カルタヘナ法に関する質問及びその解説
1.カルタヘナ法全般
(1)カルタヘナ法関連情報
(解説等)
経済産業省所管分野の第二種使用等については、経済産業省及びNITEが以下のホームページを通じて情報提供しています。
- 経済産業省:https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/bio/cartagena/anzen-shinsa2.html
- NITE(カルタヘナ法執行支援):https://www.nite.go.jp/nbrc/cartagena/index.html
なお、環境省はバイオセーフティに関する情報を一元的に収集し、日本版バイオセーフティクリアリングハウス(J-BCH)から提供しています。(https://www.biodic.go.jp/bch/)
このサイトでは、カルタヘナ議定書、カルタヘナ法及び関係法令の内容、カルタヘナ法に基づいて日本国内で使用が認められているLMO(Living Modified Organisms)のリスト等の情報を提供しています。
カルタヘナ法関係省庁の情報についても、原則として当該J-BCHに掲載することをもって情報提供を行うこととしています。ただし、第一種使用等をする遺伝子組換え生物等の生産、流通等を所管する観点、あるいは第二種使用等を行う者の業を所管する観点等において、関係省庁のホームページ又は文書等により情報提供を行うことがあります。
また、国外で使用されているLMOの種類など国際的な情報については、カルタヘナ議定書に基づいて設けられるBCH(バイオセーフティクリアリングハウス:LMOに関する情報交換のためにカルタヘナ議定書事務局が運営するサイト)があります。(https://bch.cbd.int/)
(2)産業第二種使用等の所管省庁や研究開発と産業利用の区分
(解説等)
申請先の主務大臣は、研究開発等(遺伝子組換え実験や細胞融合実験)に係る第二種使用等においては文部科学大臣、それ以外の産業利用に係る第二種使用等においては、事業を所管する大臣となります。
経済産業省の所管としては鉱工業分野、具体的には、遺伝子組換え微生物による工業用酵素・試薬・原料の製造や、医薬品中間体等の製造が代表的なものとして挙げられます。
なお、既に、他省で産業上の使用に関する確認を受けている遺伝子組換え微生物を経済産業省の所管事業として使用する場合は、確認を受けた者と同一の者が、同一の遺伝子組換え生物等を、同一の場所、同一の工程で、同一の拡散防止措置を執り使用する場合であれば、再度確認申請する必要はありません。
経済産業省所管以外の事業分野における第二種使用等の主務官庁は以下のとおりです。
| 主務官庁 | 所管分野 |
|---|---|
| 文部科学省 | 研究開発段階における遺伝子組換え実験等 |
| 厚生労働省 | 医薬品製造・遺伝子治療での使用等 |
| 農林水産省 | 農水産物、動物用医薬品製造の為の使用等 |
| 国税庁 | 酒類製造の為の使用等 |
| 環境省 | 上記以外 |
※各省のお問合せ先については、一般財団法人バイオインダストリー協会から公開されているJBA刊行物リスト(下記URL参照)の「カルタへナ法ガイドブック」にある「カルタへナ法関係連絡先」をご確認ください。
(https://www.jba.or.jp/bi_library/publication/)
(解説等)
研究開発利用は研究開発二種省令に基づいて行う利用になります。こちらは遺伝子組換え実験及び細胞融合実験を対象としており、遺伝子組換え生物等の商業化又は実用化に向けた使用等は対象から除外されています。同省令は、宿主、ベクター及び供与核酸の組合せが多岐にわたる、又は組合せを頻繁に変更する場合等を想定し、様々な組合せに包括的に対応できる枠組みとなっています。なお、同省令は、米国国立衛生研究所(NIH)のガイドラインに準拠してカルタヘナ法制定前に定められた文部科学省のガイドラインをベースに策定された経緯があります。
産業利用は産業利用二種省令に基づいて行う利用になります。こちらは宿主、ベクター及び供与核酸の構成が特定される場合等を想定し、それに対応した拡散防止措置を執る枠組みとなっています。なお、同省令は、OECD理事会勧告に準拠してカルタヘナ法制定前に定められた経済産業省、厚生労働省、農林水産省のガイドラインをベースに策定された経緯があります。
研究開発と産業利用の二つの省令の間での区分は、原則として使用目的により区別されるものですが、これら二つの省令は、NIH型とOECD型の各々の使用形態を考慮して拡散防止措置を定めているものであり、使用形態を踏まえて適切な判断を行う必要があります。
