製品安全

Vol.483 8月26日号「ベビーカー、抱っこひもの事故」

Vol.483  8月26日号 「ベビーカー、抱っこひもの事故」 【PDF:1,400KB】

 大きな催し物やレジャーに親子でおでかけする機会は多いかと思います。そんな子どもとの外出時、パパ・ママにとって頼りになるのが、ベビーカーや抱っこひもです。
 今年は大阪・関西万博の会場でも使われているご家族を多く目にしますが、使い慣れたおでかけベビー用品であっても、一瞬の油断や誤使用が思わぬ事故へとつながるおそれがあります。
 今回は、ベビーカー、抱っこひもの使用で気を付けるポイントを、事故事例と併せてご紹介します。事故を未然に防いで、おでかけの楽しい思い出をたくさん残しましょう。

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項目一覧

1. ベビーカー、抱っこひもの事故
2. 製品事故収集情報(7月13日~ 8月2日 受付141件)
3. リコール情報 3件
4. その他の製品安全情報
 ・電気用品安全法セミナー特別版の開催について
 ・製品安全4法一部改正に関する解説動画作成及び英語版サイトの更新
 ・2025年度 製品安全基本教育講座のご案内
 ・「NITE SAFE-Lite」のご案内
 ・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について
 ・NITE公式X アカウントのご案内

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1.ベビーカー、抱っこひもの事故

◆事故について
 NITEに報告された誤使用や不注意に起因する事故のうち、ベビーカーでは転倒や可動部への指の挟み込み、抱っこひもでは幼児の転落が多くなっています。いずれの事故も乳幼児は重症を負っています。またベビーカーは、リコール対象品による事故も報告されています。
 
◆事故事例
【事故事例.1】
 ベビーカーに幼児を乗せていたところ、転倒して右腕を負傷しました。(2017年2月 群馬県1歳6ケ月 重症)
→傾斜した不安定な芝生の上に幼児を乗せた状態でベビーカーを止めたため、保護者が目を離した際に幼児が動く等の原因でバランスが崩れて転倒したものと考えられます。
 
【事故事例.2】
 ベビーカーに乳児を乗せて段差を乗り越えようとしたところ、転倒して負傷しました。(2022年4月 兵庫県 0歳6ケ月 重症)
→前輪が段差に引っ掛かって後輪が反動で浮き上がり、前輪が円運動の中心となって車体が回転して転倒したものと考えられます。
 
【事故事例.3】
 ベビーカーを開く際に、ベビーカーで子どもが指を挟み重傷を負いました。(2015年4月 徳島県 1歳 重症)
→子どもがベビーカーの折りたたみ部に手を掛けていることに気が付かず、ベビーカーを開いたため、子どもの指が折りたたみ部に挟まり、さらに挟まった指を無理に引き抜いたために負傷したものと考えられます。

【事故事例.4】
 抱っこひもを使用して乳児を抱っこしてしゃがんだところ、乳児が転落し、頭部を負傷しました。(2022年2月 埼玉県 0歳1ケ月 重症)
→前かがみの姿勢は、製品やベルトの装着に問題が無くても乳幼児が頭から落下する危険があります。不注意により起きた事故と考えられます。


気を付けるポイント
 (1)ベビーカーを不安定な場所に置かない、目を離さない
   停止時はストッパーをかける
 ベビーカーは、ぬかるみや傾斜などの不安定な場所に置かず、なるべく水平な場所に置くようにしてください。水平な場所でも、必ずストッパーを左右とも掛けてください。
 子どもが動くなどして、ベビーカーが動いたり転倒したりするおそれがあるため、ストッパーを掛けていても、ベビーカーに子どもを乗せた状態で目を離さず、必ず持ち手などに手を添えてください。

