バイオテクノロジー

第10回アジア・コンソーシアム会合の開催

全体概要


第10回アジア・コンソーシアム会合の様子


アジア・コンソーシアムの参加者

第10回アジア・コンソーシアム(ACM)は、ACMメンバーである中国科学院微生物研究所 (IMCAS)の主催で2013年9月22日に中国・北京にて開催されました。

参加機関
メンバー:
インド(MTCC)、カンボジア(MOE)、中国(IMCAS)、インドネシア(LIPI)、日本(JCM、NBRC)、韓国(KACC、KCTC、KNRRC)、フィリピン(BIOTECH、USTCMS)、マレーシア(MARDI)、モンゴル(IB-MAS)、タイ(BIOTEC、TISTR)、ベトナム(VNUH)計11か国16機関
オブザーバー:
パキスタン(PARC)、台湾(BCRC)及びWFCC代表、ECCO代表
新規加盟機関:
日本 独立行政法人国立環境研究所(NIES)

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会合の概要

1.アジア生物遺伝資源機関ネットワーク (ABRCN) タスクフォース

鈴木議長及びMa副議長より、アジアのカルチャーコレクションの総合カタログABRCNについての現在の状況と世界微生物データセンター(WDCM)への協力について報告されました。今後はACMメンバーのコレクションの運営状況(寄託・分譲)の統計も進めていく予定です。

2.人材育成 (HRD) タスクフォース

Rosario議長より、ACMとしてSEARCAの支援を受け2013年2月に開催されたACMワークショップ「バイオテクノロジーを利用した食品由来病原菌の迅速同定法に関する国際ワークショップ」について報告がありました。 本ワークショップはNBRC10周年記念イベントの一環として日本NBRCで開催されました。ASEAN諸国の7か国から12名の若手研究者が参加し、微生物同定に関する講義とMALDI/TOFMSを用いた迅速同定法の実験、 食品工場見学を行いました。ACM10では研修生によるアンケート結果が披露され、好評であったことが報告されました。

その他、各メンバー機関の人材育成活動:
ACM Microbial Taxonomy Training Course (2013年9月開催@韓国 KCTC)、②国内向けワークショップ(随時開催@韓国 KCTC)、③Indonesia Culture Collection (InaCC)におけるHRD活動(NBRC支援)、④モンゴル科学院における不完全菌同定ワークショップ(2013年8月開催@モンゴル IBMAS、NBRC支援)、⑤DNA-DNAハイブリダイゼーションワークショップ(2013年3月開催@ベトナム VTCC、NBRC支援)、⑥フィリピンBIOTECHとPNMCCによるワークショップについても紹介されました。

3.生物資源移転管理(MMT) タスクフォース

安藤共同議長より、分類学的基準株の移転を円滑に行うためのスキーム「Network of International Exchange of Microbes in Asia under ACM: NIEMA」の概要と、NIEMA行動規範案が報告されました。名古屋議定書に則った生物資源の国境を超える移転には、煩雑な手続きを要します。微生物保存機関(MRC)の活動も例外ではありません。本スキーム「NIEMA」は、NIEMA行動規範に合意するMRCの間で学術利用を目的とした分類学的基準株の交換を円滑かつ効率的に行い、学術研究活動が名古屋議定書によって妨げられないようにするものです。NIEMA加盟MRCの保存微生物株の移転情報はNIEMAクリアリングハウスで管理します。今後ACMメンバーに対し行動規範案を配布し意見を募る予定です。それらの意見について2014年2月に開催予定のMMTタスクフォースミーティングで協議し、第12回生物多様性条約締約国会議(COP12)のサイドイベントで発表する予定です。

新たにIMCASのWu Linhuan博士が本タスクフォースメンバーとして参画することになり、スキーム実施におけるIT分野が補強されました。NIEMAのコンセプトはACM10に続き北京で開催されたICCC13にて発表されました。

4.総会

総会では、(1)ACM9の議事録採択、(2)新規ACMメンバー加盟の承認、(3)ACM運営ルールの修正についての採択、(4)ACM 12のホスト機関の承認、(5)広報活動についての報告、(6)ACM11について、(7)その他、について議論されました。

議題1: ACM9の議事録採択

タイNational Center for Genetic Engineering and Biotechnology(BIOTEC)が主催して開催した2012年の第9回年次会合(ACM9)について、BIOTEC副所長Lily Eurwilaichitr博士から報告が行われました。〔ACMホームページACM9へリンク〕

議題2: 新規ACMメンバー加盟の承認

日本の国立環境研究所(NIES)がACMの新規加盟機関となりました。

議題3: ACM運営ルールの修正についての採択

ACMメンバーリストの修正が行われました。タイTISTRの名称に修正があったため、修正が承認されました。

議題4: ACM 12のホスト機関の承認

2015年のACM12のホスト機関について、インドネシアLIPIが立候補し、総会にて承認されました。

議題5: 広報活動について

ACM事務局が作成したACMパンフレットとHPについて紹介しました。ACMパンフレットを使って各国での広報に使用していただくよう呼びかけました。またACMロゴについて作成することで一致し、ACMメンバーからのアイディアを募集することが決定しました。

議題6: ACM11について

ACM11は韓国KNRRCが主催し、International Meeting of the Federation of Korean Microbiological Societies (FKMS) との協賛で、2014年10月30日-11月1日にかけて韓国・ソウル市のThe-K Hotelで開催されると発表されました。

議題7: その他

ACMメンバーシップについて明確なルールを作成するべきという意見が出され、事務局で意見をまとめることとなりました。

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独立行政法人製品評価技術基盤機構 バイオテクノロジーセンター  生物多様性支援課
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