グリーンイノベーションフォーラム（GIフォーラム）

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事業の概要

【背景】
　2020年に政府が宣言した「2050年カーボンニュートラル」を踏まえ、「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」が策定され、その取組としてNEDOに「グリーンイノベーション基金（GI基金）」が創設されました。2023年３月、GI基金事業の一環として、NEDOは「バイオものづくり技術によるCO₂を直接原料としたカーボンリサイクルの推進」（予算総額1,767億円）に着手することを発表し、公募の結果、合計6テーマを実施予定先として採択決定しました。

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　採択されたテーマの一つが、独立行政法人製品評価技術基盤機構（NITE）を幹事機関とする計８機関で構成されるコンソーシアム（NITEコンソーシアム）が研究開発項目Ⅰ「有用微生物の開発を加速する微生物等改変プラットフォーム技術の高度化」に対して提案した「CO₂固定微生物利活用プラットフォームの構築」であり、本プロジェクトは2023年４月に開始されました。

水素酸化細菌などのCO₂を固定する微生物を用いたバイオものづくりに期待が集まる一方で、様々な課題が存在しています。例えば、利用可能なCO₂固定微生物の種類や菌株数が少ない、微生物を扱う上での培養条件等の情報、ゲノム情報や代謝系情報等が不足している、遺伝子操作が可能なCO₂固定微生物株が限定的である、既存情報やデータが未整理かつ散逸しているため非効率な情報検索を強いられる、といった課題が挙げられます。そこで、本プロジェクトは、これらの課題を解決するため、利用可能なCO₂固定微生物やそれに関連した各種情報の拡充を図るとともに、それらを一元的に集約して効率的な検索を可能とするプラットフォームの構築を目指します。これにより、DBTLサイクルの高速化を実現し、我が国のCO₂からのバイオものづくりの促進に貢献します。

「CO₂固定微生物利活用プラットフォームの構築」の概要

【GIフォーラムについて】
　本プロジェクトの採択が公表されて以降、複数の企業等から、プロジェクト終了を待たずに、早期からNITEコンソーシアムと連携したいとの希望がありました。また、NEDOからも、早期の連携を推奨されるとともに、企業等とコンソーシアム双方がメリットを享受できるwin-winの連携の仕組みを検討してほしいとのご意見をいただきました。

これらのご意見を踏まえ、このたび、我が国のCO₂からのバイオものづくりを志す企業等とNITEコンソーシアムの早期からの連携を実現するための協調領域となる新たな共同体「グリーンイノベーションフォーラム（GIフォーラム）」を立ち上げます。
　GIフォーラムに参画した企業等は、NITEコンソーシアムが取得したCO₂を原料とした有用物質生産に寄与する微生物や関連情報をプロジェクト終了後の一般公開を待たずに先行利用できることに加え、CO₂からのバイオものづくり技術に関連した情報交換や技術指導などの機会を得ることができます。一方、参画機関にはプラットフォームの試用を通じたヒアリングやデータ共有に協力いただきます。

GIフォーラムという連携の場を通じて、CO₂からのバイオものづくりを志す企業等とNITEコンソーシアムが緊密に連携することにより、CO₂からのバイオものづくりに必要な技術基盤の整備を加速するとともに、我が国のCO₂を直接原料としたバイオものづくり産業の活性化、ひいてはカーボンニュートラルに貢献することを目指します。