Vol.497 3月24日号「乳幼児の誤飲事故」
Vol.497 3月24日号 「乳幼児の誤飲事故」 【PDF:1,210KB】
手帳やノートを可愛くデコレーションするぷっくりとした立体的なデコレーションシールが、小学生の間で交換アイテムとしてブームになっています。ブームの過熱による模倣品問題や保護者を巻き込んだ「交換レート」問題なども報じられているこのデコレーションシールですが、製品安全に目を向けると、お菓子に似た見た目や適度な厚み(2~3ミリ)があるため、兄弟姉妹のいる家庭では、年下の子(乳幼児(※1))が誤って飲み込む誤飲事故が最近報告されています。
そこで今回のPSマガジンでは、誤飲事故から乳幼児を守るための注意喚起をします。

※ 本資料中使用しているデコレーションシールは、実際の事故とは関係ありません。
※1 このPSマガジンでは、3 歳未満のこどもを指しています。PSマガジン VOL.492(1月13日号)でも、3 歳未満のこどもの事故をご紹介していますので併せてご確認ください。
https://www.nite.go.jp/data/000160135.pdf
項目一覧
1. 乳幼児の誤飲事故
2.製品事故収集情報(2月22日~ 3月7日 受付116件)
3.リコール情報 1件
4.その他の製品安全情報
・「NITE SAFE-Lite」のご案内
・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について
・NITE公式X アカウントのご案内
1.乳幼児の誤飲事故
◆シール誤飲事故の現状
東京都が令和3年に行った就学前の乳幼児を持つ保護者3,000人を対象に実施されたヒヤリ・ハット調査(※2)によると、6割以上の保護者に誤飲などのヒヤリ・ハットの経験がありました。複数回答で8,000件以上のヒヤリ・ハットがあり、シール誤飲に関するものが約580件、このうち3割弱が実際に誤飲してしまった事例になります。
※2 出典:東京都 令和3年報道発表資料
https://www.spt.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2021/06/29/07.html
【事例】
貼ってはがせるシールに食べ物のイラストが描いてあり、食いしん坊の娘が食べてしまいました。(1歳 女児)

また、公益財団法人日本小児科学会の傷害速報(※3)にもシール誤飲の事故が報告されています。
【事例】
遊んでいてプラスチック製のシール(1.0 ×1.0cm の正方形)を飲み込みました。病院で全身麻酔をして喉頭部を広げ、シールを摘出しました。(7か月 女児)

※3 出典:公益財団法人日本小児科学会の傷害速報
https://www.jpeds.or.jp/modules/injuryalert/
事例の出典:No.055 プラスチック製シールの誤飲による咽頭異物
https://www.jpeds.or.jp/modules/injuryalert/index.php?did=66
◆NITEに報告された乳幼児の誤飲事故
NITEには乳幼児のシール誤飲の事故は報告されていませんが、その他の誤飲事故としては高吸水性樹脂ボールの誤飲や、玩具に使われる磁石の誤飲、ボタン電池の誤飲などがあります。
【事例】
こどもが破損したおもちゃの部品を複数個誤飲し、負傷しました。(2021 年 静岡県 2 歳女児 重傷)
→おもちゃの樹脂ケースが破損し、内部の円柱形のネオジム磁石が脱落して、こどもが誤飲したものと考えられます。このおもちゃは、ネオジム磁石が内蔵された樹脂製パズルで、対象年齢は 3 歳以上でした。
◆気を付けるポイント
●包装フィルムやシールがついている物や容器で遊ばせない
包装フィルムやシールは身近で子どもが手に取りやすく危険性が低いと思われがちですが、口に入れると窒息のおそれがあります。包装フィルムを子どもが誤って口にしないように、お菓子は必要に応じて包装を取ってから食べさせるなどの工夫をしましょう。
兄弟姉妹のいる家庭では、年上の子が遊んでいるデコレーションシールなど触っていないか、床などにデコレーションシールを落としていないか注意を払いましょう。
万が一誤飲して、声を出せない、苦しそうな呼吸、顔色が急に青くなるなど窒息が疑われる変化が現れた場合は、すぐに背中を叩く「背部こう打法」などの応急処置をして吐き出させましょう。それでも吐き出さない場合は直ちに119番通報しましょう。

