製品安全

事故情報特記ニュースNo.32

2000.12.7

 

平成12年12月4日、通商産業省は、ジェット噴流バスの吸込口に毛髪が絡む事故が発生したことに注視し、再発防止の観点から、ジェット噴流バスメーカー23社に対して、消費者の安全な使用を確保するための注意事項についての周知徹底及び事故情報を把握した場合は、速やかに当省に報告すること等の指示を行った。

1.経緯

  1. (1)本年9月21日、東京都調布市において、㈱ノーリツ製ジェット噴流バスを使用して入浴中の児童 (小学校1年生女児)が、毛髪がジェット噴流バスの吸込口に絡まった状態で溺死していたという事故が発生した。
  2. (2)ノーリツを含むジェット噴流バスメーカー11社は、事故再発防止策として吸込口カバーの改良型 (前面に多数の穴を開け、水流を分散させることにより、吸引力を減じたもの等)への無償交換等を 行う旨の共同社告を11月14日に実施した。
  3. (3)その後、各社に事故の情報が寄せられていることが判明したため、当省として、事故の再発防止に万全を期す観点から、15日、共同社告に参加しなかった社を含む23社に対し、各社が把握している事故の情報を報告するよう指示した。

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2.報告の概要

ジェット噴流バスメーカー23社からの報告によれば、各社が把握している事故等の状況は次のとおりであった。

  1. ①これまでに報告されたところ、事故の総件数は30件。
  2. ②このうち、部品交換の対象である旧型の吸込口に係るものが29件、対象でない改良型の吸込口に係るものが1件。
  3. ③事故等の態様は、毛髪の吸込み20件、足等の身体の吸着10件。

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3.改良型の吸込口に係る事故について

  1. (1)今回の各社からの報告では、30件中29件が旧型の吸込口に係るものであったが、改良型のうち の一種に係るものも1件あった。
    • ※当該事故は、日立化成工業㈱が販売するJBH-4型に係るもので、1997年4月に発生。
  2. (2)このため、11月28日、当省職員立会いの下、日立化成工業㈱が当該改良型の吸込口について再 現実験を実施したところ、吸込口の穴をふさがずに行った試験では特に問題は生じなかったものの、 吸込口の前面の穴をふさぐ等して行った試験では、毛髪が絡まり、抜けにくくなることがあるとの結果が得られた。
  3. (3)こうしたことから、日立化成工業㈱は対応策を検討していたが、12月4日、これを発表した。

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4.通商産業省の対応

 

以上を踏まえ、当省は、12月4日、ジェット噴流バスメーカー各社に対し、以下の指示をした。

  1. (1)旧型の吸込口については、販売ルート等も通じた消費者の把握に一層努め、部品交換を加速すること。
  2. (2)消費者の安全な使用を確保するため、吸込口をふさがないこと、子供だけで入浴させないこと等の注意事項について周知の徹底を図ること。
  3. (3)日立化成工業㈱の改良型について、状況によっては、毛髪が抜けにくくなる場合があることが確認されたが、他社の改良型にも同様の問題が生じる可能性は否定できないことから、業界として、改良型の安全性を再確認するとともに、より安全性の高い対応策を検討し、その実施時期を報告すること。
  4. (4)事故情報を把握した場合には、速やかに当省に報告すること。

通商産業省としては、今後とも各社の対応の状況を注視し、適切な対応に万全を期していく方針。

(参考1)部品交換の進捗状況

部品交換を実施中の社:
共同社告を行った11社を含む13社。
部品交換の対象台数:
136,574台(出荷数の累計。廃棄されたものも含む。)
うち個々に対象であることが判明した数(11/30現在):
21,122台
うち交換が終了した数(11/30現在):
8,942台

(参考2)製品評価技術センターが実施した現地調査の概要

本年9月、ジェット噴流バスの使用時に発生した2件の死亡事故(東京都調布市及び福島県会津若松市)について、通商産業省製品評価技術センターが現地調査を行ったところ、結果の概要以下のとおり。

  1. (1)11月9日(調布市)及び11月20日(会津若松市)に実施。
  2. (2)いずれの事故も旧型の吸込口が取り付けられた㈱ノーリツ製ジェット噴流バスにおいて発生したもの。
  3. (3)調査では、人毛及び人工毛の2種類のかつらを用意し、毛髪の吸込みや絡まりの状況を確認。
  4. (4)その結果、
    1. ①ジェット噴流装置の運転中、毛髪が吸込口付近にある場合、毛髪が吸込まれること
    2. ②毛髪が吸込まれた場合、吸込口カバーに絡みつき、自力で引き抜くことが困難となることがあること
    が確認された。

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  リスク評価広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図