Vol.493 1月27日号「電気マット、電気毛布、電気あんかの事故」
Vol.493 1月27日号 「電気マット、電気毛布、電気あんかの事故」 【PDF:1,297KB】
もうすぐ2月、真冬の寒さの真只中で暖房が欠かせない日々が続いています。「電気マット(※1)」「電気毛布」「電気あんか」は体を優しく温めてくれる暖房アイテムですがこれらの製品による事故は、2月に最も多く発生しています。
そこで今回のPSマガジンでは、これらの暖房器具について注意すべきポイントを、事故事例を交えてご紹介します。みなさん、春が来るまで安全に温かく過ごしましょう。

※1 電気マットは、サイズや用途によって電気カーペット、電気マット、電気ミニマットなどの種類がありますが、ここでは全て電気マットとしてご紹介します。
項目一覧
1.「電気マット」「電気毛布」「電気あんか」の事故
2.製品事故収集情報(12月21日~ 1月10日 受付82件)
3.リコール情報 3件
4.その他の製品安全情報
・「第7回 KEC製品安全フォーラム 」のご案内
・「NITE SAFE-Lite」のご案内
・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について
・NITE公式X アカウントのご案内
1.「電気マット」「電気毛布」「電気あんか」の事故
◆事故の現状
・電気マット
保管時の誤った取扱い(過度な折り曲げ)や、電気マットをソファーの上に敷くなどして、ヒーター線がよれたり断線したりして発煙・焼損する事故が発生しています。
・電気毛布、電気あんか
就寝中に使用することから、誤った使い方で低温やけど(※2)を負ったり、電源コード の誤った取扱いが原因で発煙・焼損する事故が発生しています。
◆事故事例
【事故事例.1】
電気カーペットを使用中、当該製品及び周辺を焼損する火災が発生しました。(2022年 埼玉県 年齢・性別不明 拡大被害)
→マット表面に強い折りしわが認められ、その裏面に焼損による直径10㎜程の穴が空いてヒーター線が断線していました。マットの過度な折り曲げによるヒーター線の断線から焼損に至ったものと考えられます。
【事故事例.2】
電気毛布を使用中、周辺を焼損する火災が発生しました。(2019年 岩手県 80歳代 男性 拡大被害)
→毛布に接続された電源コードのコードプロテクター付近に繰り返し外力が加わったことにより、芯線が断線したため、接触不良によるスパークが生じて出火したものと考えられます。
【事故事例.3】
電気敷毛布を使用中、右ひざに低温やけどを負いました。(2019年 東京都 30歳代 女性 重傷)
→製品は正常に動作しており、使用者が睡眠中、ひざが長時間触れていたことから低温やけどに至ったものと考えられます。
【事故事例.4】
電気あんかを使用中、右足に低温やけどを負いました。(2022年 大阪府 50歳代 男性 重傷)
→製品は正常に動作しており、使用者が温度設定を「強」にしたまま身体に接触させて就寝していたことから低温やけどに至ったものと考えられます。
◆気を付けるポイント
〇電気マット
1.本体を折り曲げたり、しわの寄った状態で使用しない。
本体を折り曲げた状態またはしわの寄った状態で使用すると、ヒーター線を傷つけ故障する原因となります。また、ソファーやクッションなどやわらかい物の上で使用することによっても、ヒーター線が傷つき故障してしまいます。

ヒーター線が傷ついた状態で使用されると火災の原因になるおそれがあるため、ヒーター線が傷ついた製品は使用しないでください。
2.針を刺すなど、本体内部のヒーター線を傷付けるような使い方をしない。
本体に針やピンを刺したり、いすや机など硬いもの、重いものを載せると本体内部のヒーター線を傷つけて故障するおそれがあります。

○電気毛布、電気あんか
1.温度調整を上手にしましょう。
電気毛布は就寝前にあたためたあと、就寝時には適度な低い目盛りに下げるなどして調節しましょう。就寝中はスイッチを切って眠りましょう。

電気あんかも就寝前に布団を温めたあと、就寝時にスイッチを切り、布団から取り出しましょう。
電気あんかを厚手のタオルや湯たんぽカバーなどで包んでいても低温やけどのおそれがあります。

2.電源コードを無理に曲げたり、引っ張ったりしない。電源コードを本体に巻き付けない。
電源コードを傷めると、内部の芯線が断線したり半断線状態となって、発煙、発火または感電のおそれがあります。

※2 低温やけど
温かいと感じる程度の温度でも、長時間にわたって同じところの皮膚に触れていると、皮膚温度が上がり、皮下の細胞組織などが壊死して「低温やけど」になります。
44℃では 3~4 時間、46℃では 30 分~1 時間、50℃では 2~3 分で「低温やけど」になると言われています(※3)。また、熱源に触れた部位が圧迫されていると、より短い時間で「低温やけど」になります。

