輸入業者から預かり、指示に従ってそのドラム缶を出荷しています。届出は必要ですか。
A30.
届出対象業種としての倉庫業は、「農作物を保管するもの又は貯蔵タンクにより気体若しくは液体を貯蔵するものに限る」とされ、ドラム缶で保管する場合はこの要件に該当しないと考えられますので届出の対象外です。
注)貯蔵タンクとドラム缶の双方で対象物質を取り扱っている場合は、貯蔵タンクの分のみ届出の対象となります。

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医療業の範囲

Q31.
介護保健施設で、入所者の日々の介護及びリハビリを行っています。医療業に該当しますか。
A31.
医師が常駐し、医師の管理の下にリハビリ等が行われている場合は、「看護・医学的管理の下、医療ケアを行う」という定義に該当する老人保健施設で、医療業(業種コード8800)に含まれます。しかし、そうでない場合は、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム等の老人福祉事業に該当し、医療業ではありません。

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機能検査の業種

Q32.
一般機械器具製造業を営んでおり、二つの事業所で、製品の製造と製品の機能検査を行っています。製品の機能検査を行っている事業所の対象業種はどのように考えればよいでしょうか。
A32.
製品の機能検査は製造の重要な工程の一部であり、機能検査を行う事業所は一般機械器具製造業となります。

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移動販売

Q33.
自社の事業所で灯油をミニローリーに給油し、外販を行っています。この場合、化学物質の取扱量及び排出量をどのように考えたらよいですか。
A33.
自社の事業所で受け入れた灯油中の対象物質の量が取扱量であり、規定以上あれば届出対象となります。排出量は、事業所のタンクへの受入時及びミニローリーへの給油時の排出量の合計値になります。
なお、化管法では事業所からの排出量・移動量を届け出ることとされており、ミニローリーから当該事業所外の場所で販売した際の排出量については、固定された事業所とは考えられないことから、届出は不要となります。また、他社の事業所で給油を行っている場合は、自社の事業所がないことから、届出の必要はありません。

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運送会社

Q34.
当社は新車を運送する運送会社で整備工場はありません。社内にある給油施設から、新車に必要最小限のガソリンを入れ、運搬車でディーラーや港(輸出向け)へ運んでいます。この場合、届出は必要ですか。
A34.
この場合は、給油施設を持っていても、事業として燃料小売業を営んでいるわけではなく、運送業に附帯する業務と考えられることから、届出は不要です。

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ホームセンターでの灯油の販売

Q35.
ホームセンターで灯油を販売していますが、PRTRの届出は必要ですか。
A35.
ホームセンターとしては、通常は小売業ですので対象業種ではありませんが、その一部で灯油を販売しているような場合、燃料小売業とみなされます。また灯油にはキシレン及び1,2,4-トリメチルベンゼンが各々1質量%以上含有されていますので、取り扱った灯油の量から計算したキシレンや1,2,4-トリメチルベンゼンの取扱量が1トン以上になる場合は届出が必要となります。

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廃棄物の中間処理

Q36.
廃棄物処理の中間業者であり、金属の廃棄物を破砕処理して鉄系、銅系、アルミ系等におおまかに分けて最終処理業者(再生)に売却しています。届出の対象ですか。
A36.
廃棄物の集荷、選別、破砕を行って、再生資源として販売している場合、把握対象となる製品を取り扱っていないこと及び抽出精製等の対象物質の製造行為を行っていないことから、届出対象には該当しないため、届出は不要です。
なお、産業廃棄物処理業の特別要件施設を保有している場合は、水質汚濁防止法などの他法令に基づく測定結果のうち対象となる物質の届出が必要です。

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廃プラスチックを原料にした再生製品製造事業者

Q37.
ポリエチレンの容器などの廃プラスチックを破砕し溶かしてベンチなどの製品を作っています。届出の対象になりますか。
A37.
このような業務は「プラスチック製品製造業」の中の「プラスチック成形材料製造業(廃プラスチックを含む)」にあたり、届出の対象業種となります。原料の廃プラスチック(再生資源)中の対象物質は取扱量を算出する必要はありませんが、別途使用している対象物質が1トン(特定第一種指定化学物質は0.5トン)以上あれば届出が必要です。

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廃棄物(焼却灰)運搬事業者

Q38.
ある事業所から「焼却灰」を受け取り、「産業廃棄物最終処分場」へ運ぶ事業者は、届出の対象となりますか。
A38.
産業廃棄物を運搬する事業者は、「産業廃棄物収集運搬業」に当たり、PRTR届出の対象の業種には該当しませんので、届出は不要です。

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動物死体の焼却

Q39.
ペットの動物死体を焼却する斎場は対象業種になりますか。
A39.
一般廃棄物処理業の中のごみ処分業の定義には「畜産農業以外から生じた動物のふん尿及び死体の処分」が含まれており、対象業種になります。

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自社処分場への埋立

Q40.
事業所から排出される廃棄物を、この事業所が管理している専用埋立処分場に埋め立てています。この埋立処分場が事業所に隣接しておらず離れている場合、どのように届出をしたらよいでしょうか。
A40.
同一の事業所が管理を行っていても、離れた場所にある場合は別個の事業所とすることから、「廃棄物を発生させた事業所」と「埋立処分場」の2つの届出が必要です。その際、「廃棄物を発生させた事業所」からの廃棄物は、「事業所外への移動」として届出してください。
一方、「埋立処分場」については、放流水について、水質汚濁防止法で水質検査の対象となる物質(廃棄物を発生させた事業所で年間取扱量が1トン以上(特定第一種指定化学物質の場合は0.5トン以上)である物質に限る。Q158.参照)を分析し、排出量を届け出てください。「埋立処分場」については埋立処分量の届出は不要です。
なお、「埋立処分場」が自社専用である場合、業種は「廃棄物を発生させた事業所」と同じとみなしてください。(PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅱ部33ページ」参照)

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PRTR届出の常時使用する従業員の数に関するもの

事業者の従業員数

Q41.
従業員50人の組合を作って主として建設業をしています。この組合でガソリンスタンドを経営し、従業員が12人いるとき、届出の対象となりますか。
A41.
従業員数による届出対象かどうかの判断は、事業者(会社全体)を対象としたもので、この場合は50人となり、取扱量などの要件を満たせば届出の対象となります。

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事業者の従業員数

Q42.
複数の事業所を持った会社ですが、21人以上と21人未満の事業所が混在しています。届出は21人以上の事業所だけでよいですか。
A42.
従業員数による届出対象かどうかの判断は、事業者(会社全体)を対象としたもので個々の事業所の人数には関係ありません。個々の事業所が取扱量などの届出要件を満たしていれば、事業所単位で届出が必要です。

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事業者の従業員数

Q43.
町が運営管理している排水処理施設で、自動運転のため常駐する者がいない施設があります。この場合、届出の対象となりますか。また、届出対象の場合、事業所の従業員数はどのように届け出ればよいですか。
A43.
PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅲ部2.Q&AのQ27」に、公務については市町村を事業者とみなすと記載されており、全職員数が21人以上であれば届出対象となります。届出書の事業所の従業員数欄には0人としてください。

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PRTR対象物質に関するもの

対象物質の選定基準

Q44.
第一種指定化学物質の中にある、特定第一種指定化学物質はどのような基準で選定されたものですか。
A44.
第一種指定化学物質の中で、「人に対して発がん性がある」と評価された物質が特定第一種指定化学物質になっています。 人に対する発がん性の評価は、国内外の機関で行われており、化管法の対象物質の選定に際しては、国際がん研究機関(IARC)、米国環境保護庁(EPA)、日本産業衛生学会など6機関の評価結果を利用していますが、これらのいずれかの機関が「人に対して発がん性がある」との評価に相当するカテゴリーに分類された第一種指定化学物質が特定第一種指定化学物質に指定されています。
また、平成20年11月の政令改正により、特定第一種指定化学物質が15物質に増加していますが、これは、「発がん性」に加え、「生殖発生毒性」と「変異原性」も考慮することとなったためです。

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別名のある対象物質の届出方法 (Q7の再掲)

Q45.
対象物質に別名のあるものは、別名で届出するのが正式ですか。
A45.
「届出書別紙様式の備考欄」に明記されているとおり、令別表第一に別名の記載がある対象物質は、別名を記載してください。

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固体製品の形状が変化する場合の取り扱い

Q46.
対象物質の金属化合物が混合されたプラスチックペレットを使用して射出成形を行っています。対象物質は成形中に融解しませんが、取り扱いにあたりますか。
A46.
ペレットは、固形物(事業者による取扱いの過程で溶解・溶融・蒸発をせず、また、粉状や粒状となって環境中に排出されない製品)としての形状を保ったまま成形されるわけではないので、取り扱いとして算定する必要があります。

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樹脂中の可塑剤

Q47.
可塑剤のDEHP(フタル酸ビス(2-エチルヘキシル))を含んだ塩ビシートをヒートシール加工(融着)して、製品を製造しています。可塑剤は、塩ビシートの中に含まれているので届出対象にはならないと考えてよいですか。
A47.
ヒートシール加工の際に、部分的ではあっても溶融していると考えられますので、含有量が1質量%以上なら届出の対象になります。フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)の取扱量は塩ビシート全体中に含まれる総量になります。

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物質群で指定された対象物質

Q48.
対象物質の名称が「○○化合物」となっている場合、その「○○」を含む化合物なら全て対象ですか。
A48.
全ての化合物が対象物質です。ただし、「○○水溶性化合物」や「○○化合物(△△を除く)」などと記載されている場合は、「水溶性化合物」や「△△の化合物を除いた物質」が対象となります。
なお、水溶性は、常温で中性の水に1質量%以上溶解するものとされています。

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物質群で指定された対象物質

Q49.
「○○化合物」などのように物質群として取り扱われる対象物質の例としてPRTR排出量等算出マニュアルの表に記載のない物質については、届出対象としなくてもよいのですか。もし届出対象となるとしたら換算係数の計算の仕方はどのようにするのですか。
A49.
PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅲ部Ⅲ-356、物質群構成化学物質の例」に示された以外でも対象となる物質であれば届出は必要です。例えば「カドミウム及びその化合物」は極めて数が多く、すべてを表に記載するのは困難です。届出はカドミウムに換算して提出することになっており、換算係数は[カドミウムの原子量÷カドミウム化合物の分子量]となります。

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合金中の金属

Q50.
合金中の対象物質の金属は、化合物として取り扱うのですか、金属として取り扱うのですか。
A50.
合金は、複数の金属の混合物であり、化合物とはみなしませんので金属として取り扱ってください。

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合金の考え方

Q51.
ニッケルとアルミニウムの合金に苛性アルカリを作用させ、多孔質ニッケル製品を製造しています。この場合、対象物質は「ニッケル」、「ニッケル化合物」のどちらになりますか。
A51.
金属間化合物や金属の固溶体を含む合金は化合物ではなく混合物として扱っています。当該ニッケルについては、「ニッケル」として扱ってください。