(3)輸出入・流通・表示等
(解説等)
遺伝子組換え生物等のやりとりは、有償、無償の別、また国境を越えるかどうかに係わらず、譲渡・提供等に該当することから、カルタヘナ法に基づく情報の提供を行う必要があります。また、拡散防止措置を執るか否かに応じて、それぞれカルタヘナ法の第一種使用、第二種使用で求められる措置を執ってください。
(解説等)
カルタヘナ議定書の非締約国(米国等)から試薬等の輸入・販売を計画している場合であっても、その試薬等の製法に関する情報(組換え技術の使用の有無、遺伝子組換え生物等の残存の有無、不活化処理条件など)や、輸送・保管・表示・環境への拡散防止措置の有無・方法などを輸入元に確認してください。
(解説等)
輸入国がカルタヘナ議定書締約国である場合、カルタヘナ法第二十七条の規定に従い、輸出の通告を行う必要があります。ただし、当該輸入国が定める拡散防止措置を執って使用等が行われるものとして輸出する場合には当該通告は不要となります。この場合であっても、カルタヘナ法第二十八条で定める「輸出の際の表示」が必要となります。輸出の際の表示の内容及び方法は、施行規則第三十七条で定められています。
上記に該当する場合や、輸出先がカルタヘナ議定書非締約国である場合を含め、カルタヘナ法施行規則第三十六条第一号に該当する場合は通告は不要となります。
(参考)輸出の通告の適用除外(カルタヘナ法施行規則第三十六条)
- 一 議定書の締約国以外の国に遺伝子組換え生物等を輸出する場合
- 二 輸入国において当該輸入国が定める基準に従い拡散防止措置を執って使用等が行われるものとして遺伝子組換え生物等を輸出する場合
- 三 輸入国において食用、飼料用又は加工用に供されるものとして遺伝子組換え生物等を輸出する場合
- 四 輸入国が議定書第十三条1(b)に掲げる事項に該当するものとして議定書第二十条に規定するバイオセーフティに関する情報交換センターに通報している輸入に該当する遺伝子組換え生物等を輸出する場合
- 五 輸入国にとって最初の遺伝子組換え生物等の輸入に該当しない遺伝子組換え生物等を輸出する場合
Q10101に記載した各ホームページも併せてご確認ください。
(4)セルフクローニングやナチュラルオカレンス、ゲノム編集生物の取扱い
(解説等)
経済産業省所管分野で産業利用する株がカルタヘナ法に該当するか否かの判断は、最終的に構築された生物等がカルタヘナ法第二条に定義される生物であるかで判断するものとなります。セルフクローニング、ナチュラルオカレンスであることを判断する際も同様ですが、Q10402のような科学的な根拠も必要となります。
(解説等)
経済産業省所管分野で産業利用する株がセルフクローニング、あるいは、ナチュラルオカレンスに該当するか否かの判断については科学的な根拠が必要です。根拠としては、
- ① 査読のある論文に公表されている
- ② 学会のポジションペーパー等、複数の専門家により根拠のあるものとして紙面にまとめられている
- ③ 関連する国の審議会、検討会等において、複数の専門家によりコンセンサスが得られている
のいずれかに該当することが必要です。セルフクローニング、ナチュラルオカレンスの判断は、上記に基づき自社の安全委員会で判断してください。その際、その判断根拠、検討経過の記録を保管してください。
なお、セルフクローニング、ナチュラルオカレンスは、研究開発と産業利用の違いや所管する省庁により考え方や判断基準が異なることから、必要に応じてそれぞれの所管省庁に問い合わせてください。
(解説等)
ゲノム編集技術を使用し、構築の過程で細胞外で加工した核酸を移入したものの、最終的に得られた生物には移入した核酸又はその複製物が残存しないことが確認できた場合、その生物そのものはカルタヘナ法の規制対象である遺伝子組換え生物等には該当しません。ただし、当該生物を拡散防止措置の執られた施設(いわゆる「閉鎖系」)で使用する場合には、遺伝子組換え生物等を使用する場合と同様の拡散防止措置を当該生物の特性に応じて執っていただくことをお願いしています。
また、開放系で使用する場合は別途情報提供をお願いしています。なお、ゲノム編集の過程で移入した核酸又はその複製物が残存していないことが確認できるまでの間は、当該生物は遺伝子組換え生物等に該当します。
いずれの場合も、詳細は以下のホームページをご確認ください。
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/bio/cartagena/detailed_info/genome.html(経済産業省のページ)
