バイオテクノロジー

伝統の酒まんじゅうの発酵過程を先端技術で明らかに
~ NITEと地域企業と公設試験研究機関が連携し、バイオ技術で 酒まんじゅう酛のさらなる高品質化へ ~

公表日

令和4年7月12日

本件の概要

報道発表資料

発表日:
令和4年7月12日 (火曜日)
 
タイトル:
伝統の酒まんじゅうの発酵過程を先端技術で明らかに
~ NITEと地域企業と公設試験研究機関が連携し、バイオ技術で
酒まんじゅう酛のさらなる高品質化へ ~
 
発表者名:
独立行政法人製品評価技術基盤機構バイオテクノロジーセンター
 
資料の概要:
 NITE(ナイト)[独立行政法人 製品評価技術基盤機構 理事長:長谷川 史彦、所在地:東京都渋谷区西原]は、岐阜県食品科学研究所[所長:棚橋 英樹、所在地:岐阜県岐阜市柳戸]及び株式会社金蝶園総本家(きんちょうえんそうほんけ)[代表取締役:北野 英樹、所在地:岐阜県大垣市高屋町]と、酒まんじゅう酛(もと)※1 の高品質化を目指した共同研究契約を令和4年4月に締結し、6月より分析を開始しました。

 NITEが有する微生物解析技術と岐阜県食品科学研究所が有する醸造発酵技術を融合した解析により、安政二年(1855年)から受け継がれてきた金蝶園総本家の酒まんじゅう酛の発酵過程を解明(『見える化』)し、伝統的な製造法に初めて科学的な視点を取り入れることで、安定した品質での製品づくりに貢献し、産業振興を図ってまいります。

 また、共同研究で得られた酒まんじゅう酛の発酵にかかわる微生物とその情報の一部は、
NITEから公開し、第三者も利用できるように整備していく予定です。
 
  1. ナイト、岐阜県食品科学研究所、金蝶園総本家の役割分担を示した図


    図 NITE、岐阜県食品科学研究所及び金蝶園総本家の役割分担

  2. 1.寛政十年(1798年)創業の金蝶園総本家の酒まんじゅうは、安政二年(1855年)に独特の製法で創製されて以来、変わらぬ製法で作り続けられている伝統の一品です。この酒まんじゅうの皮を作る過程には、職人の経験と勘で継ぎ足し、維持されている酒元(酛(もと))が使用されています。酛とは、日本酒造りの原点であり、アルコールを造る酵母を育てるために水、米、麹を混ぜて発酵させたものです。和菓子作りに酛を使用した発酵の過程が加わることは珍しく、この酒まんじゅうの風味やおいしさのもととなっています。

  3. 2.近年、酛の品質は、発酵に関与する乳酸菌や酵母などの働きに大きく左右されることが明らかとなっています。金蝶園総本家は、この酛のさらなる品質向上を目指し、地元岐阜県の食品科学研究所の醸造発酵技術を生かした共同研究に向けて準備を進めてきました。このたび、微生物解析技術に長けたNITEも参画し、「酒まんじゅう酛の高品質化と安全性向上に資する微生物及びデータ収集に関する共同研究契約」を令和4年4月1日に締結し、6月より分析を開始しました。これまでは、職人の経験と勘に頼って、酒まんじゅう酛の品質が維持されてきましたが、三者の協力によって伝統的な発酵食品製造に科学的な視点を取り入れることで、安定した品質での製品づくりに貢献し、産業振興を図ってまいります。

  4. 3.NITEは、我が国のバイオ戦略※2 が掲げる「2030年に世界最先端のバイオエコノミー社会の実現」に向けて、バイオとデジタルの融合によるデータ基盤の構築を行っています。本共同研究を通じてNITEは、酛に含まれる微生物とその特徴を明らかにし、伝統的な食品製造における品質管理の維持・向上を図るとともに、我が国の強みである発酵食品の製造に関わる微生物とそのデータを収集し、提供することで、食品産業を含むバイオ産業の発展に貢献します。
    なお、今回の共同研究で見いだされた酒まんじゅう酛由来の微生物とその情報の一部は
    NITEから公開し、企業や大学等が利用できるようにしていく予定です。

    1. ○用語説明
    2. ※1 酛(もと)
       酒元ともいい、アルコールを造る酵母を育てるために水、米、麹を混ぜて発酵させたもの。和菓子作りに酛を使用した発酵の過程が加わることは珍しく、この酒まんじゅうの風味やおいしさのもととなっています。
    3. ※2 バイオ戦略
       「2030年に世界最先端のバイオエコノミー社会を実現すること」を目標に、持続可能性、循環型社会、健康(ウェルネス)をキーワードに産業界、大学、自治体等の参画も得て推進しているイノベーション戦略です。
      (内閣府のサイトから引用:https://www8.cao.go.jp/cstp/bio/index.html

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