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重水素化化合物

Q52.
重水素化されたベンゼンは化管法上どういう取扱いとなりますか。
A52.
化管法では通常の「ベンゼン」として取り扱ってください。

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鉱石原料中の対象物質

Q53.
肥料の製造会社で、マンガンやほう素化合物を含有する鉱石を原料として使用していますが、届出の対象となりますか。
A53.
一般に選鉱工程等を経た鉱石は鉱業プロセスを経た製品と考えられます。「マンガン及びその化合物」や「ほう素化合物」等の第一種指定化学物質を含有する場合は、それぞれ「マンガン」や「ほう素」に換算した量が製品中に1質量%以上含有し、その取扱量が年間1トン以上であれば届出が必要です。

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廃水処理による対象物質への変化

Q54.
ポリ(オキシエチレン)=ノニルフェニルエーテルを使用していますが、使用後に排水処理をすると一部分解してノニルフェノールが生成しているようです。届出はどう考えたらよいでしょうか。
A54.
「ポリ(オキシエチレン)=ノニルフェニルエーテル」の取扱量が年間1トン以上であれば届出が必要です。公共用水域への排出量は、排水処理後に分解されずに残っているポリ(オキシエチレン)=ノニルフェニルエーテルの量となります。一方、「ノニルフェノール」については、生成量が年間1トン以上であれば、排水中の濃度にかかわらず届出が必要となります。

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合成樹脂の考え方

Q55.
一般的に通常スチレンや塩化ビニルと呼称している樹脂は対象物質ではないと判断してよいですか。
A55.
平成20年11月に改正された政令に指定された物質では対象物質は全てモノマーに限られており、樹脂(ポリマー)自体は対象外です。強化プラスチックの原料樹脂などにはスチレンモノマーが架橋剤として含まれていますが、そのような場合はSDSにスチレンモノマーの含有率が記載されています。また、多くの樹脂には可塑剤や、安定剤や、難燃剤として対象物質が含まれているので注意が必要です。

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メッキにおける対象物質の範囲

Q56.
電気メッキで亜鉛を使っています。99%以上の純度の亜鉛で、亜鉛の水溶性化合物ではないので届出の必要はないと考えてよいですか。
A56.
金属単体の「亜鉛」は対象ではありませんが、電気メッキの場合、使用過程でメッキ浴中にいったん溶け出し、対象物質である「亜鉛の水溶性化合物」が生成している可能性があります。この場合、取扱量等の要件を満たしていれば、届出が必要となりますのでご注意ください。

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溶融亜鉛めっきにおける鉛と鉛化合物

Q57.
溶融亜鉛メッキを行っており、原料の亜鉛地金には1.1%超の鉛が含まれており、鉛として1トン以上使用しています。排水や廃棄物中には鉛単体ではなく化合物として排出・移動されるのですが、どのように届出をすればよいのでしょうか。
A57.
原料亜鉛地金中に1質量%以上の濃度で含まれる鉛として1トン以上使用しているため、「鉛」としての届出が必要です。一方、集塵灰や汚泥、排水中に含まれる鉛は鉛化合物(特定第一種指定化学物質)と思われます。これら排水、廃棄物中の鉛としての総量が0.5トン以上であれば「鉛化合物」が製造されたとして届出が必要です。
なお、溶融亜鉛メッキ工程において集塵設備で捕捉できず大気へ排出される鉛がある場合は、鉛の大気排出量となります。排水や集塵灰、汚泥中の鉛は鉛化合物ですので、鉛化合物の「公共用水域への排出量(又は下水道への移動量)」及び「事業所外への移動量」となります。鉛の「公共用水域への排出量(又は下水道への移動量)」、「事業所外への移動量」は各々0.0kgとなります。

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トリブチルスズ

Q58.
トリブチルスズは、対象物質ですか。そのCAS番号を教えてください。
A58.
トリブチルスズとは、正確にはトリブチルスズ化合物の総称で、「有機スズ化合物」に該当します。
なお、CAS番号は個々の化合物に付けられています。NITEの化学物質総合情報提供システム(CHRIP)で「トリブチルスズ」を検索すると、全てではありませんが確認が可能です。

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セメント中の対象物質の把握の要否

Q59.
使用量を把握する製品としてセメントは対象になっていますか。
A59.
一般的にセメント中には対象物質が含まれてはいますが、1質量%以上(特定第一種指定化学物質では0.1質量%以上)含まれるものはないようです。ただし、特殊なセメントには該当するものがある可能性があり、セメントメーカーに問い合わせて確認してください。

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臭素系難燃剤

Q60.
取り扱っているエポキシ樹脂中に臭素系難燃剤が含まれており、臭素としての含有率が1質量%を超えており、取扱量も年間1トン以上です。「臭素」としての届出が必要でしょうか。
A60.
第一種指定化学物質の「臭素」は分子式Br2で表される常温で液体の物質です。臭素系難燃剤としてよく使われる「デカブロモジフェニルエーテル」は第一種指定化学物質として別途指定されています。このような臭素化合物は「臭素」として届出の必要はなく、適切な対象物質として届け出てください。

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PRTR届出に係る取扱量の把握に関するもの

取扱量の把握

Q61.
ドライクリーニングでテトラクロロエチレンドライ機を使用しています。この場合、テトラクロロエチレンの取扱量はドライクリーニング溶剤の補充量と考えてよいですか。
A61.

補充したドライクリーニング溶剤の量に、「テトラクロロエチレン」の含有率をかけて取扱量としてください。
なお、保管在庫がある場合は、以下の式により求めてください。

テトラクロロエチレンの取扱量=(溶剤の年間購入量-溶剤の年度末在庫量+溶剤の年度初め在庫量)×溶剤中のテトラクロロエチレンの含有率

より具体的には、PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅲ部67ページ」に、ドライクリーニングの算出事例がありますので、参考にしてください。

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多数の原材料に含まれている対象物質

Q62.
同じPRTR届出対象物質が入っている製品(原材料)を多数使用しています。1質量%以上入っている製品(原材料)は、取扱量に合算しますが、1質量%未満の製品についても合算する必要がありますか。
A62.
取扱量を算出する時には含有率1質量%未満(ただし、特定第一種指定化学物質については0.1質量%未満)の製品(原材料)については合算する必要はありません。

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組成の違うキシレンの使用

Q63.
同一工場の同一ラインで時期により違う製品を製造しており、製品毎にキシレンの種類(異性体)が違うものを溶剤として使用しています。この場合、届出のための取扱量はどのようにまとめればよいですか。
A63.
届出対象となる「キシレン」は異性体による区別はないため、事業所で使用したキシレンの総量を把握してください。つまり、製品毎に使用したキシレンの取扱量を把握し、合算したものを総取扱量としてください。
なお、溶剤として使用されるキシレンは通常混合キシレンと呼ばれるもので、エチルベンゼンや他の対象物質が含まれていることが多く、含有率が1質量%以上で年間1トン以上となる場合は、「エチルベンゼン」等についても届出が必要です。

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混合キシレン中の対象物質の取扱量の把握(改質系と分解系)

Q64.
溶剤として使っている混合キシレン(キシレン+エチルベンゼン)中のエチルベンゼンは、製造方法により含有率の変動が大きく、改質系では約質量14%、分解系では約40質量%の含有率となっていますが、メーカーからのSDSではエチルベンゼン20質量%となっています。大部分が改質系のエチルベンゼンですが、ときに分解系が入ってくる場合もあり、メーカーの事情で変わってきます。排出量等の算出にはどの値を用いたらよいですか。ちなみにメーカーの分析値は付いてきます。
A64.
受け入れる製品に個々にメーカーからの分析値が添付されているのであれば、その分析値を積算して算出することが最も正確です。個々の製品ではなく、改質系と分解系でのそれぞれの分析値であるような場合、それぞれの含有率の中心値がわかっているのであれば、2種類の原料を使用しているものとして、区分して積算してもよいと考えられます。また、改質系と分解系の割合がはっきりしているのであれば、その割合から算出した平均値を代表値とすることも可能です。

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複数の対象物質の取り扱い

Q65.
第一種指定化学物質を5種類取り扱っています。その中で1種類は、届出の要件を満たしているので届出の予定ですが、他の4種は年間取扱量が50~300kgです。1種類の対象物質を届出することになると、他の少量取り扱いのものも対象として届出する必要がありますか。
A65.
届出は、年間取扱量が1トン以上の物質について、排出量及び移動量の届出が必要となります。従って、届出要件を満たしている取扱量の物質、1種類についてのみ届出をしてください。

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灯油中の対象物質

Q66.
灯油中のキシレンの含有率は、PRTR排出量等算出マニュアルに記載されている数字は不変なのでしょうか。
A66.
PRTR排出量等算出マニュアルでは適宜修正されておりますので、最新のPRTR排出量等算出マニュアルを確認してください。
念のため、最新のSDSの数字を用いて、届出要件に該当するかどうかを確認してください。

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重油中の対象物質の把握要否

Q67.
重油を大量に燃料として使っています。重油にはベンゼン、トルエン、キシレンが含まれているとのことですが、PRTR届出の対象となるものはどの物質になりますか。
A67.
A重油には、第一種指定化学物質に指定されている「メチルナフタレン」が含まれています。従って、メチルナフタレンの年間使用量が1トン以上であれば届出が必要となりますが、燃焼に伴う大気への排出量は、他に根拠がなければ、PRTR排出量等算出マニュアル第Ⅲ部にある燃焼装置によるガス状有機化合物の除去率99.5%を参考とし、メチルナフタレンの0.5質量%が排出されるとして算出してください。
念のため、最新のSDSの数字を用いて、届出要件に該当するかどうかを確認してください。

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暖房用の燃料

Q68.
病院で、A重油などの燃料を滅菌用蒸気発生や暖房の為に使っています。これ全体を届出対象と考えてよいでしょうか。
A68.
届出は滅菌用の蒸気発生など医療業務に直結した用途が対象になり、原則、暖房用は含まれません。医療業務に使用している量が区別できる場合は、その使用量中の対象物質の取扱量が各々1トン以上の場合、排出量の届出をしてください。医療業務にも使用していることは確実であるが、他の用途と区別できないときは、全体の使用量に対し対象物質の取扱量が1トンを超えている場合、届出をしてください。
なお、排出量の計算方法は、[ボイラーからの排出量等の算出Q135]を参考にしてください。