 ベビーカー安全協議会では、正しい使用方法についての紹介をしています。
 http://ikuji-tokyo.com/babycar/

 (2)無理な段差の乗り越えはしない
 横断歩道から歩道に上がる段差や、縁石などの段差を無理に乗り越えようとすると、前輪が段差に引っ掛かって後輪が反動で浮き上がり、前輪が円運動の中心となって車体が回転して、前方に転倒するおそれがあります。わずかな段差でも速度を落とし、ステップや後脚ステーに足をかけてハンドルを手前に引き、必ず前輪を浮かせて段差を乗り越えるように注意しましょう。また、側溝の蓋の穴などの溝に引っかかったり、はまったりしても、転倒につながるおそれがあります。
 走行する路面の状態を確認すると共に、段差や溝がある路面を通過する必要がある時は、注意しながらゆっくり操作しましょう。
 また、ベビーカーで移動中、乳幼児への固定ベルトはきちんと装着しておきましょう。


(3)ベビーカー折り畳み時の挟み込みに注意する
 子どもが近くにいるときは、ベビーカーの開閉に注意してください。子どもがベビーカーに触れているときに折り畳んでいたベビーカーを開くと、隙間に子どもの指が挟まれるおそれがあります。
 ベビーカーを開閉する際には、子どもがベビーカーに触れていないか確認しましょう。


(4)抱っこひもの装着は正しいか確認する
 抱っこひもで子どもを抱く際は、素手で抱くときと同じような位置で抱き、バックルの装着やひもに緩みがないか確認してください。抱っこひもは、あくまでも抱っこを補助するための製品です。正しい使用方法については以下のリンク先からご確認ください。

抱っこひも安全協議会では、正しい使用方法についての紹介をしています。
https://dakkohimo.jp

(5)リコール対象ではないことを確認して購入し、購入後も常に最新の情報をチェックする
 リコール対象のベビーカーによる事故が2015年度以降で200件以上発生しています。お持ちの製品がリコール対象になっていないか今一度ご確認ください。毎号でご案内している 「NITE SAFE-Lite」 で、リコール情報を検索できます。ぜひご活用ください。
 https://safe-lite.nite.go.jp/
 消費者庁のリコール情報検索サイトでも確認できます。
 https://www.recall.caa.go.jp/
 もしリコールの対象となっている製品をお持ちの場合は、不具合が生じていなくても直ちに使用を中止し、お買い求めの販売店や製造・輸入事業者に相談をしてください。

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2.製品事故収集情報

◆◆◇    消費生活用製品の事故情報収集状況    ◇◆◆
(7月13日~ 8月2日 受付141件)
     NITEに通知のあった事故情報から、件数の多い製品を掲載します。
========================================================       
 製品名                   (事故状況と件数)
            
          1. モバイルバッテリー                             ( 火災等  15件 )
          2. エアコン                                             ( 火災等      11件 )
          3. 電動アシスト自転車                             ( 火災等         9件 )
          4. スピーカー(充電式)                         ( 火災等         6件 )
          5. 電気かみそり(充電式)                          ( 破損等         5件 )
          5. 携帯電話機(スマートフォン)            ( 火災等         5件 )
          5. バッテリーパック(電動工具用)         ( 火災等         5件 )
========================================================
電動アシスト自転車は、9件のうち6件はバッテリー起因の事案になります。
      電気かみそりは、全て同一メーカーのリコール事案(充電用差し込み口の焼損)になります。
 
◇最新事故情報(これまでの受付情報もご確認いただけます)
 https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/information/index.html
 
■事故情報の提供をお願いいたします。
 事故の再発防止のため、有効に活用させていただきます。
 https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/shushu/index.html

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3.リコール情報

◆株式会社Netforce(法人番号:2011701013650)
「椅子」2025年8月7日
【詳細】https://net-force.co.jp/recall/
オンライン受付フォーム(24時間)https://net-force.co.jp/recall/form.php
 
◆ダイアナ株式会社(法人番号:7010001049715)
「サンダル」2025年8月6日
【詳細】https://www.dianashoes.com/shop/cms/contents.aspx?contents=1099
 