2.拡散防止措置の確認申請手続等に関する質問
(1)申請の必要性や申請タイミング、審査標準処理期間など
(解説等)
申請手続の手順については、申請マニュアル審議会審議が必要となる場合もあります。審議会の開催時期や頻度は未定であるため、申請提出から生産可能となるまでの期間については、具体的な日数をお答えすることはできません。なお、標準処理期間については(Q20403)に記載がございますので、そちらもご確認ください。
(解説等)
拡散防止措置の設計段階での大臣確認申請はできません(大臣確認もされません)。使用する施設(設備、機器等)の構成が確定し、大臣確認後も容易には変更されないと判断できる段階になってから申請書の作成をするようお願いいたします。
(解説等)
大臣確認が必要な遺伝子組換え生物等の産業利用する場合、生産規模の大小にかかわらず大臣確認申請が必要となります。
(解説等)
生産工程中における拡散防止措置を講ずる必要がない者が、遺伝子組換え生物等を含む試薬を廃棄する場合、不活化条件がオートクレーブ (121℃以上、20分以上)または焼却(850℃以上)である場合は大臣確認が不要となります。なお、当該不活化のための運搬においては、産業二種省令第五条が規定する拡散防止措置を講じてください。
上記条件以外の方法で不活化を行う場合は、大臣確認が必要となる可能性もございますので、その際はNITEへご相談ください。
(参考資料:https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/shomu_ryutsu/bio/bio_riyohyoka/pdf/020_03_00.pdf【PDF:150KB】)
(解説等)
「展示」についてもカルタヘナ法第二条三項における「使用等」に該当することから、カルタヘナ法の規定に基づき拡散防止措置を執る必要があります。展示に当たっての手続等についてはケースバイケースで異なるため、別途、NITE又は経済産業省にお問い合わせください。
(解説等)
輸入して使用する場合であっても、国内で第二種使用等をする場合には、カルタヘナ法の規定に従って拡散防止措置を執る必要があります。
例えば、試薬の販売の場合、産業二種省令第四条及び第五条で定める「保管」及び「運搬」に当たって執るべき拡散防止措置を執る他、譲渡(運送業者等への委託による運搬は含まず)の際にはカルタヘナ法第二十六条に基づき情報提供を行う必要があります。この他、生産工程中における使用等に該当すると判断される場合で、GILSP告示に適合するもの以外の組換え生物の場合には、拡散防止措置の大臣確認申請も必要となります。なお、大臣確認が不要であるGILSP遺伝子組換え微生物であっても、産業二種省令第三条で定める拡散防止措置を執る必要があります。
なお、カルタヘナ議定書締約国からの輸入の場合、同議定書の規定(第18条第2項(b))に基づき、カルタヘナ法施行規則様式第12(第37条第1号関係)同様の内容を表示する文書が添付されることになっているので確認してください。カルタヘナ議定書非締約国(米国等)から輸入する場合、当該文書がない場合があるので、注意してください。(輸入等については、Q10301~Q10303も参照)
また、拡散防止措置を執らずに輸入する場合は「第一種使用」に該当し、当該生物の使用等の承認がなされている必要があります。詳細については当該生物等の所管官庁までお問い合わせください。
遺伝子組換え生物等の輸入に当たっては、カルタヘナ法以外の法令(植物防疫法など)の規制を受ける場合があるため、注意してください。
(2)大臣確認申請書の作成・記載内容について
ア.一般
(解説等)
大臣確認申請の手続きの流れや手順については、申請マニュアルをご確認ください。なお、カテゴリー1遺伝子組換え微生物、遺伝子組換え動物、遺伝子組換え植物の区分により、使用する申請書の様式が異なりますので、十分ご確認の上、各項目への記載を行ってください。なお、申請書の内容については、NITEへの事前相談により確認を受けることも可能です。
(解説等)
申請書は、省令で定められた様式を利用する必要があります。使用する遺伝子組換え生物の区分(カテゴリー1遺伝子組換え微生物、遺伝子組換え動物、遺伝子組換え植物)をご確認いただき、対応する申請書様式の全項目について記入をお願いいたします。なお、申請書様式は https://www.nite.go.jp/nbrc/cartagena/shinsa.html からダウンロードできます。
(解説等)
