太陽電池発電設備の台風被害、どう防ぐ?
本件の概要
台風による太陽電池発電設備の被害を軽減するために、接近前・通過後に確認いただきたい基本のポイントをまとめています。以下のリンクからぜひご利用ください。
報道発表資料
- 発表日:
- 令和7年8月20日(水)
- タイトル:
- 太陽電池発電設備の台風被害、どう防ぐ? ~台風接近前や台風通過後の設備点検が重要~
- 発表者名:
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 国際評価技術本部
- 資料の概要:
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構[NITE(ナイト)、理事長:長谷川 史彦、本所:東京都渋谷区西原]は、台風による太陽電池発電設備の電気事故について注意喚起し、事故リスクを低減するポイントについてお知らせします。
太陽電池発電設備は屋外に設置されるため、強風や豪雨の影響を受けやすく、破損や水没による電気事故※1のリスクが高まります。特に勢力の大きい台風では集中して被害が発生する傾向にありますが、規模の小さい台風でも事故が発生しており、いずれの場合も事前の備えが重要です。
NITEでは電気工作物※2の事故情報データベースを用いて、自家用電気工作物※3を対象に、太陽電池発電設備の台風被害について今回は地形に焦点を当てて分析しました。その結果、平地等の風通しの良い地形では太陽電池パネル飛散等の強風被害が発生、河川付近では河川氾濫によるパワーコンディショナ(以下、「PCS」という。)の水没等の大雨被害が発生する等、地形別に被害の傾向があることがわかりました。
しかしながら、NITEが実施した立入検査では、太陽電池パネルの固定金具の緩み等の台風により電気事故に至るリスクのある事例が報告されています。
台風による電気事故のリスクを低減するためには、台風接近前や台風通過後に設備の点検・確認等を行うことが重要であり、本文では様々な観点から対策ポイントを紹介しています。電気主任技術者等の管理者※4や設置者の皆様には、継続的な安全対策の実施をお願いします。 -
地形別の被害傾向
地形 特徴 実際に発生した事故 ・平地
・谷間
・丘陵地
・海岸沿い
・崖の上風通しが良く、強風の被害を受けやすい 太陽電池パネル等の電気工作物の破損・飛散 河川敷、中州などの河川付近 河川氾濫など、大雨による浸水が起きやすい PCS等の電気工作物の浸水 山の斜面等の傾斜地 土砂崩れや地滑りが起きやすい 敷地外への土砂流出及びそれに伴う架台等の電気工作物の破損
- 太陽電池パネルの固定金具の緩み例
※1 感電または物損による死傷事故・破損事故・物損事故(電気工作物の破損等により第三者の物件に被害を与えた事故)・波及事故など。
※2 発電、蓄電、変電、送電、配電又は電気の使用のために設置する工作物のこと。
※3 電気工作物のうち、主に大規模マンション・ビル・オフィス・工場等、電気を多く使用する施設で用いられる、高圧で受電する設備や、一定以上の出力を持つ発電設備(電気事業で用いられるものを除く)。
※4 電気工作物の工事、維持又は運用に従事する者
関連リンク
- 詳報公表システム
全国の電気工作物の事故情報を簡単に検索できるようにしたデータベースです。事故の概要や原因、再発防止策など、再発防止・未然防止の参考になる情報が活用できます。 - (参考)詳報公表システムについて
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お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 国際評価技術本部 電力安全センター
-
TEL:03-3481-9823
FAX:03-3481-0536
住所:〒151-0066 東京都渋谷区西原2-49-10 地図
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