◆株式会社Re’all(法人番号:5370001047676)
「電気掃除機(充電式)」2025年8月1日
【詳細】https://docs.google.com/forms/d/16hLM4POc8E1SYqjAbR-fZlDXZAU62CdYiDHpZBxLXuY/edit

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4.その他の製品安全情報

◆◆◇ 電気用品安全法セミナー特別版の開催について ◇◆◆
~安全で信頼される製品の輸入を目指して~
                           近畿経済産業局 産業部 消費経済課 製品安全室
 
 EC市場の拡大など、流通形態が多様化する中で、製品の安全性を確保することは、企業が取引先や消費者からの信頼を得るうえで極めて重要です。
 近畿経済産業局では、品質管理の現場で活躍する登録検査機関や企業の担当者を講師に迎え、試買テストで明らかになった不適合事例や、適合同等証明書・テストレポートの正しい読み解き方、製品安全の実現に向けた具体的な取り組みなどを、実務に役立つ視点からご紹介するセミナーを開催します。
 品質管理に携わっている方はもちろん、これから取り組みを始めたい方、製品安全や講演プログラムに関心のある方も、ぜひご参加ください!
 
開催日時:2025年9月12日(金) 午後14:00~16:00(13:40~開場)
開催方法:
 ●会場
  場所:近畿経済産業局 本館3階 ミーティングスペース
  定員:先着20名(1社あたり1名様まで)
 ●オンライン
  使用ツール:Microsoft Teams
  定員:人数制限なし
対象:
 ●会場開催
  ・電気用品安全法の対象となる製品の輸入事業を実施されている方
  ・これから電気用品安全法の対象となる製品の輸入事業をはじめられる方
   ●オンライン開催
  ・上記の参加対象者のほか製品安全や講演プログラムにご興味・ご関心のある方
プログラム:
1. 挨拶、企画趣旨説明:近畿経済産業局 製品安全室
2. 講演:
「試買テストにおける不適合事例(技術基準の要求事項について)」
 一般財団法人電気安全環境研究所 技術部 畠山 勝政 氏
「電気用品の輸入品に関する証明書・テストレポートの読み解き方」
 一般財団法人日本品質保証機構 北関西試験センター 家電機器試験課
 主幹 水口 武洋 氏
「初めてでも安心!ACアダプターの正しい選び方、教えます」
 トキトレーディング株式会社 代表取締役 武弘 幸子 氏
「品質は「姿勢で決まる」 」
 株式会社ライズクリエイション 商品企画開発部・SCM事業部
 部長 土田 恭平 氏
 
◆セミナーや申込方法等の詳しい情報につきましては下記ホームページよりご確認ください。
https://www.kansai.meti.go.jp/3-3seihinanzen/denkiannzen/seminar/20250912PSEseminaa.html
 
【お問い合わせ先】
近畿経済産業局 産業部 消費経済課 製品安全室
住所:〒540-8535 大阪市中央区大手前1-5-44
電話番号:06-6966-6098
 
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◆◆◇ 製品安全4法一部改正に関する解説動画作成及び英語版サイトの更新 ◇◆◆
経済産業省 製品安全課
 
経済産業省では、令和7年12月に施行される「消費生活用製品安全法等の一部を改正する法律」の概要や、主な改正内容についての解説動画や、英語サイト(海外事業者向け)をこの度、整備いたしました。海外からオンラインモール等を通じて日本国内の消費者に製品を販売する事業者や、子供向け製品の製造・輸入・販売事業者におかれては、ぜひご覧ください。
 
以下リンク先に日本語版と英語版の紹介サイトを掲載しております。
【日本語版】
・(ベース)製安4法の解説動画(3分半)
 https://www.youtube.com/watch?v=GuLbROueXFk
・改正法の概要動画(4分)
 https://www.youtube.com/watch?v=6RRda5ZYpUI
 
【英語版】
1.解説動画
・(ベース)製安4法の解説(3分44秒)
 https://www.youtube.com/watch?v=ltcJWVvVays
・改正法の概要動画(3分半)
 https://www.youtube.com/watch?v=HatWmLQ2X7Y&t=209s
 
2.製品安全4法に関する解説ページ(更新版:各法の事業者向けガイド等)
 https://www.meti.go.jp/english/policy/economy/consumer/product_safety/index.html
 
ぜひご覧ください。
 
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◆◆◇ 2025年度 製品安全基本教育講座のご案内 ◇◆◆
- 製品安全の基本を学ぶ -
製品安全に関する最先端の規格動向が身につきます!
 