事故時の責任の所在が明確になっていること、申請内容の通知等により、遺伝子組換え生物等を使用していることについて貸主が把握していることが必要となります。上記について、契約書中で明記されていない場合は、別途、記録に残る形の対応をとってください。(例)遺伝子組換え生物等の種類と必要な拡散防止措置の内容を通知する、など。
また、大臣確認が必要な場合は、賃貸契約書の写しを申請書に添付する必要があります。
イ.遺伝子組換え微生物(宿主、ベクター及び供与核酸)
(解説等)
宿主はカルタへナ法第二条第二項が掲げる遺伝子組換え生物等以外の生物である必要があるため、遺伝子組換え株を宿主とすることはできません。カルタヘナ法が規制する技術により付与された形質は、宿主のものとしては認められておりません。遺伝子組換えを行う前の株を宿主とし、導入されている外来遺伝子は供与核酸として判断してください。
(解説等)
微生物の病原性等は、使用する微生物の属する分類学上の種について調査を行う必要があります。具体的な調査方法等は、GILSPガイドライン【PDF:192KB】をご参照ください。
ウ.拡散防止措置等
(解説等)
不活化した遺伝子組換え生物等を含む排水の処理についてはカルタヘナ法の適用外となります。処理水の性質に応じて他法令での規制を確認し、適切に処理してください。
(解説等)
問題ありません。ただし、設備を併用する際には、遺伝子組換え生物等の取り違えやクロスコンタミネーションにご注意ください。また、大臣確認を受けた拡散防止措置に影響しないようにしてください。
(3)NITEの事前相談
(解説等)
経済産業省所管分野における申請では、第二種使用等に係る大臣確認を希望する事業者等は、NITEの事前相談を受けることが推奨されます。申請書作成・申請手続についての誤認や、申請後に審査の過程で申請書の修正が求められる事態を避けるため、申請に当たっては可能な限りNITEに事前相談してください。
(解説等)
事前相談、審査含め全て無料です。
(解説等)
NITEへの事前相談や確認は、基本的に申請書のドラフト(産業利用二種省令に規定される様式に必要事項を記入)を作成して、依頼してください。申請書作成に当たっての不明点についての相談等も可能です。
(解説等)
1つの電子メールにつき、添付ファイルは10MB以下とし、10MBを超えるファイルは分割してください。NITEへのメール送信後、1週間以内に受領確認の連絡がない場合は、今一度電子メールで問い合わせるか、NITEホームページのお問合せフォーム等をご利用ください。
(4)申請・審査
(解説等)
NITEの事前相談はメール、web会議、対面等で行っています。
(解説等)
審議会での審議になるかどうかは、NITEへの事前相談の段階で、経済産業省との協議の上、判断することとなります。ただし、宿主がバキュロウイルス、アデノ随伴ウイルス又はカイコである場合や過去に審議会で審議され、大臣確認を受けたことのある遺伝子組換え生物等との違いが供与核酸のみである場合は、経済産業省とNITEによる審査となります。
(解説等)
審議会の開催が不定期であるため、産業構造審議会による審議が必要な案件については、申請資料の提出から確認通知発行までの標準処理期間は設けられていません。経済産業省及びNITEによる審査案件については、確認通知の発行までの標準処理期間は3週間となります。なお、標準処理期間は、あくまで申請の処理にかかる期間の「目安」を定めたものであり、必ず標準処理期間内に大臣確認書が発出されるとは限りません。また、申請を補正するための期間は、標準処理期間に含まれません。
(5)電子申請
(解説等)
申請や届出は電子媒体を提出してください。電子申請の具体的な方法は、NITEでの事前確認が完了し、申請書類が提出可能となった段階でメールにてご案内いたします。詳細については経済産業省から令和8年6月に公開された大臣確認に係る各種手続及び留意事項について【PDF:123KB】をご確認ください。
(解説等)
様式の「届出者」については、申請の際に申請書に記載した「責任者」名(事業所の長等)を記載してください。
(6)再申請や変更届
(解説等)
変更内容に応じて、変更届又は再申請が必要となる可能性がありますので、申請マニュアルを参照の上、手続きの必要性についてご確認ください。判断が難しい場合は、NITEまでご相談ください。
なお、過去にGILSP区分で大臣確認を受けた申請内容の変更については、変更届は不要となります。自社の安全委員会で判断の上、使用してください。ただし、宿主がウイルスの場合には再申請が必要となる場合がありますので、NITEまでご相談ください。