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物質群での取扱量の把握

Q69.
コバルト、炭酸コバルト、タングステン酸コバルト等のコバルト化合物が含まれている顔料を使っています。年間取扱量が1トン以上というのは、いずれかの一つが1トン以上の場合に届出が必要ということですか。
A69.
「コバルト及びその化合物」が一つの対象物質となっていますので、個々の物質としてではなく、使用する顔料に含まれるコバルトの総量(コバルト化合物はコバルトの量に換算)の年間取扱量が1トン以上の場合、届出が必要になります。取扱量は、使用する顔料に含まれるそれぞれのコバルトの量を含有率から計算し、合計してください。

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臭素酸の水溶性塩の取扱量

Q70.
臭素酸カリウムと臭素酸ナトリウムを使用していますが、取扱量を把握するときの換算はどうすればよいのでしょうか。
A70.
「臭素酸の水溶性塩」は何かに換算することが定められておりません。従って、臭素酸カリウムと臭素酸ナトリウムそれぞれの質量を合計して「臭素酸の水溶性塩」の取扱量としてください。これが年間1トン以上であれば届出が必要です。排出量・移動量の算出も同様です。

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冷媒の取扱量

Q71.
プラント内の冷媒(密閉用)を充填する作業がありますが、取扱量はどうなりますか。
A71.
密閉用であることから、充填量(あるいは抜き取りがあった場合はこの量)を取扱量としてください。密閉系の中の量はカウントする必要はありません。充填作業を外部業者に依頼して行った場合も、そのプラントを管理している事業者の取り扱いとなります。

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客先での冷媒充填

Q72.
冷媒を充填するプラントや機械類を製造しています。冷媒(フロン)はボンベで購入し事業所内に保管していますが、ボンベを開け機械類へ充填するのは全て客先の事業所で行い、自社内では行っていません。この場合、当社からの届出は必要ですか。
A72.
機械類を製造している事業所では冷媒(フロン)の充填を行っていないと解釈できますので、フロンの届出は不要です。
なお、客先の事業所が届出対象業種その他届出要件を満たす場合は、その機械類を管理している客先事業所からの届出が必要になります。

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回収フロンの扱い

Q73.
フロン類回収業者の登録を受けた事業者(廃棄物処理業者を含む。)が、廃自動車及び業務用冷凍空調機中にあったフロンの処理を行うために、フロンの抜き取り・回収を行っています。回収したフロンはリサイクルセンターや他の処理業者へ引き渡して処理しています。この場合、上記の"フロン類回収業者"の届出はどのようになりますか。また"廃自動車及び業務用冷凍空調機"中にあったフロンの回収を回収業者に依頼する事業者からの届出はどのようになりますか。
A73.
フロンは第一種指定化学物質であり、フロンを回収する者は化管法第2条第5項第1号の「その他業として第一種指定化学物質等を取り扱う者」に該当します。このため、原則、化管法施行令で定める対象業種を営む事業者がフロン類回収業者の登録を受けて、廃自動車等からフロンを回収している場合は、当該フロンの回収量を取扱量として扱い、その量が1トン以上であれば、当該フロンの排出量の把握・届出が必要です。また上記回収業者に回収を依頼する事業者にあっては、化管法第2条第5項第1号の「業として第一種指定化学物質又は指定化学物質を含有する製品であって政令で定める要件に該当するものを使用する者」に該当するので、同様にその量が1トン以上であれば、原則、当該フロンの排出量の把握・届出が必要です。
ただし、回収されるフロン類がフロン排出抑制法に基づく特定製品に含まれるフロン類の場合には化管法上の「廃棄物」とはみなさず、フロン類回収業者及び同回収業者に回収を依頼する事業者ともに、廃棄物としての移動への算定は不要となり、移動量ゼロとしての届出となります。
なお、フロン類回収業者への引き渡しが義務づけられている特定製品に含まれるフロン類以外のフロン類の場合は、化管法に基づく廃棄物としての移動への算定が必要です。

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固体以外にならない製品

Q74.
化管法施行令の第5条第一号に該当する固体以外にならない製品を製造しています。当社は届出の必要はないと考えてよいですか。
A74.
政令第5条第一号に該当する「取扱いの過程において固体以外の状態にならない」製品とは、当該事業所で使用する原材料(対象物質又はそれを含むもの)を指します。これは、法律第2条第5項第一号に規定された、「第一種指定化学物質を含有する製品であって政令で定める要件に該当するものを使用する者その他業として第一種指定化学物質等を取り扱う者」に対応しています。販売先での使用で固体以外にならない製品であっても、資材の受入から出荷に至る製造過程(事業所内での取り扱い過程)において、固体以外になる場合は、届出が必要です。

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樹脂中の可塑剤

Q75.
可塑剤のDEHP(フタル酸ビス(2-エチルヘキシル))を含んだ塩ビシートをヒートシール加工(融着)して、製品を製造しています。可塑剤は、塩ビシートの中に含まれているので届出対象にはならないと考えてよいですか。
A75.
ヒートシール加工の際に、部分的ではあっても溶融していると考えられますので、含有量が1質量%以上なら届出の対象になります。「フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)」の取扱量は塩ビシート全体中に含まれる総量になります。

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固体製品の形状が変化する場合の扱い

Q76.
対象物質の金属が混合されたプラスチックペレットを使用して射出成形を行っています。成形中にも対象物質は融解しませんが、取り扱いにあたりますか。
A76.
ペレットは固有の形状を保ったまま成形されるわけではないので、取り扱いにあたります。

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固体原料中の対象物質の把握

Q77.
DEHP(フタル酸ビス(2-エチルヘキシル))が入っている塩化ビニル樹脂や鉛化合物が入っている特殊プラスチックを原料として塩ビシートや特殊プラスチック製品を製造しており、不良品などは廃棄しています。不良品の塩ビシートは、DEHPの含有率は1質量%以上であるが、粉状や粒状でない固形物であり、同じく不良品である特殊プラスチック製品は鉛化合物の含有率(鉛換算)は0.1質量%以下なので、届出の「事業所の外への移動」に記入する対象外と考えてよいでしょうか。
A77.
把握対象とならない製品とは、原料・資材の受入時から製造工程を経て出荷に至る過程において、一度も粉状や粒状にもならず、固体以外の状態にならないものであり、廃棄物における状態ではありません。また、含有率については、原料・資材についての規定であり、廃棄物中の含有率が1質量%(特定第一種指定化学物質は0.1質量%)以下であっても届出の対象外となるわけではありません。
プラスチック製品を製造する際に、切断や、熱加工、ヒートシール加工等を行っている場合、切削くずの発生や固体以外の状態になると考えられます。特にDEHP(フタル酸ビス(2-エチルヘキシル))は、加熱により蒸気が発生すると考えられますので、把握の対象とならない製品には該当しません。従って、原料・資材に鉛化合物やDEHPが1質量%以上(鉛化合物は0.1質量%以上)含まれており、かつ年間の取扱量が1トン以上(鉛化合物は0.5トン以上)であれば、届出の対象となり、不良品中の鉛化合物やDEHPの量を把握し、廃棄物の「事業所外への移動量」として届け出てください。

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砥石の使用

Q78.
窒化ほう素を1質量%以上含む砥石を作っています。ユーザが砥石を使うと、砥石の粉が発生します。この場合、ユーザは届出が必要ですか。
A78.
窒化ほう素は「ほう素化合物」に該当し、製品中にほう素として1質量%以上含まれている場合、把握の対象となります。砥石自体は、固体ですが、その使用に伴い粉末を発生すると考えられます。従って、固有の形状を有するものに該当しないため、使用量の把握が必要な製品です。PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅲ部2.Q&AのQ71」も併せて参考にしてください。

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ニッケル触媒における固形形状の扱い

Q79.
セラミックを担体とするニッケル触媒は固有の形状を有していますが、届出対象となりますか。
A79.
触媒は多孔質のセラミック系担体に「ニッケル化合物(又はニッケル)」を含浸させるなどで付着させたペレット等とみられます。把握の対象となる製品は、固体状の形状を有し、かつ、粉状又は粒状にならないものですが、反応器への充填や交換時の抜き出しの際、多少は粉状や粒状になると考えられますので、適用除外要件としての「固有の形状」には該当しません。
従って、ニッケル化合物中のニッケルがセラミック担体触媒全体に対し0.1質量%以上(ニッケルの場合は1質量%以上)含まれていて、取扱量の要件を満たしていれば(ニッケル化合物であればニッケルとして年間0.5トン以上、ニッケルの場合は1トン以上)届出の対象となります。

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切削端材の事業所内再利用

Q80.
ニッケルを1質量%以上含むアルミ合金を溶解して成形、切削加工して製品を生産しています。工程で発生する端材(切削キリコ)は全て再生利用していますが、届出は必要ですか。
A80.
原材料に「ニッケル」が1質量%以上含まれており、また取扱いの過程で「固体以外の状態」となるため、取扱いの把握の対象となります。ニッケルとして年間1トン以上取り扱っている場合には届出が必要となります。不良品等を完全にリサイクル使用又は全て再生資源として有価で回収業者に出しているなど、廃棄物がまったくなく、また、排出量もない場合は、排出量・移動量を0.0kgで届け出てください。
なお、粉塵やヒュームが出るようでしたら大気への排出になります。

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対象業種の範囲

Q81.
ニッケルやモリブデンなどの対象物質である金属を含む合金の鋳造は届出対象ですか。
A81.
鋳造工程では、溶解など「固有の形状を有するもの」ではない状態になると考えられますので、届出対象になります。また、鋳型の材料に対象物質が含まれている可能性がありますので注意してください。

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スパッタリングの扱い

Q82.
ガラス板にクロムをスパッタリングしています。製品中のクロムの含有率は1質量%未満ですが、この場合対象物質(クロム)は届出対象となりますか。
A82.
取り扱いの要件である1質量%は、製造した製品ではなく、資材の受入から製造・出荷に至る過程(工程)におけるものです。スパッタリングに用いる原料のクロムは、金属クロムと考えられ、要件の1質量%以上であるため「クロム及び三価クロム化合物」に該当します。また、スパッタリングは、クロムをイオン化させて塗着(製膜)させることになり、固有の形状を保つことにはならないため、取り扱いの対象となります。

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ハンダメッキされた半製品の扱い

Q83.
プリント基板に電子部品をハンダ付けする工程があり、購入して使用している電子部品(抵抗器、コンデンサ等)やプリント基板には、購入の時点で、ハンダメッキが施されているものがあります。これらの部品は、使用量の把握が必要でない製品と考えてよいでしょうか。
A83.
ハンダメッキ部分は、ハンダ付けの際に溶けるため、適用除外要件としての「固体以外の状態にはならない」という条件に該当しません。従って、取扱量把握の対象となります。
なお、ハンダ付け工程がないような状態の場合は、ハンダの取扱いがあっても「個体以外の状態にはならない」という条件に該当するため、取扱量把握の対象になりません。

