インターネットでの購入前にしっかり確認
～連絡が取れない事業者や粗悪な製品に注意～

本件の概要

発表日：

令和3年2月25日（木）

発表資料：

インターネットでの購入前にしっかり確認～連絡が取れない事業者や粗悪な製品に注意～

映像資料：

モバイルバッテリー「4.インターネットで購入したモバイルバッテリーから発火」

資料の概要：

　コロナ禍により外出が控えられている中、インターネットで製品を購入する方が増えています。しかしながらインターネット上では一部で品質に問題のある粗悪品が販売されている事例があり、粗悪品をそうと知らず購入してしまう場合もあります。それらは思わぬ事故を引き起こすことがあるため、製品購入前の確認が必要です。
　購入前に販売事業者の電話番号や問い合わせ窓口が明記されているか確認する、製品の説明文をよく読むなど、購入時の注意点がいくつかあります。
　インターネットでの購入品による事故は近年増加しています。2015年から2020年^※1の間にNITE（ナイト）に通知のあった製品事故情報^※2のうち、製品の購入方法^※3が判明したものは5112件ありました。インターネットで購入した製品による事故はそのうち657件です。その中で販売事業者への連絡が困難なものは132件ありました。これらは事故発生後に消費者の方々が連絡を取ろうとしても、電話番号が記載されていなかったり、日本語で対応する窓口がなかったりしており、適切に対応する体制となっていないものです。
　新型コロナウイルスの影響により、外出の自粛要請など外に買い物へ出ることが難しくなる場合もあり、インターネットでの売買が今後も増えていくものと考えられるため、販売元の確認などを行い、製品購入前に十分に注意しましょう。また、近年急速に普及しているネットオークションやフリマアプリでも、注意が必要です。

■事故事例

○インターネットモールで購入したモバイルバッテリー^※4を鞄に入れていたところ、製品の不具合によりバッテリーが内部ショート^※5して異常発熱し、周辺を焼損する事故が発生した。インターネットモールの掲載情報には、中国の製造事業者名しか記載されておらず、販売事業者の電話番号などは不明であった。
○インターネットモールで購入した非純正品のバッテリーパックを充電式掃除機に装着して充電していたところ、過充電による異常発熱で出火し、製品と周辺を焼損する事故が発生した。
○七分組^※6（ハンドルなどを取り付ける前の状態）で販売している自転車を購入者が組み立てて走行していたところ、正しい組立が行われておらず、前輪がロックして転倒、頭部を負傷した。

■事故を防ぐポイント

○購入前に販売事業者の電話番号や問い合わせ窓口の確認をしてください。
○以下のような掲載で販売されているものは購入前によく確認してください。
・説明文などで日本語表記がおかしいもの。
・他の製品と比較して極端に安価なもの。
・評価レビューなどにおいて、高評価のみ付けられているもの。（やらせレビューの可能性）
○非純正品については取り付けようとしている製品のホームページに注意喚起が掲載されていないか確認をしてください。
○自転車購入時には製品が完成品で送られてくるか、購入者が最終的な組立調整を行わなければいけないのかをよく確認してください。

（※1）詳細確認中のため、2020年は参考値とする。
（※2）消費生活用製品安全法に基づき報告された重大製品事故に加え、事故情報収集制度により収集された非重大製品事故やヒヤリハット情報（被害なし）を含む。
（※3）インターネット又は実店舗などで購入したかについて。「実店舗など」には訪問販売及びテレビでの通信販売を含む。ネットオークションを含む中古品は本資料の件数には含めない。
（※4）本資料では、本体に充電し、スマートフォンなどに接続して電力の供給を行う機器をモバイルバッテリー、ノートパソコンやコードレス掃除機の電源となるものをバッテリーパックと呼ぶ。
（※5）バッテリー内の不純物や破損で正極と負極が電気的に接触してしまう現象。
（※6）自転車のフレームに少なくとも後車輪、ギヤクランク、チェーン、フリーホイール、後ブレーキ本体、チェーンケース及びディレーラを組み付け、その他部品を組み付けない状態で結束又は包装した状態。