【背部こう打法】
乳児では、口の中に指を入れずに、片腕にうつ伏せに乗せ顔を支えて、頭を低くして、背中の真ん中を平手で何度も連続してたたきます。幼児では、立て膝で太ももがうつ伏せにした子のみぞおちを圧迫するようにして、頭を低くして、背中の真ん中を平手で何度も連続してたたきます。どちらも腹部臓器を傷付けないように、力加減に注意しましょう。
●乳幼児が誤飲しそうなものを与えない。放置しておかない
【誤飲しそうなものの見分け方】
3 歳のこどもの口の直径はおよそ 4cmで、ほぼトイレットペーパーの芯の直径と同じ大きさと言われています(※4)。トイレットペーパーの芯を容易に通過してしまうサイズの物は、すべてこどもが飲み込むリスクがあります。

※4 政府広報オンライン「赤ちゃんやこどもを誤飲・窒息事故から守る!万一のときの対処法は?」より。
https://www.gov-online.go.jp/article/202408/entry-6450.html
【注意するポイント】
・保護者や兄姉の持ち物まで視野を広げ、身の回りのすべての物には誤飲のおそれがあると考えましょう。
・遊ばせるおもちゃに、外せる小さな部品がついていないか気を付けましょう。また、おもちゃが破損して、外れた小さな部品や内部にあったネオジム磁石を誤飲した事故も報告されています。おもちゃは壊れていないか、こまめに点検しましょう。
・ボタン電池を使った製品のふたが外れ、乳幼児がボタン電池を誤飲する事故が報告されています。このような製品を乳幼児が手の届く場所には置かないようにしましょう。

・濃縮液体洗剤を水溶性のフィルムで包んだパック型の洗剤も乳幼児が誤飲しないように乳幼児が手の届く場所には置かないようにしましょう。

・食品等の乾燥剤なども乳幼児が誤飲しやすいため、取り扱いには注意しましょう。
2.製品事故収集情報
(2月22日~ 3月7日 受付116件)
NITEに通知のあった事故情報から、件数の多い製品を掲載します。
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1. 洗面化粧台 ( 破損など 11件 )
1. モバイルバッテリー ( 火災など 11件 )
3. 電気ケトル(電気湯沸器) ( 破損など 6件 )
4. 電気温風器 ( 火災など 5件 )
4. 照明器具 ( 火災など 5件 )
電気ケトル(電気湯沸器)の5件は同一メーカーのリコール事案(使用中にふたが飛ぶ)になります。
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/information/index.html
■事故情報の提供をお願いいたします。
事故の再発防止のため、有効に活用させていただきます。
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/shushu/index.html
3.リコール情報
◆株式会社シルバーバック(法人番号:5030001021905)
「玩具(砂絵)」2026年3月9日
【詳細】https://www.silverback.co.jp/news/20260309
4.その他の製品安全情報
「NITE SAFE-Lite」は、サービス開始以来、多くの方にご活用いただいています。スマートフォンの小さな画面とタッチ操作に配慮したシンプルな操作性で、6 万件にも及ぶ製品事故情報を専門用語(例えば「異音」)でなく普段お使いの言葉(例えば「ガラガラ」)で検索できます。
「NITE SAFE-Lite」で製品事故を検索すると、同じ現象の事故だけではなく、よく似た事故情報も表示されます。これにより、様々な視点から事故となる危険性やその場合の被害状況などが「見える化」され、事故の未然防止につながります。
【NITE SAFE-Lite】
https://safe-lite.nite.go.jp/
◆◆◇ 消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について ◇◆◆
消費者庁
03/19 15件
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_260319_01.pdf
03/17 14件
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_260317_01.pdf
03/13 26件
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_260313_01.pdf
03/10 20件
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_260310_01.pdf
◆◆◇ NITE公式Xアカウントのご案内 ◇◆◆
Xでも、シーズンに合わせて、皆様の生活の安全を守るためにどんどん発信していきますので、フォローやいいねをお待ちしております!
Xアカウント→@NITE_JP
編集後記
関西万博の会場に展示されていた公式キャラクター「ミャクミャク」のモニュメントが、大阪府吹田市の1970年万博の跡地、万博記念公園に設置されているので見てきました。
久々の再会に感動です。青空の下、1970年万博のシンボル「太陽の塔」と一緒の奇麗な写真が撮れました。「ミャクミャク」のモニュメントは今後、大阪府内の観光名所を巡回するそうですが、それもチャンスがあればまた見に行きたいです。
お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター 製品安全広報課
-
TEL:06-6612-2066
FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図