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密封製品の定義

Q84.
対象物質を含んだガラス繊維を紙ドラムや袋に充填された形状で購入して使用しています。ガラス繊維の出荷元は、紙ドラムに入れ封をした密封された製品なのでPRTRの対象外であるとの見解ですが、届出が必要となりますか。
A84.
紙ドラムや袋に入れ封じた製品は使用時には開封されると考えられますので、密封された状態で取り扱われる製品には該当しません。従って、取扱量等の要件を満たしている場合には届出が必要です。密封された状態で取り扱われる製品とは、バッテリーやコンデンサーなどのように対象物質を取り出すことなく使用される製品が該当します。

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小売店で販売されている業務用製品の使用

Q85.
ホームセンターなどの小売店で販売されている「業務用」との表示がある製品を購入し、業務上で当該製品を使用する場合、この当該製品中の対象物質を取扱量として把握する必要がありますか。
A85.
主として一般消費者向けに製品を販売する小売店において店頭販売されている製品は、業務用と表示されている場合であっても、又、購入者が業として当該製品を使用する場合であっても、化管法施行令第5条3号に定める「主として一般消費者の生活の用に供される製品」の要件に該当すると考えられるため、当該製品中の対象物質を取扱量として把握する必要はありません。(PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅲ部2.Q&AのQ55」参照)
ただし、店頭販売ではなく、卸売業者などから直接購入した「業務用製品」は、上記の「主として一般消費者の生活の用に供される製品」の要件に該当しませんので、当該製品中の対象物質を取扱量として把握する必要があります。

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再生資源から出来た製品

Q86.
廃棄物の中間処理を営んでいますが、廃液の一部を精製して製品として販売しています。再生資源は取扱いに含まないとのことなので、この場合PRTRの届出は不要としてよいですか。
A86.
再生資源や廃棄物などから、精製して対象物質を含む製品を作ることは、対象物質を「製造」していることになります。従って、精製した製品中の対象物質の量を取扱量としてカウントし、規定量以上であれば届出が必要となります。

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再生資源から原材料の製造

Q87.
再生資源としてニッケル化合物が含まれる粒状物を購入、ニッケル化合物(粗製品)を取り出し、微粉末にして、ニッケル化合物(精製品)を製造する会社に販売しています。再生資源から再生資源を作ると考えPRTRの届出は不要としてよいですか。
A87.
使用量の把握が不要の再生資源を原料としていますが、ニッケル化合物(粗製品)を抽出するなど、ニッケル化合物(精製品)製造の前工程を担当し、ニッケル化合物(粗製品)を含む微粉末を製造していることになります。生産された微粉末中に含まれるニッケル化合物をニッケルの量に換算し、そのニッケルの量が年間0.5トン以上であれば「ニッケル化合物」として届出が必要になります。

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サーマルリサイクル事業での届出

Q88.
プラスチックの廃棄物を購入し、これを燃料原料として発電を計画しています。届出の対象になりますか。
A88.
このようなプラスチックの廃棄物は、使用量(取扱量)を把握する必要のない原材料であり、その限りでは届出の対象外となります。ただし、燃料としての廃棄物とは別に、何らかの目的で業として対象物質を年間1トン以上(特定第一種指定化学物質にあっては年間0.5トン以上)取り扱う場合は、「電気業」としてその物質の届出が必要です。例えば、燃料に含まれる物質として、灯油中の「キシレン」と「1,2,4-トリメチルベンゼン」、A重油中の「メチルナフタレン」が考えられます。

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石綿交換時における取扱量の把握

Q89.
石綿を配管の保温・断熱材として使用しています。配管の更新等で石綿を含まない新しい保温材に変える等の作業を行っていますが、取扱量はどのように考えればよいですか。
A89.
更新作業に伴って石綿の取り扱いが発生しますので、取扱量は[古い保温材の搬出量×石綿含有率]で算出してください。この量が0.5トンを超えている場合は届出が必要です。
なお、廃棄物の発生時と実際に産業廃棄物として引き渡した年度が異なる場合には、双方が取扱いとみなされることから、廃棄物が発生した年度の届出(排出量・移動量は0.0kg)と実際に産業廃棄物として引き渡した年度の届出(実際に廃棄物として移動した量を記入)の提出が必要となります。

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PCBを含む廃コンデンサー

Q90.
PCBを含む廃コンデンサー等を倉庫内に保管しています。今後、どこかのPCB処理施設にて処理する場合は、移動量として届け出る必要がありますか。
A90.
コンデンサーに入ったPCB(ポリ塩化ビニル)は、一般的に密封された状態で使用される製品と考えられますので、その状態で処理施設に依頼する場合は、移動量として届け出る必要はありません。しかし、ドラム缶等に保管してある場合は、密封状態とは言えませんので、処理を依頼する量が1トン以上であれば移動量として届け出る必要があります。

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製造品を廃棄物とした場合

Q91.
ガラス製品を製造している工場で、原料の一つに硼砂を使用しています。製品であるガラス繊維を出荷しなくなったため産業廃棄物として事業所外へ移動した場合はガラス中のほう素の換算値を移動量に加える必要がありますか。
A91.
硼砂は「ほう素化合物」に該当する対象物質であり、製品として製造されたものでも廃棄物として処理する場合、このガラス製品中にもほう素が含有されていますので、ほう素に換算した量を移動量として加えて届け出る必要があります。

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保管廃棄物をまとめて移動した場合の届出

Q92.
廃棄物を3年に1回という間隔で廃棄物処理業者に渡しています。その間、貯蔵庫(タンク)のような場所に保管しておくのですが、その場合の届出はどのようにすればよいですか。
A92.
廃棄物を保管し廃棄物処理業者に引き渡していない2年の年間取扱量がそれぞれ1トン(特定第一種指定化学物質の場合0.5トン)以上の場合は、届出対象事業者となりますので事業所外への移動量を0.0kgとして届出が必要です。廃棄物を処理業者に渡した年度には、廃棄物の量を移動量として届け出てください。
なお、通常の年間取扱量が1トン(特定第一種指定化学物質の場合0.5トン)未満であれば届出は不要ですが、まとめて移動した廃棄物の量が1トン(特定第一種指定化学物質の場合0.5トン)以上の場合は、移動した廃棄物の量を取扱量とし、その年度の届出が必要です。

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貯蔵時の取扱量

Q93.
事業者が対象物質を購入してタンク内に貯蔵し、その年度中に使用しなかった場合も取り扱いの対象になりますか。石油備蓄についてはどうなりますか。
A93.

石油備蓄も含め、(製造を行わない場合の)貯蔵における取扱量については、購入したが使用、販売しなかった量も取り扱いに含めることになりますので、その量を年度末の全在庫量から差し引く必要があり、定義式は下記のとおりとなります。

年間取扱量=年間購入量-[年度末全在庫量-(同年度に貯蔵タンクに搬入して使用、販売等しなかった量)]+年度初めの在庫量

(PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅱ部28ページ」を参考にしてください。
なお、上式での「使用、販売等」には、使用、販売と共に排出、移動も含まれます。
従って、「購入はしたが、使用も販売もしなかった場合」は、「年間購入量」が「年間取扱量」そのものになります。また、石油備蓄で、その年度内に購入も使用もしなかった場合でも、備蓄タンクからの蒸発等により、「年度初めの在庫量」-「年度末の在庫量」が1トンを超える場合は、それが取扱量になり、届出が必要です。)

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消火設備内の対象物質の取扱量

Q94.
ハロン消火設備を設置しています。数年に一回しか交換せず、火事にならない限り密閉ですが、取扱量を把握する対象ではないと考えてよいですか。
A94.
ハロン消火器は密封の状態で使用する製品には該当しないため取扱い対象の製品ですが、未使用(=密閉状態)で保存する限り、取り扱いとならないため対象外です。交換や火災等で使用した場合は、その年の取扱量として算出してください。

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消火設備内の対象物質の取扱量

Q95.
消火設備に使用している「ハロン1301(ブロモトリフルオロメタン)」(タンク等で密閉された状態)を、処理業者に抜き取ってもらった場合は、移動量としての届出対象となりますか。空調設備に使用している「フロン22(クロロジフルオロメタン)」についても、例えば、空調設備を取替、撤去した場合は、移動量としての届出対象となりますか。
A95.
ハロン消火器は密封状態で使用する製品には該当しないため、取扱い対象の製品です。処理業者に抜き取りを依頼した場合でも、設備を保有する事業者が化学物質の管理を行っていますので要件を満たす場合、届出対象となります。また、空調設備の使用時は、密閉の状態ですが、空調設備を取替、撤去した場合は、フロンを抜き取る作業が生じることとなりますので、抜き取った量が取扱量となり、要件を満たせば、届出対象となります。
なお空調設備は、フロン排出抑制法の特定製品(業務用冷凍調整器)に該当すると思われ、フロン排出抑制法に基づく特定製品の場合は廃棄物としての移動量への算定は不要となります。詳細の算定については、Q73をご参照下さい。

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副生成物の扱い

Q96.
製品を製造する反応工程で製品には含まれませんが対象物質が副生成し、排水や排ガス中に含まれ排出されることが判っていますが、低濃度なので届出は不要でよいですか。
A96.
非意図的であっても排水や排ガス中に明らかに含まれるような場合、その副生成物は製造とみなされ、濃度に関係なく年間1トン(特定第一種指定化学物質の場合年間0.5トン)以上生成するときは届出対象となります。

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鉄鋼業での副生成物

Q97.
鉄鋼業で鉄スクラップを使用して製品を製造していますが、スラグ中に鉛が含まれていることが分かりました。届出は必要ですか。
A97.
鉄スクラップは再生資源ですのでその中に対象物質が含まれていても使用量を把握する必要はありません。しかし、廃棄物中に対象物質が含まれていることが明らかな場合は、その物質の製造とみなされますので年間製造量を把握し、1トン(特定第一種指定化学物質の場合は0.5トン)を超えていれば届出が必要です。スラグ中の鉛が「鉛」であれば1トン以上で届出となりますが、「鉛化合物」であれば鉛換算0.5トン以上となりますので、ご注意ください。

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廃棄物中の含有率による届出判断の適否

Q98.
事業所で発生した廃棄物中の対象物質の含有率は1質量%未満ですが、届出の対象となりますか。
A98.
届出対象か否かは、原料として使用される材料中の対象物質の含有率が1質量%(特定第一種指定化学物質は0.1質量%)以上で、対象物質の年間取扱量が規定量以上かどうかで判断することになります。従って、発生した廃棄物中に含まれる対象物質(使用される原材料由来のもの)の含有率が1質量%未満でも、上記の要件を満たせば届け出る必要があります。
また、廃棄物中の対象物質が原材料由来ではなく副生成物の場合は、濃度に関係なく生成量が年間1トン(特定第一種指定化学物質は0.5トン)以上であれば届出が必要です。

