バイオテクノロジー

千葉県立君津青葉高等学校創立百周年記念事業 オール君津産の日本酒「青葉の風」を販売

公表日

平成29年11月20日

本件の概要

報道発表資料

発表日:
平成29年11月20日(月)
タイトル:
千葉県立君津青葉高等学校創立百周年記念事業 オール君津産の日本酒「青葉の風」を販売 
~ 高校生が育てた酒米 × 君津の名水 × きみつカラー酵母 ~
発表者名:
千葉県立君津青葉高等学校 創立百周年記念事業実行委員会
株式会社 須藤本家
君津市
千葉県産業支援技術研究所
独立行政法人製品評価技術基盤機構バイオテクノロジーセンター
資料の概要:

 千葉県立君津青葉高等学校の創立百周年を記念し、地元企業、研究機関等が協力してオール君津産の日本酒「青葉の風」を完成させました。地域の農業・食品加工等の産業を支える人材の育成・地域活性化につながることが期待されます。

 千葉県立君津青葉高等学校が創立百周年を迎えることを記念して、地元酒蔵の株式会社須藤本家、君津市、千葉県産業支援技術研究所、独立行政法人製品評価技術基盤機構が協力して、日本酒「青葉の風」を完成させました。「青葉の風」は、同校で育てた酒米「総の舞(ふさのまい)」と平成の名水百選に選ばれた「生きた水・久留里」、君津市名産のカラーから分離した「カラー酵母」を使ったオール君津産の日本酒です。11月22日に行われる創立百周年祝賀会で関係者に配布されるとともに、須藤本家により12月から販売されます。
 地方創生を推進するため教育機関、研究機関、市、企業等が連携した地域名産品の開発に、同校の生徒が携わったことは、今後の地域の農業・食品加工等の産業を支える人材の育成に繋がり、さらなる地域活性化につながることが期待されます。

  1. 各連携機関等の取組について
  2.          
  3. 1. 千葉県立君津青葉高等学校(法人番号:4000020120006)
    千葉県立君津青葉高等学校は、農業・食品加工等の産業に貢献する人材の育成と地域に根ざした学校づくりを推進しており、今年創立百周年を迎えます。教育活動の一環として、農業系列の生徒が栽培した酒米「総の舞」が、須藤本家での酒造りに活用されました。完成した日本酒「青葉の風」のラベルも同校の学生がデザインしており、11月22日に開催される創立百周年記念祝賀会でも使用されます。今後も総合学科の特色を活かして積極的に社会に貢献する意欲ある生徒を育んでいきます。
  4. 2. 株式会社 須藤本家(法人番号:8040001051931)
    株式会社須藤本家は、千葉県立君津青葉高等学校で育てた酒米「総の舞(ふさのまい)」と平成の名水百選に選ばれた「生きた水・久留里」、君津市名産のカラーから分離した「カラー酵母」を使ったオール君津産の日本酒「青葉の風」を醸造しました。通常とは違う材料で、しかも、米、水、酵母という酒造りにとって最も重要な要素を組み合わせた醸造は、困難の連続でしたが、君津青葉高等学校の生徒が作ったお米で、オール君津産の酒を作るという情熱を持って、なんとか完成に漕ぎ着けました。12月から数量限定で発売します。
  5. 3. 君津市(法人番号:8000020122254)
    君津市は、平成27年度から、地元の特産品であり、結婚式などでも人気の花「カラー」の国内でも有数の生産地であることを活かし、さらなる知名度向上のため、「きみつ食の彩りプロジェクト」(地方創生交付金事業)を行っており、製品評価技術基盤機構バイオテクノロジーセンター、千葉県産業支援技術研究所の協力のもと、カラーの花から酵母、乳酸菌を採取し、平成28年度には日本酒の試作・販売に挑戦しました。今回の君津青葉高校創立百周年記念商品は、第2弾の取組となります。今後も、地域経済の活性化と地域イメージの向上のため、カラーから分離した微生物を活用したお土産や名産品の開発を行っていきます。
  6. 4. 千葉県産業支援技術研究所(法人番号:4000020120006)
    千葉県産業支援技術研究所は、NITEがカラーから分離した微生物の性能評価を担当しました。実際の日本酒造りでは、甘口・辛口等どのような傾向の日本酒を造りたいか、酒蔵の環境はどうか、年齢・性別等ターゲットはどこかなど、様々な条件により目指す日本酒の質(味・香り等)が変わります。この質は酵母の種類に大きく左右されることから、狙いに合わせ最適な酵母の選定が必要です。そこで今回の事業では、カラーから採取された酵母10株の性能を評価し、アルコール生成を確認後、仕込み試験を実施しました。こうして実用に適するカラー酵母の選定を進め、このたびの商品化へと結びつきました。 千葉県産業支援技術研究所では、中小企業や地域が抱える課題の解決に向けた取組を支援しています。今後も技術・ニーズを的確にとらえ、技術支援機関として地域産業技術の先導的な役割を果たすとともに、技術を仲立ちとした人や企業との結びつきを大切に、皆さんのお役に立てるよう努力していきます。
  7. 5. 製品評価技術基盤機構(NITE、法人番号:9011005001123)
    NITEは、カラーからの微生物の分離を担当し、2015年4月から5月に君津市内の栽培農家にてカラーの採取を行い、一部のサンプル処理は地元の小糸中学校にも協力いただいて、微生物の分離を進めました。これまで自然界で行った花からの微生物分離に比べると、栽培管理された環境からの分離はやや困難な条件でしたが、酵母、乳酸菌等、食品開発に利用可能な微生物を得ることに成功しました。なお、今回得られた菌株は、君津市発の地域ブランド商品の礎となる重要な地域資源、重要な財産であることから、微生物の保存技術を活かしたNITEのバックアップサービスにてお預かりしております。また、日本酒造りに活用された酵母は、事業者向けに条件付きで提供しております。 NITEの地域産業振興支援の取り組みは、微生物を使用した食品開発の支援だけに限らず、全国の公設試験研究機関等とともに地域産業支援や技術開発支援等も行っています。今後も微生物に関する技術や知見を活かし、地方自治体、公設試験研究機関や大学等、産学官連携による地域微生物資源を利用したものづくりを支援していきます。
  8. 《補足説明》
    「きみつ食の彩りプロジェクト」とは、君津市の食材や食文化等の地域資源を活用し、「食」のブランド化を創出することにより、地域経済の活性化と地域イメージの向上を図ることを目的に、4つのテーマを掲げており、カラーから酵母菌等の微生物を探索する事業はそのテーマのうちの一つです。

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発表資料

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