(解説等)
- ① 使用目的が異なっても、遺伝子組換え生物等及び拡散防止措置に変更がなければ、再度、大臣確認申請をする必要はありません。
- ② 産業利用二種省令に基づく大臣確認を他の省庁で受けているものについては、遺伝子組換え生物等及び拡散防止措置に変更がなければ、経済産業大臣に再度、大臣確認申請をする必要はありません。ただし、研究開発二種省令に基づき文部科学大臣が確認した遺伝子組換え生物等は、執るべき拡散防止措置が異なってきますので、改めて経済産業省に申請が必要となります。
- ③ 他省庁所管分野については、担当省庁にお問い合わせください。
(解説等)
再度の申請が必要になります。ただし、過去に大臣確認済みの遺伝子組換え生物等がGILSP区分であるものについては、再度申請する必要はなく、自社判断で使用して問題ありません。(過去にGILSP区分となっていた、遺伝子組換えバキュロウイルスや遺伝子組換えアデノ随伴ウイルスは、令和8年4月の改正によりカテゴリー1区分に変更となりましたので、これらについては大臣確認申請が必要になります。遺伝子組換え動物、遺伝子組換え植物についても、大臣確認申請が必要となります。)
(解説等)
分類学上の名称の変更についての手続は不要です。なお、新たに病原性への関与が確認された場合などは、速やかにNITE又は経済産業省までご連絡ください。
(解説等)
判明した時点で速やかにNITE又は経済産業省までご連絡ください。
(解説等)
拡散防止措置や使用目的に変更がない場合は、新たな手続は不要です。ただし、設備規模等を変更する場合は、その内容により、軽微な変更手続、もしくは再度の大臣確認申請が必要となることがあります。変更を実施する前に、変更手続か、再申請が必要かを申請マニュアルでご確認ください。また、NITE又は経済産業省までお問い合わせください。
(解説等)
使用場所が異なれば拡散防止措置も変わることから、再度、大臣確認申請が必要となります。ただし、過去に大臣確認済みの遺伝子組換え生物等がGILSP区分であるものについては、再度申請する必要はなく、自社判断で使用して問題ありません。(過去にGILSP区分となっていた、遺伝子組換えバキュロウイルスや遺伝子組換えアデノ随伴ウイルスは、令和8年4月の改正によりカテゴリー1区分に変更となりましたので、これらについては大臣確認申請が必要になります。遺伝子組換え動物、遺伝子組換え植物についても、大臣確認申請が必要となります。)
(解説等)
変更届等の手続きは必要ありません。ただし、後年、変更後の「名称の場所」が申請書の「名称の場所」と同じであることが分かるように、記録を残しておくことをお勧めいたします。
(7)安全委員会
(解説等)
安全委員会の構成員の変更については、手続は不要です。
(解説等)
カルタヘナ法における使用等の判断は、最新の科学的知見に基づいて行われる必要があり、また研究開発段階と産業利用段階では求められる拡散防止措置が異なってくることもあることから、研究開発時等に審議されたものであっても、産業利用前に改めて執るべき拡散防止措置等について審議してください。
(解説等)
労働形態の種類に関係なく、遺伝子組換え生物等の使用等に係る全ての労働者に対して教育するよう努める必要があります。例えば、遺伝子組換え生物等を使用して製品を製造する現場で従事する労働者に対しては遺伝子組換え生物等の特性や必要な拡散防止措置等について、また、遺伝子組換え生物等を含む製品を販売する現場に従事する労働者に対しては前述の内容のほか、カルタヘナ法第二十六条に基づく情報提供に関して事業者は教育するよう努めてください。
(解説等)
遺伝子組換え微生物の取扱い経験は、他社での経験も含めることが可能ですが、学校教育法で定められた学校(大学等)における経験は、産業利用における従事経験に含めることはできません。
(解説等)
GILSPガイドライン【PDF:192KB】や産業二種省令等に沿って、自社の安全委員会で判断していただく必要があります。不明な点等があればNITE又は経済産業省までご相談ください(ただし、NITE又は経済産業省で個別の判断を行うことはなく、最終的にご自身で判断していただくことをご留意ください)。
(8)遺伝子組換えウイルスや遺伝子組換えカイコの取扱い
(解説等)
遺伝子組換えバキュロウイルスをカイコ又は昆虫細胞に感染・増殖させる行為は、カルタヘナ法の規制対象である遺伝子組換え生物等の使用等に該当することから、カルタヘナ法の規定に従って使用等を行う必要があります。なおカイコに感染させる場合、遺伝子組換えバキュロウイルスがカイコの細胞中に移転しただけで、カイコ自身の核酸に外来の核酸が移入されるわけではないため、カイコそのものは遺伝子組換え生物等には該当しません。