一般的な「やけど」は皮膚の表層のみで起こりますが、「低温やけど」は皮膚の深部にまで及び、皮下組織が壊死する場合があるため、重傷事故に至るおそれがあります。
特に高齢者の場合、若年者に比べて感覚が鈍く、熱源に接する時間が長くなるため、重症化する傾向があります。また、幼児や身体の不自由な方、糖尿病の方が使用する場合は特に注意が必要と言われています。(出典:山田幸生「低温やけどについて」製品と安全第 72 号、製品安全協会)
※3 血流や皮膚感覚は個人差が大きく、接触時間によっては、44℃以下でも低温やけどになるおそれがあります。
2.製品事故収集情報
(12月21日~ 1月10日 受付82件)
NITEに通知のあった事故情報から、件数の多い製品を掲載します。
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1. モバイルバッテリー ( 火災等 16件 )
2. 電気やかん(電気湯沸器、ケトル) ( 火災等 6件 )
3. スピーカー(充電式) ( 火災等 4件 )
4. エアコン ( 火災等 3件 )
4. ポータブル電源 ( 火災等 3件 )
4. 照明器具 ( 火災等 3件 )
4. 配線器具(延長コード等) ( 火災等 3件 )
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/information/index.html
■事故情報の提供をお願いいたします。
事故の再発防止のため、有効に活用させていただきます。
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/shushu/index.html
3.リコール情報
◆株式会社Francfranc(法人番号:7011001070165)
「電気温風機」2026 年 1 月 13 日
【詳細】
https://francfranc.com/blogs/news/recallnotice-202601?srsltid=AfmBOoqzNoWQUfieveqehPSy8hUOnV0-yLrOz5JoXVMfOAvuCzIqyhxK
回収の申し込み QR コード

◆アサヒリサーチ株式会社(法人番号:2010701000452)
「キーボード付きケース(タブレット用)」2026 年 1 月 15 日
【問い合わせ先】サポート係自主回収品担当 電子メール:support@driveman.jp
◆株式会社ホタルクス(法人番号:8010001198197)
「LEDシーリングライト(防災用)」2026 年 1 月 15 日
【詳細】https://www.hotalux.com/products/important/2026-01-15.html
4.その他の製品安全情報
IoTやAI、そしてグローバルな社会課題の拡大により、製品を取り巻く環境はこれまでになく複雑化しています。製品の設計・製造から使用・廃棄に至るまで、リスクの捉え方や安全確保の手法も大きく見直しが求められています。
こうした背景を踏まえ、本フォーラムでは、複雑化する技術・社会環境に対応した製品安全の考え方を再構築し、実効性の高いリスクマネジメントや、変化に即した安全確保の最新動向について、各分野の第一線で活躍される講師陣をお招きし、ご講演いただきます。
【開催日】2026年 2月20日(金)
【会 場】大阪コロナホテル 大会議室200AB
ハイブリッド形式(会場とZoomオンライン併用)
【参加費】会員 5,500円 非会員 7,700円
【内 容】
[基調講演] 失敗学の視点から製品安全を考える
東京大学 名誉教授 中尾 政之 氏
[講演2] 製品安全分野のリスクアセスメント
独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター 次長
(情報解析企画課 課長) 酒井 健一 氏
[講演3] 車載バッテリーの安全試験における規格動向と新試験所の特徴
エスペック株式会社 テストコンサルティング本部 試験部
あいちバッテリー安全認証センター 所長 梶原 隆志 氏
[講演4] 欧州デジタル製品安全の規制と標準化動向
三菱電機株式会社 神余 浩夫 氏
【詳細】 https://www.kec.jp/img/committee/2025/psf25.pdf
【申込先】 https://www.kec.jp/seminar/psf25/
問合せ先: 一般社団法人KEC関西電子工業振興センター
専門委員会推進部 事務局 西川 哲弘
TEL:0774-29-9041 E-mail:publication01@kec.jp
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「NITE SAFE-Lite」は、サービス開始以来、多くの方にご活用いただいています。スマートフォンの小さな画面とタッチ操作に配慮したシンプルな操作性で、6 万件にも及ぶ製品事故情報を専門用語(例えば「異音」)でなく普段お使いの言葉(例えば「ガラガラ」)で検索できます。
「NITE SAFE-Lite」で製品事故を検索すると、同じ現象の事故だけではなく、よく似た事故情報も表示されます。これにより、様々な視点から事故となる危険性やその場合の被害状況などが「見える化」され、事故の未然防止につながります。
【NITE SAFE-Lite】
https://safe-lite.nite.go.jp/
◆◆◇ 消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について ◇◆◆
消費者庁
01/23 20件
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_260123_01.pdf
01/20 14件
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_260120_01.pdf
01/16 29件
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_260116_01.pdf
01/14 13件
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_260114_01.pdf
01/09 20件
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_260109_1.pdf
◆◆◇ NITE公式Xアカウントのご案内 ◇◆◆
Xでも、シーズンに合わせて、皆様の生活の安全を守るためにどんどん発信していきますので、フォローやいいねをお待ちしております!
Xアカウント→@NITE_JP
編集後記
季節は大寒。寒い日が続きますが、(編)は朝出勤する時、外の寒さをキッチン壁にあるガス給湯器の操作パネルで判断しています。LCD表示部に雪だるまマークが点灯していたら、給湯器の凍結防止機能が働いているくらいに外は寒いな…と。
雪だるまマークが点灯していたら、その日は、マフラーは首にだけ巻くのではなくて、頭や耳まですっぽり覆って出勤です。(編)にとっては、テレビの天気予報より便利だと感じています。
お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター 製品安全広報課
-
TEL:06-6612-2066
FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図