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規定含有率以下への調整

Q99.
対象物質を1質量%以上含む原料を購入してきて、工場内で1質量%未満に希釈して使用した場合は取扱量として把握しなくてもよいでしょうか。
A99.
1質量%未満に希釈したとしても、対象物質の含有率が1質量%以上の原材料を用いて調製していますので、取扱量の把握が必要です。

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密閉製造工程での一時的な対象物質の生成

Q100.
非対象物質を原料とした密閉(クローズド)系の反応過程において一時的に対象物質が生成する場合、又は対象物質から非対象物質が生成する場合は取扱量の算出は必要ですか。
A100.
前者は、対象物質の製造にあたり、後者の場合は、対象物質の使用にあたります。従って、どちらも取扱量の算出が必要です。
なお、取扱量が規定量以上で、完全に反応が進行し対象物質の排出量・移動量が発生しない場合は、0.0kgとして届け出ることになります。

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ポリマーを合成した際の届出

Q101.
モノマー類(対象物質)を購入し、重合して塗料用樹脂を作っています。モノマーの排出や移動はまったくありませんが、届出が必要でしょうか。
A101.
大気、排水への排出や廃棄物等がまったくないが、モノマー類が対象物質で、取扱量が規定量以上である場合、届出が必要です。その場合、排出量・移動量は0.0kgと記入してください。

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排出、移動量がない場合の届出

Q102.
肥料の製造で微量成分として「ほう素化合物」を添加しています。取扱量は年間1トン以上あり、全量肥料の中に入れ、排水もなく、排気は検出限界以下の時、届出は必要ですか。
A102.
取扱量が年間1トン以上であり、届出の要件を満たしていますので届出は必要です。排出量・移動量がまったくない場合は、別紙の各項目欄すべてに0.0kgと記入して届け出てください。

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廃水処理による他の物質への変化 (Q54の再掲)

Q103.
ポリ(オキシエチレン)=ノニルフェニルエーテルを使用していますが、使用後に排水処理をすると一部分解してノニルフェノールが生成しているようです。届出はどう考えたらよいでしょうか。
A103.
「ポリ(オキシエチレン)=ノニルフェニルエーテル」の使用量が1トン以上であれば届出が必要です。公共用水域への排出量は、排水処理後に分解されずに残っているポリ(オキシエチレン)=ノニルフェニルエーテルの量となります。一方、「ノニルフェノール」については、生成量が1トン以上であれば、排水中の濃度にかかわらず届出が必要となります。

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触媒再生における取扱量の把握

Q104.
事業所内の化学装置に触媒を使っています。次の事例の取扱量はどのように算出すればよいですか。 1) 使用し劣化したものを他の業者に渡して再生してもらい再使用する場合。例えば年間に対象物質として1トン含有している触媒を12回再生して使っている場合。
2) 対象物質として1トンを含有する触媒を工場内で12回再生して使っている場合。
a:反応塔内で移動させないで再生している場合。
b:反応器から取出し、別の再生器で再生し、元の反応器に戻して使用している場合。
A104.
取扱量の算出の考え方としては、対象物質を製造していない場合、事業所内に入ってきて、それが所外へ出て行くときの通過量として考えると判り易いと思います。従って、質問の取扱量は次のようになります。
  1. 1)取扱量=1トン×12回/年=12トン/年 (移動量12トン)
  2. 2)a、b共に取扱量=1トン/年  ただし在庫や補充のためのものがあれば、それも考慮してください。

購入品や在庫品を新たに使用していなければ、届出の必要はありません。購入品や在庫品を使用し、対象物質が1トン(特定第一種指定化学物質の場合は0.5トン)以上であれば届出が必要です。

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溶媒再生における取扱量の把握

Q105.
工程内で排出した廃液を工場外でろ過/蒸留して再生してもらい、再生液を工程内で再使用している場合の取扱量はどのように考えればよいでしょうか。
A105.
工場外で再生処理を行った再生液も取扱いの対象となりますので、新規購入品と再生品の合計が取扱量になります。 また、再生処理を事業所外へ依頼しているため、再生依頼品中の対象物質について事業所外への移動量としての把握が必要となります。

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社内での再生資材の排出量・移動量の把握

Q106.
溶媒を自社内で再生して再使用しています。再生した溶媒の蒸発や廃棄物になったものも大気への排出や移動量として届け出る必要がありますか。
A106.
購入品や在庫品の使用量(補充量)(=取扱量)が1トン(特定第一種指定化学物質の場合は0.5トン)以上であれば届出が必要で、自社内で再生した量は取扱量には含めません。取扱量が規定量以上の場合、工程での排出量や移動量のほか、再生時の排出量や廃棄物としての移動量も含めて届け出てください。

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排出量・移動量の算出に関するもの

出荷される製品の扱い

Q107.
対象物質を含む製品を製造しています。製品に含有されて出荷される対象物質は、事業所の外への移動として届け出るのですか。
A107.
移動量の欄の「事業所の外への移動」とは、廃棄物として産業廃棄物処理業者等に出すものを意味します。従って製品中に含有されて出荷される量を移動量として届け出る必要はありません。

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製品中に残存する未反応対象物質の扱い

Q108.
ゴムの加硫促進剤として対象物質を使用しています。ほとんど反応していると考えられますが、ゴムくずを廃棄物として処理する場合、移動量として届け出る必要がありますか。
A108.
対象物質の加硫促進剤が何らかの理由で廃棄物中に残っていることが明らかであれば、移動量としての算出が必要となります。
なお、廃棄物中に残存しているか否かに関わらず、第一種指定化学物質の年間取扱量が1トン(特定第一種指定化学物質の場合は0.5トン)以上であれば届出が必要です。

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保管廃棄物をまとめて移動した場合の届出 (Q92の再掲)

Q109.
廃棄物を3年に1回という間隔で廃棄物処理業者に渡しています。その間、貯蔵庫(タンク)のような場所に保管しておくのですが、その場合の届出はどのようにすればよいですか。
A109.
廃棄物を保管し廃棄物処理業者に引き渡していない2年の年間取扱量がそれぞれ1トン(特定第一種指定化学物質の場合0.5トン)以上の場合は、届出対象事業者となりますので事業所外への移動量を0.0kgとして届出が必要です。廃棄物を処理業者に渡した年度には、廃棄物の量を移動量として届け出てください。 なお、通常の年間取扱量が1トン(特定第一種指定化学物質の場合0.5トン)未満であれば届出は不要ですが、まとめて移動した廃棄物の量が1トン(特定第一種指定化学物質の場合0.5トン)以上の場合は、移動した廃棄物の量を取扱量とし、その年度の届出が必要です。

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航空機の排ガス中の排出量の届出

Q110.
空港で使用する燃料からの排出について、滑走路や空港上空での排ガスも算入する必要がありますか。
A110.
届出が必要なのは、燃料タンクからの排出、給油時のロス、整備工場内でのエンジンテストからの排出と考えられます。航空機が移動、飛行している時の排出は非点源扱いになり届出は不要です。

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規定含有率未満の原材料を使用する際の排出量等の算出

Q111.
電線を作るために多種の塩ビコンパウンドを購入して使用しています。対象物質を1質量%以上含むコンパウンド中に対象物質が1トン以上ありますが、対象物質を1質量%未満含むコンパウンドも多く使用しています。1質量%未満の材料についても排出量などを計算して1質量%以上の材料からの物と合算して届出が必要ですか。
A111.
1質量%以上含む材料からの排出量・移動量についてのみ届出してください。1質量%未満の材料については計算から除外してください。

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再生資源として排出する際の届出の要否

Q112.
アンチモンを含む樹脂を使用しており、これが、廃棄物として出ています。この廃棄物を将来セメント材料向けに使用する予定がありますが、この場合は再生資源として扱ってよいですか。
A112.
化管法施行令第5条に述べられている「再生資源」とは、当該事業所で使用する製品(原料・材料)に関する概念で、事業所で発生する廃棄物に関する概念ではありません。廃棄物を処理業者に提供する場合、移動量として把握する必要があるかどうかは、再生資源として提供する場合でも、輸送料を含めた処理費用と販売価格の差額により扱いが異なってきます。販売価格が上回ったときは、有価物と考えられるため移動量の届出は不要ですが、処理費用が上回った場合は、一般的に廃棄物処理法の「廃棄物」に該当すると考えられますので、移動量の届出が必要になります。

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工業用水に対象物質が含まれる場合の排出量等の算出

Q113.
工業用水中に対象物質が含有されている場合は、排水中からその量を差し引いて届け出てよいのでしょうか。例えば対象物質が工業用水中に12ppm含有されている工業用水を100万立方メートル/年使用し、排水中に18ppm(排水量は同じく100万立方メートル/年)ある場合、100万トン/年×(18-12)ppm=6トン/年でよいですか。
A113.
工業用水に含まれる対象物質と工場で取り扱う物質が同じであり、1トン(特定第一種指定化学物質の場合0.5トン)以上ある場合は、当該物質について届出を行う必要があります。この場合、工業用水は工場内での製造工程で使用されていると考えられることから、排水中の濃度(例では18ppm)に排水量をかけて算出される量(18トン/年)が排出量になります。工業用水に含まれている対象物質の量を差し引かないでください。  なお、発電所のように冷却にのみ使用され、製造、排水処理等の工程とまったく接触がない場合は、差し引いても差し支えありません。

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農薬散布での届出内容

Q114.
農業試験所(自然科学研究所)で農薬散布を行っています。(点源として)土壌への排出として届け出る必要がありますか。
A114.
研究に関連した農薬散布であれば届出が必要です。農薬が乳剤の場合、活性成分の他に界面活性剤や溶剤が処方されており、これらに対象物質が含まれる場合があります(例:キシレン)。散布中に大気へ蒸発する量が明らかである場合は、土壌以外に大気への排出も届け出る必要があります。

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水域への排出量把握の際の測定対象物質

Q115.
PRTR排出量を把握するために排水中の濃度測定を行う場合、工場で使用も製造(副生成物を含む)もしていない第一種指定化学物質についても測定を行う必要がありますか。
A115.
測定の必要はありません。取扱量が1トン以上(特定第一種指定化学物質は0.5トン以上)ある対象物質の排出量・移動量をPRTR排出量等算出マニュアルの方法などで算出し届け出てください。ただし、特別要件施設で排水がある場合は、水質汚濁防止法で要求されている物質について測定し、届出が必要です。PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅱ部88ページ」をご参照下さい。

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ふっ化水素及びその水溶性塩の汚泥

Q116.
製品の表面を処理するため、ふっ酸を3,500kg(ふっ素換算)使っています。使用後の廃酸を消石灰で中和し、生成した汚泥を廃棄物処理業者に引き渡しています。この場合の事業所外移動量は3,500kgとしてよいでしょうか。
A116.
ふっ酸を消石灰で中和するとふっ化カルシウム(CaF2)が生成しますが、これは「水溶性塩」ではありません。したがって、「ふっ化水素及びその水溶性塩」としての移動量はゼロとみなされます。この際、水相を分析するとふっ素イオンが検出されますが、これは届出対象外物質が一部溶解したものですので、公共用水域への排出、あるいは下水道への移動もゼロとみなされます。なお、大気への排出も考えられますので、別途把握してください。 なお、「水溶性」とは、常温で中性の水に対し1質量%(10g/L)以上溶解することをいいます。