しかしながら、当該組換えバキュロウイルスの拡散を防止する観点から、それを保有しているカイコ自体の拡散防止措置を執って使用することが重要であり、事実上、カイコの逃亡防止措置や排泄物等の管理が必要となります。
また、生産するタンパク質には当該組換えバキュロウイルスが残存しないように精製することが必要です。
なお、アフィニティ精製を経たもの(注)については、当該バキュロウイルスが残存しないことが学術論文においても示されており、当該タンパク質を含む試薬をカルタヘナ法規制非対象品として扱うことができます。
ただし、膜タンパク質の生産の場合には、タンパク質精製時にウイルス粒子を取り除く工程を含めるようにしてください。また、感染性試験の実施等により当該工程によって実際にウイルス粒子が除去されることを確認してください。
(注)ターゲット分子と特異的かつ可逆的に結合する分子の反応を利用して、ターゲット・タンパク質あるいはその複合体を分離・精製する手法です。ターゲット・タンパク質の分離後の洗浄工程含め、適切に精製が行われているものに限ります。
(解説等)
外来核酸がカイコの染色体に組み込まれていることから、そのカイコ自身が遺伝子組換え生物等となります。
(解説等)
以下が確保されている場合には、残存していないと判断できます(申請等は不要です)。
- ➢ ウイルス粒子が残存していないことや検出限界以下となっていることが、合理的な根拠により推察・判断できる複数回の洗浄が行われていること。
- ➢ 非増殖性であること(増殖能を喪失する遺伝子改変がなされていること。また、当該細胞への感染後、感染性ウイルス粒子が出現しないことが合理的に説明可能であること)。
- ➢ 感染性試験を実施して、残存していないことを確認すること(上記工程を経た上で、更に過去の同種の細胞試薬の生産等から得られた知見・経験の蓄積により残存していないと判断できる場合には、必ずしも感染性試験まで実施する必要はありません)。
また、以下の点についてもご注意ください。
- ➢ 研究・検査用試薬としての使用に限られること。
- ➢ 求められた場合には適切に説明できるよう、根拠資料等を管理・保管しておくこと。
- ➢ 新たな科学的知見等が得られた場合、必要に応じて見直しを行うこと。
3.改正後の各種対応について
(1)過去(令和8年3月末まで)に大臣確認を受けたものの対応について
(解説等)
GILSPガイドライン【PDF:192KB】(経済産業省のページ)の第18に記載されているとおり、過去に経済産業大臣の確認を受けた遺伝子組換え微生物を使用する場合は、新たに手続き等を行う必要はありません。
(解説等)
GILSP告示に適合するもの(改正により新たにカテゴリー1区分となった遺伝子組換えバキュロウイルスや遺伝子組換えアデノ随伴ウイルスは除く)である場合は、大臣確認を受けるための申請は必要ありません。GILSPガイドライン【PDF:192KB】(経済産業省のページ)の第17に記載の通り、最新の情報に照らしGILSP告示に適合するかどうかは改めて自社の安全委員会でご判断ください。一方で、カテゴリー1遺伝子組換え微生物、遺伝子組換え動物、遺伝子組換え植物の場合は、同一の遺伝子組換え生物等を使用する場合であっても、実施する事業者や実施場所が異なるため、原則、大臣確認を受ける必要があります。現行の申請マニュアルに沿って、最新の情報を十分確認の上使用してください。
(2)旧告示のGILSPリスト、GILSP遺伝子組換え微生物
(解説等)
令和8年3月31日以前にGILSPリスト掲載をもって判断済みのGILSP遺伝子組換え微生物による使用等を継続している場合は、再判断の必要はありません。ただし、最終GILSPリストの掲載内容をもって、令和8年3月31日以前に自社の安全委員会等で判断済みであることが確認できる記録は、保存してください。
また、宿主、ベクターまたは供与核酸が変わるなど、GILSP遺伝子組換え微生物の株が変更となる場合は、改めてGILSPガイドライン【PDF:192KB】(経済産業省のページ)による判断を行ってください。
(解説等)
経済産業省のGILSPリストは廃止されました。このため、使用する遺伝子組換え微生物の判断については、GILSPガイドライン【PDF:192KB】(経済産業省のページ)の解説に沿って最新の知見等を調査していただいた上で、ご自身で判断していただく必要があります。その結果GILSP告示に適合すると判断できる場合は、大臣確認ための申請手続きは不要です。なお、経済産業省のGILSPリストは令和8年3月末以降内容が更新されておらず最新の知見とはいえませんので、リストに掲載済みであることのみを以て安全性の根拠とすることはできません。
