味の素株式会社が保有する生物資源の情報　生物資源データプラットフォームで検索・閲覧可能に

公表日

令和２年３月２７日

本件の概要

報道発表資料

発表日：

令和２年３月２７日(金)

タイトル：

味の素株式会社が保有する生物資源の情報
生物資源データプラットフォームで検索・閲覧可能に
～ NITEと味の素株式会社、生物資源情報提供の連携契約を締結～

発表者名：

独立行政法人製品評価技術基盤機構バイオテクノロジーセンター

資料の概要：

　NITE（ナイト）［独立行政法人製品評価技術基盤機構　理事長：辰巳　敬、本所：東京都渋谷区西原］は、生物資源の利活用の促進と企業等のビジネス機会創出のため、令和元年６月に生物資源データプラットフォーム（以下、DBRP）を公開し、生物資源に関するデータを積極的に提供しています。
　このたび、NITEは味の素株式会社生産統括センター［センター長：鈴木　和仁］と、同社が保有する生物資源のデータをDBRPに登録するための契約を民間企業として初めて締結しました。
　味の素株式会社が保有する生物資源データがDBRPを通じて利用され、新たな研究開発などが行われることで、イノベーションの促進が期待されます。 DBRPは生物資源のデータをお探しの方に是非とも活用いただきたいプラットフォームであり、NITEは今後も提供情報の拡充に努めてまいります。

１．味の素株式会社は、微生物による発酵技術を活用して、アミノ酸、核酸の生産技術の開発やバイオ医薬技術の開発等を通して我が国の工業的発酵生産技術を牽引してきた企業であり、これまでの研究開発の過程で多種多様な微生物ライブラリーを保有するに至っております。また、同社は、国内外の企業や研究機関とリンクし、これまでにない新しい価値を創造するオープン＆リンクイノベーションを推進しており、このたび初めて社外での利活用を目的として保有する生物資源の情報を公開されます。
２．我が国は豊富な生物資源を保有していることが強みであり、NITEはその豊富な生物資源の利用を促進することを目的として生物資源に関連するデータを一元化して検索・閲覧できるDBRPを構築し、令和元年6月に公開しました。現在、DBRPではNITEが保有する2万株を超える生物資源やその関連データを閲覧することができますが、我が国の豊富な生物資源の利用を加速化するため、貴重な生物資源を保有する団体に生物資源に関する情報の登録を働きかけてきました。
３．このたび、NITEと味の素株式会社は、同社が保有する生物資源のデータをDBRPに登録し公開するなどの連携に関する契約を締結しました。企業との契約が締結され、生物資源に関する情報が提供されるのは今回が初めてとなります。今回の味の素株式会社による情報提供は、他社の利用や協業を目的としたものであり、提供を受けたデータは、DBRPに登録され、順次、外部に公開されます。提供されるデータの中には、固有の代謝物を持つことで知られる粘液細菌や糸状菌群のライブラリー等、有用物質生産への活用が期待される多数の微生物を含んでおり、同社が示す利用条件に合意した企業等は生物資源及びそのデータを利用することができるようになります。味の素株式会社の保有する有用な生物資源を活用して新たな研究や製品開発が行われることでイノベーションが促進されることが期待されます。今後、NITEと味の素株式会社は情報提供に関する手続きを精力的に進めます。DBRPは生物資源に関する情報や生物資源をお探しの方に是非とも活用いただきたいプラットフォームであり、NITEは今後も引き続き、情報の拡充に努めてまいります。