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廃棄時に化学変化させた対象物質の排出量等の算出

Q117.
二硫化炭素を使っています。大気中に蒸発するもの以外は、多硫化物にして産業廃棄物として出しています。この場合多硫化物を二硫化炭素に換算し移動量として届出が必要ですか。
A117.
排出量や移動量として届け出る必要があるのは対象物質の量です。化学反応で対象外の物質に変化したものは含まれませんので、「二硫化炭素」の移動量は0.0kgとして届け出てください。
なお、対象物質を活性炭などに吸着した状態で廃棄する場合は移動量として届け出てください。

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化学変化した対象物質の排出量等の算出

Q118.
ヒドロキノンを使用していますが、工程中に化学変化し、終了時には、廃棄物や排水等から、ヒドロキノンが検出されません。排出量・移動量の算出はどのように取り扱えばよいですか。
A118.
工程で化学反応を起こし完全にほかの物質に変化した場合は、排出量・移動量ともに0.0kgとして届け出てください。

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EDTAナトリウム塩の排出

Q119.
EDTA(エチレンジアミン四酢酸)を購入して使用しています。使用後は中和して放流していますが届出はどうなるでしょうか。
A119.
「EDTA(エチレンジアミン四酢酸)」は対象物質ですので、取扱量(使用量)が1トン以上であれば届出が必要です。公共用水域へ排出される時点では、EDTAはほとんど全てナトリウム塩に変化していると考えられますので、排出量は0.0kgとして届け出てください。

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アニリン塩酸塩の取り扱い

Q120.
アニリン廃液を塩酸で中和し、アニリン塩酸塩として産廃処理業者に出しています。アニリンの移動量として届出が必要ですか。
A120.
廃棄物中にアニリンが残存しているか否かに関わらず、「アニリン」の年間取扱量が1トン以上である場合、届出が必要です。ただし、過剰の塩酸で処理し、すべて塩酸塩になっているのであれば、アニリンの移動量は0.0kgとしてください。

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共同排水処理施設からの排出量等の算出

Q121.
一つの敷地内に事業者の異なる二つの事業所があり、組合を作って一つの廃水処理場を運営していますが、排出量等はどのように届け出ればよいですか。
A121.
法律においては、事業者に届出義務が課せられているため、それぞれの事業者が届け出る必要があります。この場合、廃水処理場は両事業者各々の内部の処理工程と考え、組合(廃水処理場)への移動ではなく、廃水処理後の排水に含まれる物質を按分して各事業者からの公共用水域への排出としてください。

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亜鉛濃度で測定された排水の排出量等の算出

Q122.
亜鉛の水溶性化合物(物質番号1)を「下水道へ移動」していますが、下水道への排水中の濃度は亜鉛として測定されます。PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅱ部巻末」の作業シートでは硫酸亜鉛や塩化亜鉛のような化合物名がわからないと計算できません。どうしたらよいですか。
A122.
届出自体は、亜鉛の量で行います。排水中の亜鉛の濃度がわかっていることから、その値に年間排水量をかけることにより移動量を算出してください。 なお、あらかじめアルカリで中和処理した場合は、水酸化亜鉛等の対象外物質(水溶性でない)に変換されますので、排水中に亜鉛が測定されても、下水道への移動量はゼロとみなされます。

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貯蔵タンクにおける排出量の算出

Q123.
貯蔵タンクの排出をPRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅲ部424ページ」の排出係数を用いて算出しようとしています。固定屋根式タンクに払出しロスがなく浮屋根式タンクにあるのはなぜですか。
A123.
払出しを行うとき、固定屋根式の場合はタンク内に空気が入ってくるだけで、空間部の蒸気成分は外部へ出ません。一方、浮屋根式タンクの場合は払出しで屋根が下がってくると壁面が濡れていますのでその部分が蒸発して大気へ排出されます。受入れロスについては、この逆で固定屋根式の場合はタンク内の空間にある蒸気成分が排出されますが、浮屋根式の場合は屋根が上がって行くだけで、蒸気成分が排出されないためです。
なお、石油製品の払出の際、タンクローリーやドラム缶等からの大気への排出が考えられますので、ご注意ください。より詳しくは石油連盟のホームページより、最新の「製油所・油槽所等におけるPRTR排出量・移動量算出マニュアル」をご覧ください。また購入先に相談して、より適切な方法があれば、それを使うことができます。

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貯蔵タンクにおける排出量の算出

Q124.
屋外タンクが覆土式となっている場合、地下タンクと同様に呼吸ロスを考慮しなくてもよいですか。
A124.
覆土式の場合、呼吸ロスは地下タンクに準じて差し支えないと考えられます。

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固定屋根式タンクからの排出量

Q125.
固定屋根式の灯油タンクから排出される対象物質の算出方法を教えてください。
A125.

灯油の対象物質は、灯油中に各々1質量%以上含まれている「キシレン」と「1,2,4-トリメチルベンゼン」です。固定屋根式タンクからの排出量の計算は、石油連盟のホームページにある「製油所・油槽所等におけるPRTR排出量・移動量算出マニュアル」を用いて計算します。

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ウエス使用時の溶媒の排出量算出

Q126.
印刷機の清掃にジクロロメタンを使いウエスで拭いています。このときのジクロロメタンの排出係数はどのような値としたらよいですか。
A126.
使用後のウエスをすぐ密閉容器に入れるようなことをしていないのであれば全量大気へ蒸発するものと考えられます。従って、[清掃に使用した量=大気への排出量]となります。

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再生利用するウエスに付着した対象物質の届出

Q127.
レジスト工程(インク塗布工程)において、インクタンク内に付着したレジストインク(化管法該当物質1%以上含有)をウエスで拭き取り、そのウエスを外部のクリーニング業者へ出し、ウエスを再使用しています。このような場合、廃棄物移動となりますか。
A127.
ウエスに付着したレジストインクに含まれる対象物質の処理を外部の業者に依頼していることになるため、事業所外への移動となります。従って、取り扱っているレジストインク中の対象物質の年間使用量が1トン以上であれば、届出が必要です。この場合、ウエスに付着した以外に廃インクの処理を外部に依頼していれば、これらを合算して移動量として届出をすることになります。また、この他にも大気への排出量、水への排出量なども併せて届け出る必要があります。

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非水系工程での排出量等の算出

Q128.
ジクロロメタン(別名:塩化メチレン)を年間30トン購入して使用しており、水との接触はない工程です。移動量と排出量の計算はどうなりますか。公共用水域への排出、事業所内での埋め立てはありません。
A128.
廃液として産廃処理業者に処理依頼されているのであれば、この中の「塩化メチレン」の量を「当該事業所の外への移動」とし、「公共用水域への排出」は0.0kg、「埋立処分」は0.0kgとなります。「大気への排出」は取扱量30トンから「当該事業所外への移動量」、製品に含まれての「搬出量」及び化学反応による他物質への「変化量」を差し引いた量となります。
なお、排ガス処理施設があれば、ここで回収、ないし分解された量を引いて大気への排出量としてください。

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塗装工程での排出量等の算出

Q129.
塗装工程でトルエン、キシレンを年間1トン以上取り扱っているため届出が必要ですが、排出量などをどのように算出すればよいですか。購入量の1%程度は缶に残り、99%は塗装に使っています。塗装は湿式ブースで行っていますが、この1年間水は換えていません。塗料のカスは産業廃棄物処理業者に出しています。
A129.
湿式ブースの水は循環されて取替えていないのであれば、塗装に使った塗料中の「トルエン」、「キシレン」は全量大気へ排出していると考えられます。購入量のうち、缶に残った塗料を廃棄物処理業者に出しているため缶に残っている1%を移動、99%を大気への排出として届け出てください。
なお、ブースの水を交換した時はその水の中に溶解度分のトルエン、キシレンが含まれていることを考慮してください。
PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅲ部433ページ及び454ページ」をご参照ください。

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メッキ工程の排出量等の算出

Q130.
無水クロム酸(CrO3)を使用してめっきを行い、沈澱処理を行って、製品のめっき皮膜(金属クロム)以外は全てスラッジにして産業廃棄物としています。例えば無水クロム酸10トン/年使用した時の例を教えてください。めっき製品に金属クロムが60%利用されるとして計算してください。排水中にはクロムは検出されません。
A130.

無水クロム酸は「六価クロム化合物」に該当し、クロムが52質量%含まれるため、無水クロム酸10トンは六価クロムとして5,200kg取り扱ったことになります。製品のめっき皮膜は金属クロムですので「クロム及び三価クロム化合物」を製造したことになります。めっき製品にクロムが60%利用されるということですので、製品として搬出されるクロムの量は3,120kgになります。一方、メッキ後の廃液について沈殿処理を行った場合はCr(OH)3になると考え、これも「クロム及び三価クロム化合物」に該当し、その量はクロムとして2,080kgになります。以上のことから、「六価クロム化合物」を0.5トン以上、及び「クロム及び三価クロム化合物」を1トン以上取り扱っていることとなり、届出が必要です。届出内容は次のようになります。

  1. 1)「クロム及び三価クロム化合物」を対象物質として、事業所外への移動量を2,100kgとしてください。排出量・移動量のほかの項目は全て0.0kgとなります。
  2. 2)「六価クロム」を対象物質として、排出量、移動量の全ての項目を0.0kgとしてください。

なお、PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅲ部106ページ」の事例もご参照ください。

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鋳造工程の排出量等の算出

Q131.
鉄インゴット、ニッケル、クロム等を電気炉等で溶解し、客先の要望により組成(SUSなど)の棒状物(鋳物)を製造しています。PRTRの対象ですが、廃棄物としての鉱滓(スラグ、ノロ)については分析したことがありません。排出量等の届出はどうすればよいですか。
A131.
マスバランス(「当該対象物質の購入量」-「製品中の対象物質の量」)から算出するか、所属の業界団体に相談し、鉱滓(スラグ、ノロ)の分析値の代表例などが同業他社にあればそれらのデータを活用して移動量を算出してください。大気への排出量、公共用水域への排出量等がある場合は別途把握して、マスバランスの結果からそれを差し引いてください。
なお、「ニッケル」を使用した場合、鉱滓中では酸化ニッケルなどの「ニッケル化合物」になっている可能性がありますので、ご注意ください。

