Aspergillus nigerとされていたNBRC 9455、NBRC 6341およびNBRC 105650の菌株表記名の変更

これまで Aspergillus niger としていたNBRC菌株のうち、NBRC 9455、NBRC 6341およびNBRC 105650の3株の菌株表記名を Aspergillus brasiliensis に変更いたしましたのでお知らせ申し上げます。この表記名の変更は学術上の名称変更であり菌株の性状が変わるものではありませんので従来同様にご利用いただけます。

なお、このたびの表記名変更の経緯は以下のとおりです。

2007年Varga et al. ※により新種 Aspergillus brasiliensis が提案されました。NBRCでは本種が含まれる Aspergillus section Nigri グループに該当するNBRC株について分子情報（核rDNA・ITS領域およびβチューブリン遺伝子塩基配列）に基づく検討を行いました。その結果、A. niger としていたNBRC 9455、NBRC 6341およびNBRC 105650の3株が A. brasiliensis に該当する菌株であることが確認されました。海外の微生物保存機関では既に名称を変更しているところもあり、NBRCではこれらの3株の表記名を A. brasiliensis に変更することと致しました。

このたびの検討ではその他の関連種の一部の菌株（例えば A. awamori ）について菌名変更の必要性を示唆する結果も認められましたが（図1）、それらにつきましては他の保存機関での菌名の取り扱いにも考慮しこれまでの表記名を使用しております。 NBRCでは、最新の分類体系に基づき菌名の見直しを行い、適切な菌名を表記するように努めており、今回の名称変更もその一環として行うものです。

NITEでは今後とも着実な品質確認を行い、正しい菌名の微生物を供給してまいります。皆様のご理解を賜りますよう謹んでお願い申し上げます。

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