微生物と産業利用
微生物は古来より発酵食品の製造や醸造、藍染めなど人の生活に密接に関わってきました。近年の科学技術の発展と共に微生物の持つ様々な能力が明らかになるにつれ、微生物はより幅広い産業分野で活用されてきました。
NITEでは、微生物を活用した産業の発展を目指し、様々な研究や技術開発を行っています。ここでは、NITEが取り組んでいる事業と、それに関するサービスについて紹介しています。
ニュースリリース
- 2022年3月7日
- ヒトマイクロバイオーム研究の信頼性を高める「推奨分析手法」と「ものさし」を確立~ 腸内細菌等の微生物を利用した新たな医薬品や食品等の研究開発を加速へ ~New!
- 2022年1月13日
- 国産初 研究用「ヒト常在微生物カクテル」の提供開始~ 腸内細菌等の微生物を利用した新たな医薬品や食品等の研究開発の信頼性向上に貢献 ~
- 2021年3月30日
- NITE、株式会社ゲノム創薬研究所、学校法人帝京大学の三者が有望菌株の優先使用に関する契約を締結
- 2021年2月15日
- カラーの花由来酵母から新製品誕生~千葉県君津市の地方創生事業を支援し、官民連携で地域経済を活性化~
- 2020年11月26日
- カラーの花由来酵母からスキンケア化粧品が誕生します~千葉県君津市の地方創生事業を支援し、官民連携で地域経済を活性化~
- 2020年11月25日
- NITEで初めて有望菌株の優先使用を可能にしました
- 2020年3月4日
- NITEとAMEDが創薬ブースターで連携を開始 -新薬開発に向けた有望微生物株の優先使用を設定可能に-
- 2019年5月21日
- マイクロバイオーム測定の精度向上のための「微生物カクテル」提供開始
- 2019年1月25日
- NITEと株式会社ゲノム創薬研究所が薬剤耐性菌に有効な抗生物質を生産する希少放線菌の探索を開始
- 2018年12月3日
- 岩手県二戸(にのへ)市の希少なウルシから分離した製品開発用微生物の提供
お知らせ
メニュー一覧
産業有用微生物
NITEでは、近年注目を浴びている微生物を積極的に分離・収集し、提供しています。ここでは、それら微生物株の特徴について紹介しています。
ヒト由来微生物
健康、疾患に関連するとされている
(2021.4.28リスト更新)
NBRC微生物カクテル
ヒト常在菌、土壌細菌、
モデル微生物等の
15種の微生物株を用いて作製
NBRCヒト常在微生物カクテル
ヒトマイクロバイオーム解析手法や結果の妥当性
評価用サンプル
New!
MALDI-TOF MS
ライブラリー微生物
NBRC のMALDI-TOF MS
ライブラリー作成使用株
(2021.3.31ライブラリー追加)
マイクロバイオーム
近年、ヒトの体に存在する微生物叢(ヒトマイクロバイオーム)、およびそれらの情報を活用した新規産業の創出への期待が高まっています。そこで、NITEではマイクロバイオームの研究や開発を促進するための取り組みとして、マイクロバイオームの計測の精度管理をサポートする「NBRC微生物カクテル」の開発と、様々なヒト由来微生物の収集を行っています。
- マイクロバイオーム解析のための計測レファレンスの開発
- NBRC微生物カクテルの提供
- NBRC微生物カクテルのラインナップと特徴 (2020.6.9データシート掲載)
- NBRC微生物カクテルに含まれる微生物
- ヒトマイクロバイオーム解析のためのMock Communityの開発についての発表が、日本農芸化学会2020年度大会で、トピックス演題に選出されました(2020.8.20)
- ヒト由来微生物
- NBRCヒト常在微生物カクテルのラインナップと特徴
スマートセルインダストリー
バイオテクノロジーの急速な発展により、これまで利用し得なかった“潜在的な生物機能”を引き出すことが可能になり、これによって経済・社会の新たな可能性が創造されつつあります。そのひとつとして、高度に機能がデザインされ、機能の発現が制御された生物細胞(スマートセル)を活用した新しい産業群(=スマートセルインダストリー)に注目が集まっています。
欧米各国を中心に、従来の石油化学工業に頼らず、バイオテクノロジーを活用した環境に優しいものづくり産業を推進する流れがあります。日本国内においても、経済産業省からスマートセルインダストリーが政策※1として打ち出され、ものづくり(工業分野)において、既存の化学合成プロセスからの転換による高い生産性・低コスト化や、生産困難な有用物質の生産による産業革新が期待されています。
NITEでは、スマートセルインダストリーの発展に向けた研究開発を支援するために、保有する微生物資源の物質生産能を網羅的に調査しています。
※1 経済産業省 第8回 産業構造審議会 商務流通情報分科会 バイオ小委員会「スマートセルインダストリーの実現に向けた取組」
- 微生物が産生する工業原料物質等の解析データの提供(2020.3.18更新)
微生物の迅速同定
微生物の識別や迅速同定は、様々な産業分野で不可欠な技術のひとつであります。NITEでは、微生物分類学の知見を生かし、近年注目を浴びているマトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置(MALDI-TOF MS)を用いた微生物迅速同定法の利活用の促進に取り組んでいます。本方法は、微生物の種や株毎に固有のマススペクトルを示す事を利用して、指紋判定の様にマススペクトルをあらかじめ作成しておいたマススペクトルライブラリーに照合することで、種レベルもしくはそれ以下のレベルで同定・識別する方法です。
NITEでは、より確実な微生物の同定・識別のための指紋判定用マススペクトルライブラリーと、関連する技術情報を提供しています。
- MALDI-TOF MS 微生物同定用ライブラリー(指紋判定法)の提供(2021.3.31ライブラリー追加)
- MALDI-TOF MS 微生物同定用ライブラリーに使用した微生物(2021.3.31リスト追加)
- MALDI-TOF MS 微生物同定のためのNITE プロトコール
微生物の分離・培養技術
NITEで開発した微生物の分離・培養に関する技術について紹介します。
天然物創薬開発支援
NITEが保有する豊富な微生物資源を生かし、様々な生物活性データを取得しています。また、抗生物質生産菌の選択分離法を開発し、新規化合物の探索を行っており、それらの技術を用いて共同研究等による産業支援を目指しています。ご興味のある方は、お問い合わせください。
地域連携事業
地域産業活性化のために、地元中小企業を支える公設試験研究機関と連携し、微生物を活用した地域ブランドの創出や商品開発等の支援を行っています。
これまでに行った地域産業の活性化事例については、パンフレットをご覧ください。
バイオレメディエーション利用指針について
バイオレメディエーションは、環境中で特定の微生物を活性化する(優占化させる)技術であり、一時的に自然生態系を攪乱してしまう可能性があります。そこで、経済産業省及び環境省は、バイオレメディエーションを利用する際の安全性評価や管理手法についての基本的な考え方を「微生物によるバイオレメディエーション利用指針 」として示しております。
プロジェクトアーカイブス
ここでは、NITEで行われた研究や事業の成果を紹介しています。
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お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 バイオテクノロジーセンター 産業連携推進課
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TEL:0438-20-5764
FAX:0438-20-5582
住所:〒292-0818 千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8 地図
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