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印刷工程の排出量等の算出

Q132.
印刷業を営んでいますが、排出量等を算出する際の注意点を教えてください。
A132.
印刷インキの溶剤や顔料、印刷機の洗浄剤などに対象物質が入っている可能性があります。購入元からSDSを入手して含有する化学物質とその量を確認してください。廃インキ(溶剤、顔料中の金属)の廃棄物としての移動、トルエンなど溶剤の大気への排出、印刷機の洗浄剤の成分の大気への排出などが届出対象となります。具体的な算出の手順については、PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅲ部78ページ」を参考にしてください。

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難水溶性物質の水系への排出量等の算出

Q133.
電線の難燃剤として年間1トン以上のデカブロモジフェニルエーテルを取り扱っています。同物質の水への溶解度は20~30ppbと小さいので、公共水域への排出量又は下水道への移動量はゼロとみなしてもかまいませんか。
A133.
「デカブロモジフェニルエーテル」の水への溶解度、20~30ppbに年間の総排水量を乗じて、公共用水域への排出量又は下水道への移動量をkg単位で計算してください。この値を四捨五入して年間0.1kg以上であればその数字を届け出し、年間0.1kg未満であれば、0.0kgとして届け出てください。

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焼却処分した際の排出量等の算出

Q134.
有機可燃物を焼却処理していますが、排ガス中の対象物質濃度を測定することが困難です。どう計算したらよいですか。
A134.
燃焼排ガスの分析データがあるか、又は燃焼設備の仕様書に燃焼除去率が明記されていれば、そのデータあるいは除去率を使って算出してください。データがない場合には、PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅲ部456ページ」に燃焼装置によるガス状有機化合物の除去率は99.5%(排ガスには0.5%)とありますので、この数字で計算してください。

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ボイラーからの排出量等の算出

Q135.
灯油を燃料としたボイラーで、燃焼排ガスからのキシレン及び1,2,4-トリメチルベンゼンの排出量のデータはありませんか。
A135.
PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅲ部456ページ」に燃焼装置によるガス状有機化合物の除去率は99.5%(排ガスには0.5%)とあります。他にデータがない場合はこの数字で計算してください。

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フレアスタックからの排出量の把握

Q136.
コンビナートなどにあるフレアスタックの排気ガスの取り扱いはどうしますか。
A136.
フレアスタックは工程の一部と考え、排出量を算出し、届出をしてください。除去率のデータがない場合は、PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅲ部456ページ」に燃焼装置によるガス状有機化合物の除去率は99.5%(排ガスには0.5%)とありますので、この数字で計算してください。

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複数の算出方法による排出量の選択

Q137.
洗浄剤としてトリクロロエチレンを使用しており、排出量は当社の算出方法で算出していますが、その数値はPRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅲ部423ページ」の排出係数から計算した値と大幅に違っています。それでもよいのでしょうか。
A137.
事業所での取扱方法や条件(開放系か密閉系か、洗浄温度など)によって、大気への排出量は大きな差があります。低温、密閉系で洗浄し、廃液を有価で再生資源として出しているような場合、取扱量の2~3割が大気への排出で、他の項目は0.0kgということがあります。PRTR排出量等算出マニュアルの排出係数による数値は参考値とお考えください。

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温度による比重の違い

Q138.
原料をリットル単位で購入しており、SDSに比重は書いてありますが20℃、25℃とまちまちです。PRTRの届出はkg単位ですることになっていますが、この場合どうしたらよいですか。
A138.
温度によって比重は変化しますが、通常の液体では20℃と25℃との比重差は1%以下なのでどちらを使用しても結構です。

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作業シートの利用

Q139.
PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅱ部巻末」に掲載されている作業シートにこだわらず排出量を算出してよいですか。
A139.
作業シートを使用しなくても結構です。算出は、物質収支による方法、実測による方法、排出係数による方法、物性値を用いた計算による方法、それ以外でもより精度よく算出できると思われる経験値を用いるなど、工程や事業所の状況に応じ適切な方法で算出してください。

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特別要件施設に関するもの

特別要件施設の種類

Q140.
特別要件施設から排出されるダイオキシン類は、取扱量に関係なく届け出ることになっていますが、他にこのようなものはありますか。
A140.
いわゆる特別要件施設とは、化管法第2条第5項2号に対応する事業者(事業活動に伴って付随的に第一種指定化学物質を生成させ、又は排出することが見込まれる者)が有し、具体的には、施行令第4条第1項のハ、ニ、ホ、ヘに記載されている施設です。ダイオキシン類対策特別措置法対象施設の他に、鉱山保安法に係る施設、下水道終末処理施設、一般廃棄物処理施設及び産業廃棄物処理施設があります。これらについては、鉱山保安法、下水道法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)、水質汚濁防止法、ダイオキシン類対策特別措置法で測定義務が課されている第一種指定化学物質について、その取扱量に関係なく、排出量(及び該当する場合は移動量)の届出が必要です。

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産業廃棄物処分業で発生した焼却灰の届出(事業所外処分場)

Q141.
産業廃棄物処分業者が廃棄物焼却処理を行う過程で生じた「焼却灰」を、他の産業廃棄物処分業者に託して埋立処分を行っている場合には、どのような届出が必要ですか。
A141.
当該事業所が、焼却施設(ダイオキシン類対策特別措置法の特定施設)を有している場合には、「焼却灰(ばいじん、焼却灰及びその他の燃え殻)」中のダイオキシン類分析が義務付けられていますので、その分析値に基づいて「焼却灰」に含まれるダイオキシン類の量を算出して「事業所外への移動量」として届出をしてください。他の廃棄物処分業者の最終処分場へ埋め立てた場合だけでなく、自社の所有する離れた場所にある最終処分場へ埋め立てた場合も同様です。
なお、当該事業所の焼却施設からはダイオキシン類の「大気への排出量」と、水質基準適用事業場であり公共用水域への排出水がある場合には「公共用水域への排出量」の届出もが必要です。また、水質汚濁防止法の特定施設に該当する場合には、排水基準項目のうち対象物質に該当する30物質を「公共用水域への排出量」として届出する必要があります。(Q158参照。)

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産業廃棄物処分業で事業所外から焼却灰を持ち込んだ場合の届出(事業所内処分場)

Q142.
産業廃棄物処分業の事業者が管理型である産業廃棄物最終処分場に、事業所外からダイオキシン類を含む焼却灰を最終処分(埋立)する場合には、どのような届出が必要ですか。
A142.
当該事業所が、事業所外からダイオキシン類を含む焼却灰を持ち込み、埋め立てた場合には、「埋立処理量」の届出は必要ありません。ただし、その「管理型埋立地」から「公共用水域への排出」がある場合には、ダイオキシン類の排出量及び廃掃法の排水基準項目のうち対象物質に該当する30物質の排出量を届出する必要があります。(Q147、158参照。)

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産業廃棄物処分業で発生した焼却灰の届出(事業所内処分場)

Q143.
産業廃棄物処分業の事業者が産業廃棄物焼却施設及び管理型である最終処分場を所有し、自ら廃棄物処理を行う過程で生じた焼却灰をその「管理型埋立地」に最終処分(埋立)する場合には、どのような届出が必要ですか。
A143.
当該事業所が、焼却施設(ダイオキシン類対策特別措置法の特定施設)を有している場合には、その施設からのダイオキシン類の「大気への排出量」及び焼却灰(ばいじん、焼却灰及びその他の燃え殻)中のダイオキシン類を「埋立処分量(管理型)」として届出してください。
その焼却施設が水質基準適用事業場であり公共用水域への排出水がある場合にはダイオキシン類、また、その施設が水質汚濁防止法の特定施設に該当する場合には、排水基準項目のうち対象物質に該当する30物質を「公共用水域への排出量」として届出する必要があります(Q158参照)。
「管理型埋立地」からも「公共用水域への排出」がある場合には、ダイオキシン類の排出量及び廃掃法の排水基準項目のうち対象物質に該当する30物質の排出量を、焼却施設からの「公共用水域への排出量」と合計して届出する必要があります(Q147参照)。

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「ごみ処分業」と「し尿処分業」を併設している事業所の届出

Q144.
事業組合を設立して「ごみ処分業」と「し尿処分業」を営んでいます。全体としては届出対象事業者となりますが、特別要件施設である一般廃棄物処理施設として、ごみ処理施設・最終処分場のみを届出対象と考えてよいですか。
A144.
同一事業所内にごみ処理施設・最終処分場・し尿処理施設を設置しており、非対象業種である「し尿処理施設」からの排出量を明確に区別できる場合には、ごみ処理施設・最終処分場のみの届出でも差し支え有りません。同様に、「ごみ処理施設・最終処分場」と「し尿処理施設」で使用される対象物質を含んだ資材について、明確に区別できる場合は、対象業種である「ごみ処理施設・最終処分場」で規定量以上取り扱っているかを把握し、届出の有無の判断を行います。ただし、両者の区別が難しい場合は合算して届け出てください。

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特別要件施設で発生したアセトアルデヒドの排出量算出

Q145.
悪臭物質(アセトアルデヒド等)を排出しており、その濃度は把握していますが全体量はわかりません。特別要件施設では測定が義務付けられている化合物の中に第一種指定化学物質があれば、それを記入して届け出ることとなっていますが、測定が義務付けられていないアセトアルデヒドについてはどのようにすべきですか。
A145.
特別要件施設からの排出については、該当する法令で測定が義務付けられている第一種指定化学物質以外の届出は不要です。該当する法令で特別要件施設での測定が義務付けられていない対象物質(この質問での「アセトアルデヒド」や、その他の第一種指定化学物質)でも、業として1トン以上(特定第一種指定化学物質の場合は0.5トン以上)取り扱っている場合は、排出量・移動量の届出が必要です。

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社内焼却施設からの排出量等の届出

Q146.
PRTR対象事業所で自社内に焼却施設を持っており、不良品や加工の際の端材、廃油等を処理しています。事業所内で取り扱っている対象物質の排出量のデータは把握していますが、当該焼却施設は特別要件施設ではありません。施行令では特別要件施設を持っているところは届け出しなければなりませんが、特別要件施設でない焼却施設については届出不要と理解しています。当該事業所からの届出は必要ですか。
A146.
事業所内で発生した廃棄物の焼却は、業務の一環と考えられます。廃棄物中に取扱量1トン以上の対象物質が含まれていて、完全燃焼していない場合は、大気への排出となります。(通常、0.5%が大気排出になるとみなされます。)また、焼却することにより、対象物質を生成している場合は、当該対象物質を新たに製造していることになり、その量が1トン以上(特定第一種指定化学物質の場合は0.5トン以上)であれば、届出が必要となります。 

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最終処分場での土壌への排出量等の届出の要否

Q147.
一般廃棄物処理業の最終処分場で、雨水により対象物質が地下に浸透しているような場合、土壌への排出の届出が必要ですか。
A147.
最終処分場で届出が必要なのは、通常、廃掃法で水質検査の対象となっている30物質(Q158参照。)と、必要によりダイオキシン類の公共用水域への排出量のみです。地下浸透(土壌への排出)は届け出る必要はありません。また、受け入れた廃棄物に含まれた対象物質の埋立処分量も届出は不要です(Q142,143参照)。

