バイオテクノロジー

アンフィバチルス属細菌(Amphibacillus xylanus NBRC 15112T

独立行政法人製品評価技術基盤機構(以下NITEという)バイオテクノロジー本部では、産業及び学術上有用な微生物であるアンフィバチルス属細菌(Amphibacillus xylanus NBRC 15112T) のゲノム解析を実施するにあたり、研究機関等と塩基配列決定、遺伝子機能解析等について共同研究を開始することとし、共同研究者の公募を平成19年7月13日から平成19年8月31日まで行いました。

応募された共同研究者については、提案の内容、実績、能力等について検討を行い、東京農業大学を代表とした共同研究グループと共同研究を実施することになりました。

その概要につきましては以下の通りです。

1.研究テーマ

アンフィバチルス属細菌(Amphibacillus xylanus NBRC 15112T)のゲノム解析に係る共同研究

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2.研究目標

アンフィバチルス属細菌のゲノム塩基配列を解析し、その結果をもとに、プロテオーム解析、代謝酵素解析等を行うことにより、活性酸素の防御や難分解高分子の分解に関わる遺伝子を明らかにし、学術・産業利用を促進する。

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3.代表共同研究先

学校法人東京農業大学

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4.研究費用

NITE及び共同研究先が分担する。

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5.研究期間

平成19年10月から

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微生物の概要

Amphibacillus xylanus NBRC 15112Tは、1992年に東京農業大学の新村らによって、アルカリ性堆肥からキシラン資化性菌として分離された偏性アルカリ性細菌である。

カタラーゼや呼吸鎖を欠如するなど嫌気性菌的な特徴を有する一方、強力な過酸化物分解系を持ち、好気性菌に匹敵する酸素ストレス防御能を示す。

そのため、本菌は絶対嫌気条件から高酸素条件まで同等に生育するという特徴を持っている。

本菌が属するHAグループは、バチルスと乳酸菌群の中間に位置し、近年重要な菌株が相次いで分離されるなど、その重要性が増してきている。

本株はHAグループで最初に分離された株であることから、この群を代表する株として多くの研究実績を持っている。

本菌のゲノム解析によって、代謝系および酸素ストレス防御系の全容を明らかにすることにより、生物界に広く存在する過酸化物の発生系・分解系に関する研究の促進や、活性酸素ストレス防御法の開発等に寄与することが期待される。

また、本菌が酸素の存在に関係なく生育し、強力な酵素生産能を有することから、バイオマス分野での活用など、幅広い分野での応用が期待される。

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独立行政法人製品評価技術基盤機構 バイオテクノロジーセンター  産業連携推進課

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