(解説等)
令和8年4月1日以降は、GILSPガイドライン【PDF:192KB】(経済産業省のページ)の説明に沿って、自社の安全委員会等でご判断ください。なお、旧GILSP告示の別表であるGILSPリストは廃止され、今後は情報更新がされないため、判断の根拠資料として使用できなくなります。そのため、本リストへの記載の有無では無く、文献やデータベース等を用いて最新情報を把握した上で、ご自身で判断していただく必要があります。
(3)改正後のGILSP告示への対応等
(解説等)
令和8年4月以降に新たに使用するものについては、GILSPガイドライン【PDF:192KB】(経済産業省のページ)で宿主に人、動物(昆虫を含む)又は植物に病原性があるものと判断される場合はカテゴリー1区分として大臣確認申請が必要になります。宿主がウイルスの場合は、改めて申請マニュアルでご確認ください。
(解説等)
GILSP遺伝子組換え微生物を使用する場合は、生産実績等を報告する義務はございません(大臣確認を受けたものについても同様)。ただし、事故が起こった場合は、GILSP告示に適合するかどうかに関係無く、カルタヘナ法第十五条に従って、速やかに経済産業省への届出を行うことが義務付けられておりますのでご注意ください。
参考資料:https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/bio/cartagena/detailed_info/emergency-preparedeness.html(経済産業省のページ)
(抜粋)法第15条(第二種使用等に関する事故時の措置) では、施設の破損等によって適切な拡散防止措置が執れなくなった場合は、直ちに事故についての応急の措置を執るとともに、速やかにその事故の状況及び執った措置の概要を主務大臣(経済産業大臣等)に届出ることを義務づけています。
(解説等)
GILSP遺伝子組換え微生物を使用する場合は、保存しておく資料についても自社判断となりますが、GILSP告示に適合すると自社で判断するに至った経緯や根拠が明確に分かる資料(例えば、安全委員会の会議議事録、文献情報や実験データ等の科学的根拠に基づいた資料等)は残しておくことをお勧めします。GILSPガイドライン【PDF:192KB】(経済産業省のページ)に自社判断をする際にどのような説明が必要であるかを解説した記載がありますので、その内容に基づいた記録を残してください。記載の様式や保存する媒体(紙・電子データ)等は問いません。なお、これらの資料は、立入検査時に自社判断の根拠資料の1つとして、確認される内容となります。
(解説等)
GILSPガイドライン【PDF:192KB】(経済産業省のページ)の第17に記載されている通り、自社の安全委員会等にて判断する必要がございます。会議の議事録は自社判断が行われた根拠資料の1つとなりますので、可能な限り記録を残しておいた方が良いでしょう。なお、記録方法(紙・音声・動画の別、議事録の様式等)については問いませんが、少なくとも、会議の実施年月日、会議参加者、会議の概要、最終的な判断結果の情報は残しておくことを推奨します。また、立入検査等の際には、社内で適切な運用や判断がなされているかどうかを確認する重要な根拠資料の1つとなることもご留意ください。
(解説等)
経済産業省所管分野におけるGILSP区分の大臣確認の廃止に伴い、NITEでは個別の遺伝子組換え微生物がGILSP告示に適合するかの判断は行いません。判断は自社の安全委員会にて適切に行ってください。根拠資料についても同様の理由により、今後NITEでは記載内容の確認や相談業務は行いません。根拠資料の詳細等につきましては、GILSPガイドライン【PDF:192KB】(経済産業省のページ)をご参照ください。
(解説等)
遺伝子組換え微生物の使用量や特性等が事業者ごとに異なるため、「最小限」については、基準値等の一律の定めは設けられておりません。そのため、自社の安全委員会で「最小限」となるような判断基準を設けて措置を講じていれば問題ありません。なお、定めた基準が妥当であるかは自社判断になりますので、ご相談いただいてもお答えすることはできません。過去にGILSP区分で申請された事業者におかれましては、その際の対応を参考にすると良いでしょう。ただし、過去に大臣確認を受けたものと新規で使用する遺伝子組換え微生物との相違点(例えば、使用規模や特性が異なる点等)を勘案し、安全委員会にて適切な基準を設定し直してください。