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一般廃棄物処理業での金属再資源化に係る届出

Q148.
一般廃棄物処理業の特別要件施設である焼却炉からの焼却灰を、同一事業所内で溶融処理してスラグと金属に分離し再資源化しています。この処理場からの届出は、ダイオキシン類以外は不要と考えていますが正しいでしょうか。
A148.
焼却灰を溶融処理してスラグと金属に分離する工程は、金属の製造にあたるため、その金属がPRTR届出の対象物質であり、かつ、年間生産量が規定値以上の場合、排出量・移動量の届出が必要です。この場合、非鉄金属製造業も営んでいると考えられます。

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焼却施設を有する産業廃棄物処分業での届出内容

Q149.
産業廃棄物を受け入れて焼却処理等を行い、焼却灰は別の産業廃棄物処分業者に依頼して埋め立て処分し、金属などの有価物を含む(対象物質を1質量%含んでいる)燃え殻等は回収業者へ有価で販売しています。焼却施設は特別要件施設(ダイオキシン類対策特別措置法の特定施設)です。ダイオキシン類以外の物質も把握対象になりますか。
A149.
保有する産業廃棄物処理施設が、水質汚濁防止法の特定施設に該当する場合(排出水がある場合)は、ダイオキシン類の届出以外にも、通常、水質汚濁防止法の水質検査の対象である30物質(Q158参照。)の届出が必要となります。Q141、143も参照してください。焼却灰は移動量としての届出が必要となりますが、有価で販売している燃え殻については廃棄物には当たらないため、ダイオキシン類を含んでいてもその分の届出は不要です。

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ダイオキシン類対策特別措置法の該当施設からの届出

Q150.
ダイオキシン類対策特別措置法で測定を義務付けられた焼却炉で下水汚泥等可燃性廃棄物を焼却し、灰は他の処理業者に処分を依頼しています。灰は、処理業者に引き渡すまでの間、保管する場所があり、排水のダイオキシン類の分析を自主的に行っています。この分析結果の届出は必要ですか。
A150.
当該事業所は、「特別要件施設」に該当するため、ダイオキシン類対策特別措置法に基づき測定対象となっている物質の排出量、移動量の届出が必要です。具体的には、大気へのダイオキシン類の排出量、移動量として焼却灰に含まれるダイオキシン類を届け出る必要があります。また、水質基準適用事業場の場合には、排水に含まれるダイオキシン類の排出量も届出対象となります。灰の貯留施設がある場合はそれ自体が特定施設になるため、排水があれば含まれるダイオキシン類についても届出が必要です。
なお、焼却炉から排水がある場合は、水質汚濁防止法に係る30物質(Q158参照。)の届出が必要になりますので、ご注意ください。Q149もご参照ください。

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鉄鋼業や非鉄金属製造業からのダイオキシン類の届出

Q151.
製鋼に用いる電気炉がダイオキシン類対策特別措置法の特定施設になっていますが、ダイオキシン類の届出は大気排出だけでよいでしょうか。
A151.
基本的には、ダイオキシン類対策特別措置法で測定を求められている項目について、PRTR届出が必要です。特定施設が電気炉だけであれば、届出は大気排出だけで、公共用水域への排出や移動量は不要です。ただし、ばいじんから亜鉛を回収するばい焼炉、焼結炉等を併設している場合は、これ自体がダイオキシン類対策特別措置法の特定施設になり、大気排出のほか、排水があれば、公共用水域への排出量も届出が必要となります。

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ダイオキシン類をセメント固化した際の届出

Q152.
特定施設から排出されるダイオキシン類を含む焼却灰をセメントで固化し、他の埋立処分場へ出している場合、移動量となりますか。
A152.
移動量として届出を行ってください。

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ダイオキシン類の換算方法

Q153.
ダイオキシン類の届出単位はmg-TEQとなっていますが、分析値はngで表示されますが、換算方法はどうすればよいですか。
A153.
ダイオキシン類は、塩素数と置換位置によって各異性体の毒性が著しく異なるため、各異性体の量に毒性に応じた換算係数をかけ、国際毒性等価量にし、TEQで表すことになっています。換算係数については、「JIS K 0311 排ガス中のダイオキシン類の測定方法」などに記載してありますので参照してください。
通常は測定を依頼した分析機関で、異性体ごとに、その測定量が定量下限以上のものはその値をTEQ換算し、定量下限未満のものは「0」とし、各異性体の値を合計してng-TEQ単位で表示しています。この測定値を100万で割ればmg-TEQに換算できます。これに年間排ガス量、排水量、ばいじんや燃え殻の量を掛けて大気への排出量や公共用水域への排出量、事業所外への移動量を算出し、届け出てください。排出量、移動量は少数以下の場合でも有効数字2桁(mg-TEQ/年)で記入することとなっています。従って、届出数値が「0」となるのは、全ての異性体の測定量が定量下限未満の場合です。
詳しくは、PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅱ部83~89、94ページ」をご参照ください。

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燃焼排ガス中のダイオキシン類の排出量

Q154.
燃焼炉の排ガス中のダイオキシン類の算出を行うとき排ガスの測定値にウエットとドライがあります。どちらを使うのがよいですか。
A154.
ドライの排ガス量を使ってください。また、ダイオキシン類の大気への排出量を算出する場合は、排ガス中の酸素濃度を12%に換算する前のダイオキシン類濃度を用いてください。通常、分析会社等から報告されるダイオキシン類濃度は酸素濃度12%に換算された値ですので、ご注意ください。(ダイオキシン類対策特別措置法ではドライで酸素12%に換算した濃度のデータを報告することになっています。従って、排出量を算出する際の排ガス量は、酸素濃度を12%に換算していない数値を用いてください)。
詳しくは、PRTR排出量等算出マニュアル「第Ⅱ部85ページ」を参照してください。

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下水道終末処理施設の届出

Q155.
下水道終末処理施設の届出は、水質検査項目の指定化学物質およびダイオキシン類とありますが、化管法施行規則には水質検査項目としか書いていません。どちらが正しいですか。
A155.
化管法での特別要件施設の考え方は、他の法律で報告を義務付けられた第一種指定化学物質の報告を求めているものです。ダイオキシン類対策特別措置法に基づく特別要件施設からの排水が下水道終末処理施設に流入している場合は、その処理施設自体がダイオキシン類対策特別措置法に基づく特定施設に該当し、その場合はダイオキシン類の測定が必要になります。従って、この様な処理施設にあっては、ダイオキシン類も併せて届出する必要があります。ダイオキシン類が流入していないことが明らかな場合は、ダイオキシン類の届出は不要です。

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下水道業での取扱い物質の排出量算出

Q156.
下水道業で汚泥の焼却前に塩化亜鉛を脱臭剤として使用しています。取扱量が年間1トン以上であると届出対象になりますか。焼却時に大気へ放出される亜鉛の測定は困難ですが、どのように排出量を算出したらよいですか。
A156.
業として塩化亜鉛を使用しているため、「亜鉛の水溶性化合物」が届出の対象となり、水質汚濁防止法で測定が義務付けられている30物質(Q158参照)に追加して排出量と移動量を届け出てください。亜鉛の大部分は焼却灰と排水(焼却前に絞る)に存在し、大気への排出は少ないと考えられますが、適切な推定などを行ってください。
なお、焼却灰中の亜鉛が酸化亜鉛のように水溶性でない場合は、対象物質ではないため、移動量には算入しないでください。

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下水道業で対象物質を取り扱った場合の届出

Q157.
下水道業において届け出る対象物質は、下水道法で測定対象となっている特別要件施設からの30物質以外にありますか。
A157.
特別要件施設の有無にかかわらず、対象物質を規定量以上取り扱っている場合など、法律に定める要件を満たしていれば、その取り扱っている物質について排出量・移動量を把握し、届け出る必要があります。下水道業の場合は、脱臭用に使用される「亜鉛の水溶性化合物」や凝集剤として使用される「塩化第二鉄」等(Q155、158も参照)が考えられます。

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鉱山保安法関連の届出物質

Q158.
金属鉱業を営んでおり、鉱山保安法に従って排水の分析を行っていますが、水質汚濁防止法に係る30物質全ての測定、届出が必要でしょうか。これらのうち有機化合物は全く取り扱っておらず、排水に含まれることは考えられません。
A158.
基本的には、鉱山保安法で定める施設が設置されている事業所は、測定に該当する第一種指定化学物質の届出が必要です。水質汚濁防止法については、各都道府県知事あて環境事務次官通知(昭和60年8月1日、環水管181号)があり、その中で以下のように記載されています。
「六 排水の汚染状態の測定等
(一)排水の汚染状態の測定
イ (前半省略)また、排水基準が定められているすべての物質および項目について測定するものとすることは、水質汚濁の状況、分析測定機関の実態等からみて、必ずしも実際的ではないので、当該排出に係る特定事業場の属する業種からみて通常問題とされる物質または項目について測定すれば足りるものとし、(以下略)。」
具体的には、各都道府県の担当部署にご相談ください。
「水質汚濁防止法第14条1項等に基づく水質検査の対象となっている30物質」
   1 亜鉛の水溶性化合物   237 水銀及びその化合物
  48 O-エチル=O-4-ニトロフェニル=ホスホノチオアート(別名EPN) 242 セレン及びその化合物
  75 カドミウム及びその化合物 262 テトラクロロエチレン
  87 クロム及び三価クロム化合物 268 テトラメチルチウラムジスルフィド(別名チウラム又はチラム)
  88 六価クロム化合物 272 銅水溶性塩(錯塩を除く。)
113 2-クロロ-4,6-ビス(エチルアミノ)-1,3,5-トリアジン(別名シマジン又はCAT) 279 1,1,1-トリクロロエタン
144 無機シアン化合物(錯塩及びシアン酸塩を除く。) 280 1,1,2-トリクロロエタン
147 N,N-ジエチルチオカルバミン酸S-4-クロロベンジル(別名チオベンカルブ又はベンチオカーブ) 281 トリクロロエチレン
149 四塩化炭素 305 鉛化合物
150 1,4-ジオキサン 332 砒素及びその無機化合物
157 1,2-ジクロロエタン 374 ふっ化水素及びその水溶性塩
158 1,1-ジクロロエチレン(別名塩化ビニリデン) 400 ベンゼン
159 シス-1,2-ジクロロエチレン 405 ほう素化合物
179 1,3-ジクロロプロペン(別名D-D) 406 ポリ塩化ビフェニル(別名PCB)
186 ジクロロメタン(別名塩化メチレン) 412 マンガン及びその化合物
※1 物質名の前の番号は物質番号

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