 製品安全の基本から個別の製品についてのIEC安全規格の具体的な要求事項に加えて、 IEC 62368-1 や電気用品安全法の技術基準の性能規定化等の最新情報を盛り込んだ 教育講座を開催します。(全7回) 以下、第2回をご案内いたします。
 
第2回「事故事例とリスクアセスメント」
 講 師 :   疋田 侑也 独立行政法人 製品評価技術基盤機構
 日 時 : 9月30日(火)13 : 00~17 : 00
 締切日 : 8月28日(木)
 会 場 : オンライン開催(Zoomウェビナー)
 参加費 : 1講義(1日)当たりKEC会員:7,700円、非会員:11,000円
 ※8月12日(火)まででしたら第1回の申込も可能です。
申 込 : https://www.kec.jp/seminar/anzen25/
詳 細 : https://www.kec.jp/img/committee/2025/anzen25.pdf
 
【お問合せ】
一般社団法人KEC関西電子工業振興センター
専門委員会推進部 事務局 西川 哲弘 / 河上 茜
TEL:0774-29-9041 E-mail:publication01@kec.jp
 
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◆◆◇  「NITE SAFE-Lite」のご案内 ◇◆◆
 
 NITE は、より安心・安全な社会になることを目指して、製品安全に関する情報を発信しており、NITE のウェブサイトで、製品事故の調査結果、リコール情報や誤使用に関する注意喚起などを提供しています。その中で、製品事故情報をどなたでも簡単にウェブ検索できるシステムとして、「NITE SAFE-Lite」というサービスを提供しています。
 
「NITE SAFE-Lite」は、サービス開始以来、多くの方にご活用いただいています。スマートフォンの小さな画面とタッチ操作に配慮したシンプルな操作性で、6 万件にも及ぶ製品事故情報を専門用語(例えば「異音」)でなく普段お使いの言葉(例えば「ガラガラ」)で検索できます。
 
「NITE SAFE-Lite」で製品事故を検索すると、同じ現象の事故だけではなく、よく似た事故情報も表示されます。これにより、様々な視点から事故となる危険性やその場合の被害状況などが「見える化」され、事故の未然防止につながります。
 
【NITE SAFE-Lite】
 https://safe-lite.nite.go.jp/
 
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       ◆◆◇ 消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について ◇◆◆
 
                                    消費者庁
 
 消費者庁は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告のあった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。

08/22 31件
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_250822_1.pdf

08/19 08件
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_250819_01.pdf

08/15 07件
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_250815_01.pdf

08/13 17件
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_250813_01.pdf

08/08 18件
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_250808_01.pdf

 
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◆◆◇ NITE公式Xアカウントのご案内 ◇◆◆
 
 NITEでは、公式アカウントを開設しています。
 Xでも、シーズンに合わせて、皆様の生活の安全を守るためにどんどん発信していきますので、フォローやいいねをお待ちしております!
 
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編集後記

 本号の発行日、8月26日は、「ユースホステルの日」です。ユースホステルの創設者、リヒャルト・シルマンを記念する日として、世界中のユースホステルで記念行事なども行われるそうです。
 ユースホステルは、ドミトリー(相部屋)式の会員制宿泊施設で、主に青少年向けの比較的安価な宿泊施設ですが、大阪市内にも数か所あります。さて、万博で大阪を訪れた方の中にもユースホステルを使われた方はいらっしゃいますか。万博をきっかけに、海外からの見知らぬ宿泊者同士で国際交流があれば素敵ですね。

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  製品安全広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図