(解説等)
令和8年4月に公開されたGILSPガイドライン【PDF:192KB】(経済産業省のページ)では「宿主の種」としていましたが、大腸菌などの場合で、株毎に利用実績が大幅に異なるものも存在するため、第6の記載は「宿主の種又は株」と読み替えても差し支えありません。
(4)試薬廃棄対応
(解説等)
試薬廃棄の手続きについては、令和8年4月のGILSP告示改正とは別の運用変更により、次のように変更されました。
オートクレーブ(121℃以上、20分以上)または焼却(850℃以上)により未開封の試薬の廃棄を行う場合は、使用にあたる大臣確認は不要となりました。不活化処理を実施するまでの運搬についてはカルタヘナ法第五条が規定する運搬に当たって執るべき拡散防止措置を講じてください。上記以外の条件で不活化を行う場合は、申請手続きが必要となる可能性もございますので、その際はNITEへご相談ください。
参考資料:https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/shomu_ryutsu/bio/bio_riyohyoka/pdf/020_03_00.pdf【PDF:150KB】(経済産業省のページ)
(5)変更届対応
(解説等)
GILSP告示の改正後、GILSP区分の申請は不要となりましたので、変更届による対応も不要となりました。(変更届は不要ですが、交代の時期や経緯がわかる資料は保管に努めるようお願いいたします。)
(解説等)
自社の安全委員会で判断を行った上で運用していただいて構いません。ただし、宿主・ベクター・供与核酸の変更若しくは改変を行う場合は、過去の大臣確認申請内容の変更では無く、新規の遺伝子組換え微生物を使用するものとして、現在の運用に沿ってあらためて情報を収集し、安全委員会で判断してください。また、宿主がウイルス(バキュロウイルス及びアデノ随伴ウイルス)の申請書に記載した事項の変更を行う場合は、新たにカテゴリー1区分での申請が必要となる場合があるため、変更前にNITEに相談してください。
(6)旧包括確認申請への対応
(解説等)
包括確認申請はGILSP遺伝子組換え微生物を対象とした申請方法であるため、今回の改正に伴って、包括確認申請も廃止となります。自社安全委員会で判断し使用してください。(申請手続き等は不要ですが、判断の根拠となる資料は保管に努めるようお願いいたします)
(解説等)
包括確認申請の対象はGILSP遺伝子組換え微生物ですので、今回の改正に伴って、包括確認申請そのものが廃止となりました。過去に包括確認申請を行った場合におきましても、令和8年度の使用からは使用実績の報告書の提出は不要となります。ただし、使用した宿主・ベクター・供与核酸の把握や各遺伝子組換え微生物の使用期間等については、引き続き自社内で整理し把握できるよう記録を残すことをお勧めいたします。安全性を判断するために収集した文献等の根拠資料、自社の安全委員会での審議記録等、自社内で適切に判断されていることが分かる記録についても、保管に努めるようお願いいたします。
(7)立入検査
(解説等)
今回の運用変更に立入検査の廃止は含まれておりません。使用している株がGILSP遺伝子組換え微生物であり申請不要となった場合においても、自社の安全委員会で使用した根拠資料は適切に保管しておくことをお勧めします。
(解説等)
立入検査の対象となった場合は、これまでと同様に事前に連絡が届きますので、その際の指示に従って、必要な書類等をご準備ください(書類の提出の要否についても、ご案内いたします)。必要な書類は、自社判断の際に使用した根拠資料であるため、適切に運用されている場合には、あらためて作成する必要はありません。ただし、内容確認等が必要な場合には、追加資料の提出を依頼する可能性があります。
(8)その他
(解説等)
主に法規制に関する内容は経済産業省に、申請手続きや相談に関する内容はNITEのホームページに掲載されております。各機関のホームページから関連する資料を確認することが可能です。
お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 バイオテクノロジーセンター 生物多様性支援課(カルタヘナ法執行・支援担当)
-
TEL:03-3481-1963
住所:〒151-0066 東京都渋谷区西原2-49-10 地図
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